更新日: 2023.05.11 その他保険

【FP相談】40代ですが「がん保険」に加入しようと思います。チェックポイントを教えてください

【FP相談】40代ですが「がん保険」に加入しようと思います。チェックポイントを教えてください
40代は働きざかりです。住宅ローンを組んでいる人や子どもの教育費の支払いなど、なにかと出費が多い年代でもあります。
 
そんな40代で「がん」にかかったら、生活費や住宅ローン、教育費などを支払うことができなくなるかもしれません。そんな40代が「がん保険」に加入する際にチェックすべきポイントについて解説します。
堀江佳久

執筆者:堀江佳久(ほりえ よしひさ)

ファイナンシャル・プランナー

中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。

年齢別がん罹患率

40代の「がん」にかかるリスクを見るために、年齢別のがん罹患率を確認しましょう。
 
図表1は、性別・年齢別に階級分けを行い、がんにかかりやすい階級ごとの人数を、国立がん研究センターがまとめたものです。これを見ると、男女ともに年齢が上がるほどがんの発症リスクは高くなっています。
 
男性は、40代からがん罹患率が急増し、50代でさらに増加します。女性も男性同様に40代はからリスクが高くなり、年齢を追うごとに増加していることが見て取れます。
 
また、「がん」という病気は、約2人に1人が「がん」と診断されるといわれているように、誰もがかかる可能性のある病気の1つでもあることを念頭に置いておく必要があります。
 

 

がん保険加入のチェックポイント

前項でみてきたように、40代になると、がんにかかるリスクが高くなってきます。一方で、生活費や住宅ローン、教育費などの出費が多くなる年代でもありますので、こういったリスクと出費を鑑み、がん保険の加入を検討する必要があります。
 
なお、加入にあたっては、住宅ローンに入っている方は団体信用保険の契約内容も確認しましょう。また、すでに何らかの保険に加入している方は、今の契約や特約の内容を見直した上で検討する必要があります。
 

(1)診断一時金が充実しているか

「がん」と診断されたときに受け取れる一時金です。特に40代は、出費が多く、貯蓄が少ない世代ですので、万が一がんになったときに安心かもしれません。
 
また、一時金の支払い回数が初回限定のものと無制限のものがありますので、どちらかを選択するかを検討する必要があります。
 

(2)定期タイプか、終身タイプか

経済的に保険料の支払いが難しい場合には、掛け捨て型(定期型)であれば、保険料を抑えることができます。ただし、がんのリスクは年齢に応じて上がってくるので、保険期間が一生涯続く終身型の検討も忘れずに行いましょう。
 

(3)一時金以外の給付金も検討

給付金には、(1)の診断一時金のほかに、がんで入院したときに入院日数に応じて給付される入院給付金、がんの手術をしたときに受け取ることができる手術給付金があります。
 
また、近年のがん治療の進歩により、入院治療よりも、通院して治療することが多くなってきているので、通院治療日数に応じて支払われる通院治療一時金があります。それぞれの保障内容も、加入する際に十分確認する必要があります。
 

(4)治療内容の保障はどうか?

1. がんの「四大治療」は保障されているか
がんの治療には「手術療法」「薬物療法」「放射線治療」「免疫治療」といった治療方法があります。それぞれの治療内容と加入する際の保険料を確認しましょう。
 
2. 先進医療に対応しているか
先進医療とは、厚生労働大臣によって承認された治療法や高度医療などの中で、公的医療保険の対象になっていない治療法のことをいいます。
 
先進医療の技術料や薬剤料などは、保険が利かず、全額が自己負担となりますが、がん保険の先進医療特約を契約すれば、保障限度額内で実費分の給付を受けることができます。
 
3. 最新のがん治療に対応できているか
医療技術は、刻々と進歩しています。今は治療不可能であったものが、近い将来に治療可能になるものも出てくるかもしれません。こういった最新のがん治療に対する保障をつけるか、検討する必要があります。
 
以上を踏まえ、ご自身にはがん保険が必要か、必要であればどのような保険に入ったらよいかなど、状況に併せて検討しましょう。
 

出典

国立がん研究センター がん情報サービス「がん統計」(全国がん登録) 2.全国がん罹患データ(2016年~2019年)
 
執筆者:堀江佳久
ファイナンシャル・プランナー

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