更新日: 2023.04.01 生命保険

70歳以上でも生命保険料を月2~3万円払っている? もしものときに「親の保険契約」を調べる方法とは?

70歳以上でも生命保険料を月2~3万円払っている? もしものときに「親の保険契約」を調べる方法とは?
「70歳以上でも月に2~3万円の生命保険料を払っているって本当?」「うちの親がどの保険会社に加入しているか分からない」といった疑問を持つ人もいるでしょう。親の保険契約を調べるためには、さまざまな方法があるため、もしものときは早めに確認してください。
 
本記事では、70歳以上の人が払う生命保険料についてと、親の保険契約を調べる方法について解説します。保険請求や保険料の返還請求をする際の参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

70歳以上の生命保険料はいくら?

公益財団法人生命保険文化センターが調査した「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、世帯年間払込保険料(全生保)では70歳以上の世帯主がいる世帯では、令和3年の段階で毎月2~3万円の生命保険料を支払っています。
 
いったいどれくらいの生命保険料を支払っているのか、世帯主が70歳以上の世帯ごとに、月あたりの生命保険料を表した図表1をみてみましょう。
 
【図表1】

世帯主の年齢 月当たりの生命保険料(令和3年)
70~74歳 約2万8000円
75~79歳 約2万6000円
80~84歳 約2万4000円
85~89歳 約3万円
90歳以上 約2万1000円

 
70歳以上であっても、1ヶ月あたり2~3万円の生命保険料を支払っていると分かります。なお、もっとも多く生命保険料を支払っている世代は55~59歳と65~69歳で、月約3万6000円です。
 

もしものときに親の生命保険契約を調べる方法

70歳以上の親も、毎月多くの生命保険料を支払い続けています。
 
元気なうちに親の保険契約を確認できなかった場合、親が亡くなった、認知症などを患った、事故に遭った、といった理由で、生命保険の契約内容が分からなくなるケースもあるでしょう。受取人が請求しないと保険金は受け取れないため、いざというときに親の保険契約を調べる方法を紹介します。
 

保険証券を探す

生命保険会社から交付された保険証券を探しましょう。親がどの保険会社と契約し、どのような保険契約をしているのか、詳細まで分かる保険証券があると把握しやすいです。
 
紙ではなくウェブサイト上で確認できる場合もあるため、パソコンやスマホをチェックするのもよいでしょう。保険証券がない場合、保険会社から送られてくる通知物を探してください。「ご契約内容のお知らせ」「生命保険料控除証明書」といった郵便物などで確認できます。
 
親が会社で働いている場合は、勤め先に提出した保険料控除申告書がないか、問い合わせましょう。
 

通帳を確認する

どの保険会社にいくらの生命保険料を支払っているかは、通帳の引き落とし履歴を見て確認可能です。履歴によって保険会社の名前と引き落とされた金額が分かるため、契約の詳細を問い合わせできます。
 

生命保険契約照会制度を活用

生命保険契約照会制度を利用して、親がどの保険会社と契約しているか調べられます。生命保険契約照会制度は、保険契約の有無を生命保険会社42社に一括で照会できるシステムです。
 
しかし生命保険契約照会制度は、契約の有無が分かるだけで、詳細な保険契約内容までは分かりません。契約していると分かった保険会社へ、個別に確認する必要があります。
 

保険請求に時効がある点に注意

保険金は、保険法により3年を過ぎると、請求する権利が消滅します。親がけがや病気をした場合や亡くなった場合に、保険請求し忘れて3年経過してしまうと保険を受け取れません。
 
また、被保険者が死亡した後も保険料を支払っていた場合、3年以内であれば保険料の返還を求められます。保険請求をする状況になったら、なるべく早めに親の保険契約について調べておきましょう。
 

もしものときに親の保険契約を知る方法はさまざまある

生命保険は働き盛りの世代が加入するのみならず、70歳以上も毎月2~3万円の生命保険料を支払っている可能性が高いです。親にもしものことがあったときは、保険請求ができるか速やかに調べてください。保険法により、3年以内に請求しないと時効となります。
 
親の保険契約はさまざまな方法で調べられるので、請求漏れなどがないよう確認しましょう。
 

出典

公益財団法人 生命保険文化センター 2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査

政府広報オンライン 家族の生命保険契約を一括照会!どこの会社に加入しているか調べられます

一般社団法人日本損害保険協会 保険金請求の時効とは?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集