9月の給与明細で「社会保険料」が高くなってる……社会保険料を抑える方法ってあるの?
配信日: 2023.09.06 更新日: 2023.09.08
実は、社会保険料が変更される仕組みを知っておけば、9月の増額を抑えられる可能性があることをご存じでしょうか。
この記事では、社会保険料の仕組みと、9月に社会保険料を増額されにくくする方法などを、ご紹介します。急に社会保険料が上がって悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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社会保険料が決まる仕組みとは
社会保険料とは、給与明細の控除枠に記載されている、健康保険や厚生年金保険などの保険料のこと。社会保険料は、毎年、同じ時期に見直される仕組みになっています。ここでは、社会保険料が上がる仕組みなどについて、詳しく解説していきます。
社会保険料が決まるのは4~6月の給料の平均
社会保険料は、4〜6月に受け取った給料の1ヶ月平均から決められます。給料には、基本給だけではなく、賞与や通勤手当、残業手当なども含まれるため、注意が必要です。
4~6月の平均給料を求めて、定められた等級区分に当てはめたものを、標準報酬月額といいます。標準報酬月額に、社会保険の保険料率をかけたものが、社会保険料の支払い額になります。
社会保険料が上がるのは9月
4〜6月分で決まった社会保険料は、9月から適用されます。社会保険料は、原則、9月から翌年の8月まで同じ金額です。
なお、会社によっては、社会保険料の変わる月が異なることもあります。
例えば、9月分の社会保険料を10月の給料から天引きする場合は、実質、10月から社会保険料が高くなることになります。また、4~6月以外でも、昇給などで給料が大きく変わったときも、社会保険料が変わることがあるため、注意が必要です。
社会保険料が高くなることを防ぐには?
社会保険料を決める際には、基本給以外に、残業手当や賞与なども加味されます。基準となる4~6月の残業をなるべく少なくすれば、その分、社会保険料を抑えられる可能性もゼロではありません。
なお、入社する前には国民健康保険に加入していた場合は、国民健康保険料が二重徴収されないように気をつけましょう。国民健康保険をやめる手続きは、自分で行う必要があります。
社会保険料が上がることは悪いことばかりではない
社会保険料が上がること自体は、損をしているわけではありません。傷病手当金や出産手当金などを決めるときは、標準報酬月額を使用します。
つまり、標準報酬月額が高ければ、社会保険料も高くなりますが、傷病手当金や出産手当金なども増えるということです。老後に受け取る年金の金額も、標準報酬月額に基づいて算出されるため、社会保険料が高くなれば、年金額も上がります。
社会保険料のメリットも知っておこう
社会保険料が上がると、損をした気分になりますが、老後に受け取る年金の額が上がるなど、メリットも少なくありません。傷病手当金など、万が一のときに必要な制度で受け取る金額も高くなります。どうしても、社会保険料を少しでも抑えたい人は、残業をなるべく少なくするという方法がありますので、試してみてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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