更新日: 2024.07.24 その他保険
脱サラして自営業をすることにしました。国民健康保険が値上げらしく、友人から「国民組合保険はどう?」と言われましたが、どう違うのでしょうか?
本記事では、国保組合の特徴や国民健康保険との違い、注意点について解説しますので、特に自営業を検討中の方は参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
国民組合保険(国保組合)とは
国民健康保険組合は、同じ業種や職種の従事者で構成される団体であり、国民健康保険の一種です。
例えば、東京都医師国民健康保険組合や大阪府医師国民健康保険組合、全国歯科医師国民健康保険組合、愛知建連国民健康保険組合などがあります。
これらの組合は国民健康保険法にもとづいて運営され、加入者は定額の保険料を支払います。したがって、国民健康保険より保険料の負担が軽減される場合があります。
国民組合保険(国保組合)と国民健康保険の違い
国保組合と国民健康保険は、それぞれ特徴が異なります。例えば、国保組合は団体ごとに加入対象者が異なるのに対し、国民健康保険は非常に幅広い人を対象としています。これらの違いを理解することで、自分に合った保険を具体的に選ぶことが可能です。
本項では、加入対象者、保険料、給付内容の3つの項目について比較しましたので、国保を選ぶ際の参考にしてください。
加入対象者
国保組合の加入対象者は、団体によって異なります。例えば、東京都医師国民健康保険組合の場合は、以下のような加入条件があります。
・東京都医師会会員の医師
・医療・福祉事業もしくは業務の従事者
・指定の住所地に住民票がある など
※75歳未満で開業医・勤務医などの場合
希望する組合の加入条件を満たすか、事前の確認が必要です。国民健康保険は、他の健康保険に加入している人や生活保護受給者、後期高齢者医療制度の対象者などを除き、すべての人が対象となります。
保険料
国保組合の保険料は団体によって異なり、多くは収入による変動のない定額で設定されています。
例えば、愛知建連国民健康保険組合と建設連合国民健康保険組合の保険料は、以下のとおりです。
25歳未満:月額1万3500円
25〜29歳:月額2万500円
30〜39歳:月額2万3500円
40〜64歳:月額2万9500円
65〜74歳:月額2万7500円
※1種(事業主)の場合
※令和6年度分の保険料
19歳以下:月額8000円
20〜24歳:月額1万円
25〜29歳:月額1万3000円
30〜39歳:月額1万7000円
40〜49歳:月額2万円
50〜64歳:月額2万2700円
65歳以上:月額2万2900円
※組合員の場合
※令和6年度分の保険料
国民健康保険の保険料は、所得割、均等割、平等割で構成されており、所得や地域によって異なります。そのため、定額の国保組合に加入することで、国民健康保険より保険料が低くなる場合があります。
給付内容
国保組合と国民健康保険は、高額療養費制度や出産育児一時金など、充実した給付内容を提供しています。主な給付内容は、以下のとおりです。
・高額療養費制度
・出産育児一時金
・葬祭費
・傷病手当金
・療養費
・移送費
・高額介護合算療養費
給付内容は各組合によって異なる場合があるため、事前の確認が必要です。
国民組合保険(国保組合)の注意点
国保組合の主な注意点は、以下のとおりです。
・被扶養家族の保険料もかかる
・同一世帯の国保加入者も国保組合への加入が必要
国保組合では被扶養者という概念がないため、家族も保険料がかかります。例えば、愛知建連国民健康保険組合の保険料は、事業主の場合、年齢に応じて月額1万3500〜2万7500円です。
家族に関しては、0〜39歳までは月額7000円、40〜64歳までは月額9500円、65〜74歳までは月額7000円がかかります。※令和6年度分、1種(配偶者等)の場合
そのため、本人だけでなく家族の保険料も考慮してシミュレーションを行う必要があります。
また、同一世帯で国民健康保険に加入している人がいる場合、その人も国保組合への加入が必要です。ただし、組合によってルールが異なる場合もあるため、事前に確認しましょう。
国民組合保険(国保組合)の特徴を理解して、慎重に選ぶことが大切!
国保組合は、同じ業種や職種の従事者で構成されており、非常に多くの団体が存在します。各組合によって、加入条件や保険料、給付内容が異なるため、希望する組合がある場合は条件などをよく確認し、国民健康保険とよく比較することが大切です。
家族で話し合い、国保組合と国民健康保険のどちらがよりメリットが大きいのか慎重に選びましょう。
出典
厚生労働省 国民健康保険制度
東京都医師国民健康保険組合 組合員の資格について
愛知建連国民健康保険組合 保険料
建設連合国民健康保険組合 加入方法・保険料-保険料
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー