更新日: 2023.06.23 生命保険
新卒社会人です。「独身」なら生命保険は不要と考えてもいいですか?
そこで、保険に悩める新卒社会人に向け、生命保険の必要性について解説します。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
新卒で独身なら生命保険は基本的に不要
生命保険は、残された遺族に向けた保険で、被保険者が亡くなることで家族が路頭に迷わないよう、備えるためのものです。そのため、祖父母や父母、兄弟姉妹といった家族を養っているという場合でもない限り、新卒社会人は、独身ならば生命保険は不要と考えてよいです。
万が一の際の葬式代や遺品整理の費用が心配であれば、県民共済など月々2000円前後の掛け捨てタイプの保険で十分でしょう。また、リスク許容度に応じ、iDeCoやNISA制度を利用したり、金融商品で資産運用したりすることで、生命保険のリターンを上回る運用ができる場合もあります。
まだ給与が比較的少ない上、健康である若いうちは、生命保険にお金を使うより、勉強や経験のためにお金を使うほうがいい可能性も十分あります。
基本的に、生命保険は結婚してからでも十分
生命保険は新たな家族が増える結婚後の加入で十分に間に合います。確かに結婚前に加入したほうが月々の生命保険料は安いかもしれませんが、その間支払ってきた保険料の総額を考えると、思ったほど割安感がないこともあります。
実際、30歳時点での死亡率は男性で0.00052%、女性なら0.00030%です。30歳までに生命保険が活躍する機会はそう簡単には訪れないと考えられます。また、30代であれば、よほど健康状態が悪くはない限り、生命保険への加入を断られることはほとんどないでしょう。
貯蓄をしない・できない方は早い段階で生命保険に入っておくのもあり
とはいえ、まったく貯金をするつもりがない方や貯蓄が苦手な方は、独身であっても生命保険の加入も検討しておくべきです。
若く元気なうちは、たとえ大きな病気や事故にあっても、一命をとりとめたり、長期間の治療で治癒したりするケースも少なくありません。そのような場合、一定期間仕事ができないこともありますが、貯金がない場合は、保険金で賄えるよう何らかの生命保険に加入しておくという考えも一理あります。
しかし、このような場合、生命保険より医療保険で賄うほうが妥当なこともあります。保険に加入するのであれば、生命保険だけにこだわることなく、医療保険ともよく比較して決定するべきです。
節税目的の生命保険加入はあり?
節税目的の生命保険加入は「基本的にはなし」といえます。
節税であればiDeCoへの加入という選択肢もありますし、運用益が非課税となるNISA制度といったお得な制度を利用して資産を形成することもできます。
独身の新卒社会人なら急いで生命保険に加入する必要はない
養うべき家族がいるなどの状況を除き、新卒社会人で独身であれば、急いで生命保険に加入する必要はなく、結婚をしてからでも十分です。葬式代など死後の整理にかかるお金程度であれば、安い掛け捨て保険で十分です。
もし、生命保険に加入するべきか悩んだら、生命保険の本質である「残された家族への保障」が必要であるかという点から考えると、今の自分に生命保険が必要か判断できるでしょう。
執筆者:柘植輝
行政書士