賃貸物件で契約する火災保険。付けておいた方がよい特約にはどんなものがある?
配信日: 2023.03.10
しかし、火災保険のみではカバーしきれない自然災害の被害などもあるため、通常の内容にプラスして付けたほうがよい特約もあります。
そこで、本記事では賃貸物件で契約する火災保険のおすすめの特約について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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火災保険は充実した補償がある損害保険会社で加入するとより安心
火災保険は火事だけではなく、自然災害、建物の外側から衝突された際の被害、盗難や漏水、突発的な事故など幅広く補償するものです。
メインは家財保険
引っ越し時に持ってきた家財すべてが対象で、自然災害、盗難、漏水、自分が原因になった突発的事故などによって失った家財の修理・再購入のための保険です。
所有している家財が少ないからといっても、生活に必要なものすべてを買いそろえるとなれば、数万円内でというのは難しいと考えられます。パソコンのような高額な電化製品を日ごろから使用している場合、再び購入する場合は高額な費用が必要です。
一般的に、賃貸物件の契約での条件として、火災保険の加入が必須となっているケースは多いですが、もしそうでなかったとしても加入しておくほうが無難といえるでしょう。
火災保険では地震の損害は補償されない
火災保険では地震による損害はカバーされません。日本は地震大国といわれており、1年間で大小さまざまな場所で地震が起こっています。気象庁によると、2022年に日本国内で起こった被害を伴う地震の回数は7回でした。
そのため、火災保険に加えて、地震保険や地震上乗せ特約に加入しておくと、万が一の際に安心です。上乗せ特約は建物が全壊・半壊時に地震保険の保険金と同額を上乗せして受け取れます。
損害保険会社の火災保険がおすすめ
賃貸物件の契約時に勧められる火災保険は、少額短期保険が多いです。こちらの保険は補償している内容が損害保険会社よりも充実していないことも少なくありません。
加入する火災保険の保険会社が特に決められていないのであれば、損害保険会社のものを検討するのもおすすめです。前述した地震保険も、損害保険会社でまとめて加入できます。
火災保険の特約で加入したほうがよいもの
火災保険では火災時の自室内の損害や自分の家財などを補償していますが、隣の部屋や上下部屋に対する補償はしていません。カバーされないものについては、火災保険の特約で加入したほうがよいでしょう。
借家人賠償責任保険
火災、突発的な事故などで借りている部屋の中に損害が出た際に、所有者(貸主)に対する損害賠償を補償するものです。賃貸物件の契約時に加入する火災保険の場合、こちらの加入は必須といってもよいでしょう。
個人賠償責任保険
自分のものや賃貸物件の所有者以外の人に対して、何らかのけがなどを負わせた際や、物を壊してしまった際の損害賠償を補償する保険です。
例えば、自転車に乗っていたときにアクシデントで誰かにけがをさせてしまったときなどが挙げられます。
類焼損害保険
自分の部屋で火災が起こり、隣の部屋や隣家などに被害が及んでしまった際、通常の火災保険では損害賠償が補償されていません。しかし、類焼損害保険であれば(煙による損害、臭気の付着以外)補償されるので安心です。
火災保険では特約の保険を追加するほうがより安心
賃貸物件の契約で加入する火災保険の主な内容は家財補償です。そのため、そのほかをカバーする特約の借家人賠償責任保険や個人賠償責任保険、類焼損害保険なども追加しておくのがおすすめといえます。また、地震による損害も補償されないため、別途地震保険に加入しておくとより安心です。
補償内容がより充実している損害保険会社で加入するのも1つの方法といえます。
出典
気象庁 令和4年(2022年)の地震活動について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部