75歳過ぎても医療保険の見直しは必要? 新たに加入する場合、重視したほうがよい点は?
配信日: 2023.08.18
では、実際に高齢期に医療保険を見直すことは必要なのでしょうか。また、新たに加入する場合、どのような点を重視すればよいのでしょうか。本記事では、これらの疑問に答えていきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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75歳を過ぎてからの医療保険
高齢者になると、医療費がかさんでくることが一般的です。実際、厚生労働省の「令和2年(2020)患者調査の概況」によれば、65歳以上の高齢者が病院にかかる確率は、入院が90万4000人、外来が361万8000人と非常に高く、増加傾向が強まっています。
公的な医療制度として、65歳から74歳までの人は前期高齢者医療制度、75歳以上の人は後期高齢者医療制度に該当します。これらの制度は、医療費の自己負担額を一定の範囲内に抑えることができるため、非常に手厚い保障があります。
ただし、差額ベッド代や先進医療などの費用については、保険適用外となるため全額自己負担になります。このような場合、民間の医療保険で不足額を補うことも検討する価値があります。
一般的には、収入や資産の状況によって、医療保険の必要性は変わってきます。例えば、上記のような保険適用外の費用を賄えるだけの収入や資産がない人は、医療保険に加入しておいたほうが安心でしょう。特に、年金収入が少なく仕事をしている人や、入院が長期化した際に差額ベッド代を支払う資産がない人は、医療保険の加入や見直しを検討する価値があります。
一方で、不動産収入などで安定した高収入が見込めたり、十分な資産を持っていたりすれば、医療保険の必要性は低くなります。しかし、相続対策などで死亡した際に一定の資金を残したいと考えるのであれば、死亡保障として終身保険などの加入を検討することも考えられます。
新たに加入する場合に重視したほうがよいポイント
新たに医療保険に加入する際、何を重視すればよいのでしょうか。まず、自身の生活状況や健康状態をしっかりと把握することが大切です。そのうえで、以下の点を考慮するとよいでしょう。
1. 治療費のカバー範囲
公的医療保険制度ではカバーされない、治療費や差額ベッド代、先進医療などの費用がどれくらいの範囲でカバーされるかを確認しましょう。
2. 入院保障
入院が長期化した場合、日常生活費や差額ベッド代をどれくらいの額でサポートしてもらえるかを確認することが大切です。
3. 特約の有無
先進医療など、特定の治療を受ける際の費用をカバーする特約が付加されているかどうかも確認ポイントとなります。
4. 保険料の負担
高齢者の保険料負担がどれくらいになるのか、長期的に支払い続けられるかを検討することも重要です。
5. 将来の健康状態の変化
高齢になると、健康状態の変化が予想されるため、それに応じて適切な保障を選ぶことが求められます。
以上の5点を踏まえ、保険の内容や特約、保険料などをしっかりと比較し、自身の生活状況や健康状態に合った保険を選ぶことが大切です。
自分の健康状態や経済状態に合わせた保険選びを
高齢になると、医療費の増加や健康面の不安が増えるものです。75歳を過ぎても、医療保険の見直しや新たな加入を検討することは非常に意義があります。特に、公的医療保険の範囲外の費用や先進医療に対応しているかどうかは重要なポイントです。
また、新規加入の場合には、保険料の高額化や病歴による加入制限なども問題になります。自身の健康状態や経済状況をしっかりと考慮し、最適な保険を選びましょう。
出典
厚生労働省 令和2年(2020)患者調査の概況
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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