病院に行ったけど「健康保険証」を忘れた! 支払いは「全額負担」になる? 払い戻しを受けられる場合についても解説

配信日: 2023.11.11 更新日: 2023.11.13

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病院に行ったけど「健康保険証」を忘れた! 支払いは「全額負担」になる? 払い戻しを受けられる場合についても解説
病院で治療や診察を受けたり、薬局で薬を処方されたりする場合に健康保険証の提示を求められます。健康保険証があれば医療費の負担が一部になりますが、忘れてしまった場合は全額を負担しなければいけないのでしょうか? また、退職や転職によって健康保険証の手続き中に病院に行く際はどのようにするべきか気になるところでしょう。
 
そこで本記事では、医療機関で健康保険証を忘れてしまった場合の対処法や手続き中で手元に健康保険証がない場合にどうすべきかについて解説していきます。
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健康保険の一部負担金

健康保険は医療機関で治療や診療、調剤を受ける際に医療費の一部を負担してもらえるので自己負担の金額が少なくなります。一般的には小学校入学までは2割負担、69歳までは3割負担、70歳からは2割負担です。
 
健康保険の一部負担を受けるためには健康保険証の提示を求められます。この提示は基本的に月1回です。保険証番号の誤りや保険証が有効かを確認するために月に1回の提示が必要となっています。
 

健康保険証を忘れてしまった場合はどうなる?

医療機関で健康保険証を忘れてしまった場合、基本的に医療費の全額を実費で支払う必要があります。受診したタイミングによっては保険適用になる場合もありますが、例えば50歳の人の治療費が10万円だった場合は10割の負担となるため10万円の支払いです。
 
しかし、後で請求することで3割負担の場合との差額分の支払いを受けられます。前述の場合は差額分の7万円の払い戻しを受けることが可能です。
 
請求の際には「健康保険療養費支給申請書」と添付書類として「診療明細書」、「領収書」が必要となっています。なお、保険対象外の費用については払い戻しを受けられないので、保険の対象となっているものを確認しておきましょう。
 
また、健康保険の給付を受ける権利は給付を受ける権利が生じた翌日から2年となっています。健康保険証を忘れてしまった場合は、手間がかかりますが早めに請求するようにしてください。
 

資格取得の手続き中で健康保険証が手元にない場合

退職や転職の直後などに病院に行く必要がある場合は、健康保険証が手元にないこともあるでしょう。健康保険は退職すると基本的に資格を失うので、前事業所の健康保険証の提示をしても給付を受けられません。そのため、この場合も先ほどの例と同様に実費で全額を支払う必要があります。
 
万が一退職した事業所の健康保険証を提示した場合は、健康保険が負担した金額を返還しなければいけなくなるので注意してください。前事業所の健康保険証はすみやかに返却しましょう。
 
もっとも、健康保険の任意継続や国民健康保険、転職先の健康保険証が手元に届いた後に、差額分の申請を行うことで払い戻しを受けることが可能です。
 

実費で全額を支払った場合は早めに申請手続きをしましょう

医療機関で健康保険証を忘れてしまったり、手元に健康保険証が無かったりした場合は実費で全額を負担することになります。しかし、その後に健康保険の療養費支給を申請することによって負担金の差額分を払い戻してもらうことが可能です。
 
療養費の支給は2年が時効となっているので注意してください。申請できるようになれば早めに手続きを済ませましょう。
 

出典

全国健康保険協会 協会けんぽGUIDE BOOK 保険証の使い方
全国健康保険協会 保険証を提示して治療を受けるとき(療養の給付)
全国健康保険協会 医療費の全額を負担したとき(療養費)
全国健康保険協会 健康保険療養費支給申請書(立替払等、治療用装具)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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