注目される外貨建て生命保険。その裏にある、さまざまなリスクとは?

配信日: 2023.01.26

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注目される外貨建て生命保険。その裏にある、さまざまなリスクとは?
外貨建て生命保険をご存じでしょうか? 日本円以外の通貨で保障が得られ、資産形成にもなることから注目を集めていますが、一方で、外貨建て生命保険ならではのリスクがあると聞いたことがある方もいるかもしれません。
 
今回は外貨建て生命保険のリスクや、これに対応するための注意点について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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外貨建て生命保険の概要

外貨建て生命保険は、米国ドルなどの外国通貨で保険料を支払い、保険金の受け取りを行う保険です。保障内容により、終身保険タイプ、養老保険タイプ、個人年金保険タイプなどがあります。
 
運用実績や市場金利、為替相場の変動などにより損益が発生する「元本割れリスク」のある保険商品です。
 
独立行政法人国民生活センターは2020年、全国の消費生活センターなどに外貨建て生命保険についての相談や苦情が多く寄せられているとして、その相談事例を発表しています。
 

相談事例と問題点

それでは、外貨建て生命保険についてどんな相談や苦情が寄せられているのでしょうか?相談事例の一部を紹介します。

●元本保証を約束され豪ドル建ての保険を契約したが、元本保証でなかった
●定期預金をしたつもりが、外貨建て変額個人年金保険に加入していた
●高齢の父あてに外貨建て生命保険証券が届いたが、父は加入した覚えがないという

このような問題が発生する理由には、主に次のことが挙げられます。

●外貨建て生命保険の契約であること、リスクについて消費者の理解が得られていない
●消費者の意向と異なる勧誘や契約が行われている

商品の複雑さを利用することや、高齢者を対象にするなど、勧誘手段に問題が多くみられます。
 

対策は?

外貨建て生命保険は生命保険会社以外でも販売されている

生命保険の勧誘を預貯金と勘違いして契約し、トラブルになるケースがみられます。販売員の説明だけで契約せず、家族とともに契約前に書類を確認しましょう。
 

外貨建て生命保険は元本割れリスクがある

複雑な商品が多いので契約前に何度も確認したり、家族や信頼できる専門家に相談しましょう。
 

勧誘されてもすぐに契約せず、慎重に検討

勧誘時の印象と実際の契約内容が異なるとの相談もあります。このような場合も、家族や信頼できる専門家に相談するとよいでしょう。
 

契約後は書類を確認し、不安に思った場合・トラブルになった場合は消費者センターなどに相談

契約後、保険証券や契約内容のお知らせが届きます。内容を確認し、適時、消費者センターに相談しましょう。外貨建て生命保険のほとんどは、クーリングオフ制度が利用できます。
 

クーリングオフについて

特定商取引法に規定されている制度です。一度契約の申し込みや締結を行った後であっても、契約を再考するため、一定期間内であれば契約の撤回・解除をすることができる制度です。
 
一般的に「申込日」または「クーリングオフに関する書面を受け取った日」のいずれか遅い日から「その日を含めて8日以内」であれば、保険契約を解除できます。
 
保険会社によって取り扱いが異なるので「注意喚起情報」や「ご契約のしおり」をよく確認しましょう。
 

まとめ

外貨建て生命保険のリスク、そしてリスクに対応するための注意点について解説しました。注目されている商品でもあり、金融商品の選択肢の1つとしては良いかもしれませんが、勧誘手段に問題がみられるなどの注意点もあります。
 
今回解説したようなリスクが潜んでいるのを忘れず、慎重に購入することを忘れないでください。
 

出典

金融庁 外貨建保険販売の際の情報提供のあり方について
独立行政法人 国民生活センター 外貨建て生命保険の概要
独立行政法人 国民生活センター クーリングオフについて
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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