更新日: 2024.03.08 生命保険
保険は安い「掛け捨て型」しか契約したことがありません。「積立型」の場合、どのくらい貯まるのでしょうか?
本記事では、積立型の保険でお金がどれくらい貯まるのかについて解説します。掛け捨て型と積立型の保険の違いについても触れているため、どちらの保険にするか迷っている人は参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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積立型の保険とは
積立型の生命保険とは、保障と貯蓄の性質を持つ保険です。毎月保険料を積み立てることで保障を受けられるほか、解約・満期時には解約返戻金や満期保険金が受け取れます。
一方で、掛け捨て型の保険もあります。両者の保険の特徴にはどのような違いがあるでしょうか。本項では積立型と掛け捨て型の保険の違いや、積立型の保険にはどのようなものがあるかについて解説します。
積立型保険と掛け捨て型保険の違い
まずは、積立型と掛け捨て型の保険の違いについて、図表1で見ていきましょう。
【図表1】
積立型 | 掛け捨て型 | |
---|---|---|
保険料 | 高い傾向 | 安い傾向 |
満期保険金 | あり(満期がある場合) | なし |
解約返戻金 | あり | なし(あっても額が少ない) |
筆者作成
積立型は、保障を受けられるだけでなく満期保険金や解約返戻金を受け取れるものの、保険料が高い傾向です。掛け捨て型は、保険料を抑えられる一方で、貯蓄性はありません。
積立型保険の種類
積立型の保険には、以下の4つの種類があります。
・終身保険:死亡保障・高度障害保障が生涯続き、解約時に解約返戻金を受け取れる
・養老保険:満期時に満期保険金を受け取れ、満期前に亡くなったり高度障害になったりした場合は死亡保険金・高度障害保険金が支払われる
・学資保険:子どもの進学タイミング等にあわせて教育資金が支払われる
・個人年金保険:私的年金保険として一定期間または終身にわたり年金を受け取れ、年金受取開始前に亡くなったら死亡保険金が支払われる
積立型の保険を利用すれば、死亡や高度障害の保障だけでなく解約時や満期時にお金を受け取ったり、子どもの成長や自身の老後に備えたりできます。
積立型の保険でお金を貯めるポイント
積立型の保険に加入すれば、保険料としてお金を積み立てるため、簡単におろすことはできません。自由度が低いからこそお金を着実に貯めやすい仕組みであるものの、さまざまな注意点があることも知っておきましょう。
本項では、積立型の保険でお金を貯める際のポイントについて解説します。ポイントを抑えて活用することで、お金を貯めやすくなります。
積立型保険でお金は貯まるか
積立型の保険でお金を貯める場合、預貯金より不利な傾向にあります。死亡保障がついているなど、保険料には預貯金にはないさまざまなコストが上乗せされるためです。
預金よりも不利になるもうひとつのケースとして、金利水準の低下も挙げられます。金利水準が低いと、払込保険料よりも保険金のほうが少なくなることもあり得ます。
また、解約時期によっては払込保険料のうち半分しか戻ってこないケースも考えられます。預貯金とは違い、中途解約で損をしてしまうことも知っておきましょう。
保険金を受け取る際の税金
積立型の保険の満期保険金・解約返戻金・年金等を受け取る際は、一時所得として所得税か贈与税、もしくは相続税の対象になります。保険料負担者と受取人が同じであれば所得税、違う人が受け取るなら贈与税もしくは相続税です。
なお、生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料は、払込保険料が所得控除の対象になります。保険金を受け取る際は課税対象にはなるものの、控除の対象ともなるため申告するとよいでしょう。
積立型の保険は貯蓄が苦手な人でもお金を貯められる
積立型の保険は、計画的にお金を貯められます。しかし、税金を納める必要があることや、金利水準が低い場合は支払った保険料よりも満期保険金や死亡保険金が少なくなるなどで、受け取るお金が保険料よりも少なくなる恐れもあるでしょう。
お金を効率的に貯めるだけであれば、ほかの方法を検討したほうがよい可能性もあります。しかし、積立型の保険は「計画的にお金を準備したい」「お金をつい使ってしまう」という人には向いているため、自分に合うかを見極めて保険を選んでください。
出典
国税庁 No.1140 生命保険料控除
国税庁 No.1755 生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき
国税庁 数年間にわたり支払を受ける保険金
国税庁 No.1141 生命保険料控除の対象となる保険契約等
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー