60代後半になる親が今でも高い生命保険料を払い続けているようです。このままではまずいでしょうか?
配信日: 2023.10.05
そこで、本記事では、60代後半において生命保険のプランは見直したほうがよいのかなどについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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年間の平均払込保険料は50代後半と60代後半が最も高い
保険は民間保険会社、県民共済や生協、郵便局などさまざまなものがあります。こちらでは年間払込保険料について、生命保険文化センターが発表した2021年度の「生命保険に関する全国実態調査」を参考にしました。
同調査によると、全保の年間平均払い込み保険料が37万1000円(1カ月当たり約3万917円)です。20代~30代前半の平均年間払い込み保険料が30万円以下であるのに対し、30代後半以降は年間40万円前後の保険料を払い込んでいます。では、60代後半の平均年間払い込み保険料について見てみましょう。
60代後半の年間平均払い込み保険料(全保)は約44万円
60代後半の年間平均払込保険料は、50代後半と同額の43万6000円(1カ月当たり約3万6333円)となっています。こちらの金額は全年齢の平均払込保険料より6000円ほど高いです。
民保(民間保険会社)における平均払込保険料は約42万円
民間の生命保険会社や損害保険会社の保険に加入し、年間で払い込んでいる平均保険料は42万3000円です。全体の平均払込保険料が35万9000円であり、金額差は6万4000円と大きいことがわかります。こちらは年齢別で見た場合、最も高い金額です。
年収700万~1000万円とほぼ同程度の保険料を支払っている
65~69歳の平均年間払込保険料(全保)の平均は約44万円ですが、こちらとほぼ同金額なのが年収700~1000万円の世帯です。同世帯では全保で年間平均43万4000円、民保で年間平均40万6000円を払い込んでいます。60代後半で年収700万円前後を得ている場合は別ですが、そうでなければ、生活に支障が出る可能性がないとはいえないでしょう。
場合によっては保険料を見直すことも大切
一般的に、加入する保険料は年齢が上がるほど高くなりがちです。年齢別で年間平均払い込み保険料を確認すると、若い年齢ほど金額が低いのはそれも関係しています。
60代後半は年齢的に高齢であり、予定死亡率も高いです。予定死亡率とは性別や年齢別で過去の死亡者数を予測したもので、保険料を決める際にかかわる予定率の1つとなっています。
60代後半は受療率が高い
厚生労働省が発表した令和2年の「患者調査」を参考に、60代後半の受療者数を見てみましょう。同調査結果では、60代後半での入院者数は10万人中、男性1444人、女性983人でした。また、外来では男性7369人、女性8500人です。入院、外来ともに65歳以降、患者数が増えています。
この結果を見ると、60代後半では保険に加入していることが重要であるといえるでしょう。受療する理由として最も多いのが精神及び行動の障害、次に多いのが悪性腫瘍です。どちらも治療が必要であり、場合によっては高額な治療費がかかります。
生活に見合っていない場合は保険の見直しも必要
前述したように、60代後半の受療率は高いです。だからといって、生活に見合わない高額な保険料を支払い続けていてはむりをして、心身ともに弱ってしまう可能性があります。そのような場合は、加入する保険の見直しをするのも1つの方法です。
まずは、加入している保険をすべて洗い出し、不要な保険がないかを確認しましょう。また、現状の保険料より安く、しかも充分な保障が受けられる保険が新たに発売されている場合もあるため、さまざまな保険会社の保険を比較・検討してみましょう。
60代後半は通院や入院する確率が高い
60代後半は入院・外来ともに受療率が高く、病気やけがなどの治療費をカバーするためには保険に加入することは重要といえます。
ただ、60代後半の平均年間払い込み保険料は年収700万円以上の人が支払っている金額とほぼ同程度で高額といえるでしょう。家計に支障が出ている場合は不要なものを解約したり、保険の見直しをしたりと、生活に見合ったものに変更しましょう。
出典
生命保険文化センター 2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査 P38~40
厚生労働省 患者調査 P9~10
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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