更新日: 2024.09.16 学資保険

学資保険の設定額は「200万円」です。保険会社に勧められたプランだったのですが、大学入学に必要な資金は賄えますか?

学資保険の設定額は「200万円」です。保険会社に勧められたプランだったのですが、大学入学に必要な資金は賄えますか?
子どもの大学進学に備えて、学資保険に加入している方もいるでしょう。しかし、どの程度の金額が実際に必要なのか、このままのプランで足りるのか、不安に感じることもあると思います。そこで本記事では、学資保険と大学入学時の費用について、以下の3点を解説します。
 
・学資保険の受取総額の目安
・大学の入学費と初年度授業料の目安
・生活費について
 
学資保険にすでに加入している方や、加入を検討されている方はぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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学資保険の受取総額の目安

学資保険の受取総額は200万円が相場とされます。したがって、今回のケースの設定額は一般的な水準といえるでしょう。
 
ただし、学資保険は大学進学以外の目的でも利用されます。大学入学に必要な資金を目的に限定した場合、設定金額の200万円ですべて賄えるのか見ていきます。
 

大学の入学費と初年度授業料の目安

学資保険の設定金額が適正か検証するためには、大学入学に必要な金額の把握が重要です。
 
株式会社日本政策金融公庫によると、国立大学、公立大学、私立大学の入学費と初年度の授業料は表1の通りです。表1のうち、合計金額が最も低いのは国立大学の約81万8000円、最も高いのは私立大学/医療系の約395万9000円となります。
 
表1

入学費 初年度授業料
国立大学 約28万2000円 約53万6000円 約81万8000円
公立大学 約39万1000円 約53万6000円 約92万7000円
私立大学/文系 約22万6000円 約81万5000円 約104万1000円
私立大学/理系 約25万1000円 約113万6000円 約138万7000円
私立大学/医療系 約107万6000円 約288万3000円 約395万9000円
私立大学/その他 約25万5000円 約96万9000円 約122万4000円

出典:株式会社日本政策金融公庫「教育資金はいくら必要? かかる目安額をご紹介」を基に筆者作成
 
また、私立大学では表1の費用に加えて「施設設備費」を求められることが多いです。施設設備費とは、学校の施設や設備を拡充、維持するための費用のことです。学部別の目安は次の通りです。
 

・文系:約14万8000円
・理系:約17万9000円
・医療系:約93万1000円
・その他:約23万6000円

 

生活費について

大学生活で必要なお金は学費だけではないでしょう。一人暮らしをする場合は、仕送り金などが生じる可能性もあるでしょう。
 
株式会社日本政策金融公庫の令和3年度「教育費負担の実態調査結果」によると、高校生以上の子どもへの仕送り金額は年平均95万8000円です。また、アパートの敷金や家具の購入費用などの「自宅外通学を始めるための費用」として平均38万7000円が必要ということでした。
 
上記の仕送り金(95万8000円)と自宅外通学を始めるための費用(38万7000円)に、大学入学金、初年度授業料、施設設備費を合算すると、約216万3000円~約623万5000円です。いずれにおいても、学資保険200万円を上回る金額です。
 
なお、生活費は地域や住居によって増減すると考えられます。子どもの進学先が具体的に決まっていない場合は、平均を多少上回る金額を想定するといいでしょう。
 

入学金と授業料の目安は大学によっても異なるが、200万円で賄える可能性もある

学資保険の受取総額は200万円が相場です。また、大学の初年度学費の目安も、私立大学/医療系以外では200万円を下回ります。
 
ただし、一人暮らしをする場合は初期費用や仕送り金などが必要になるでしょう。これらの費用と大学の初年度学費を足した値は、いずれのケースでも200万円を超えます。場合によっては、奨学金や教育ローンなどの検討が必要でしょう。
 
また、授業料や施設設備費、仕送り金などは2年目以降も発生する点に注意すべきです。大学進学資金を計算する際は、入学後にも意識を向けることをおすすめします。
 

出典

株式会社日本政策金融公庫
 教育資金はいくら必要? かかる目安額をご紹介
 子供1人当たりにかける教育費用(高校入学から大学卒業まで)は減少 ~令和3年度「教育費負担の実態調査結果」~(10、11ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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