マイナ保険証って普通の保険証と何が違うの? 12月以降も、引き続き紙の保険証を使うことはできる?

配信日: 2024.12.07

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マイナ保険証って普通の保険証と何が違うの? 12月以降も、引き続き紙の保険証を使うことはできる?
マイナ保険証とこれまでの健康保険証が、どのように異なっているのか気になっている人も多いでしょう。デジタル化が進む中、令和6年12月1日をもって健康保険証の新規発行は終了します。そのため、これまでの健康保険証がいつまで使えるのか気になっている人も多くいるでしょう。
 
今後、マイナ保険証への移行が本格化していく予定です。便利な機能や手続きの簡略化、医療費負担の軽減といったメリットがある一方で、利用方法や切り替え期限について不安や疑問を抱える人も増えてきています。
 
本記事では、マイナ保険証の特徴や健康保険証との違い、移行に伴う注意点などについて解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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マイナ保険証では何ができる?

マイナ保険証はこれまでの健康保険証にはない利便性を提供する、デジタル化された健康保険証です。手間がかかっていた手続きが簡単になるほか、医療費の負担を軽減する仕組みが導入されています。ここでは、マイナ保険証によって実現する便利な機能や特徴について紹介します。
 

高額療養費制度の手続きが不要

高額療養費制度は、1ヶ月間で医療費の自己負担額が一定の上限を超えた場合、その超過分が公的保険から支給される仕組みです。これまでは、自己負担を軽減するために「限度額適用認定証」を事前に申請する必要がありましたが、申請が間に合わない場合には一時的に高額な費用を支払わなければならないという課題がありました。
 
しかし、マイナ保険証を利用すれば、こうした手間が不要になります。医療機関や薬局の窓口での支払時に、自動的に上限額が適用されるため、高額な医療費を一時的に立て替える必要がなくなるのです。自動化の仕組みにより、手続きの簡略化だけでなく、金銭的な負担も軽減されます。
 

確定申告時の医療費控除申請が簡単にできる

マイナ保険証があれば確定申告での医療費控除申請が従来よりも簡単になります。これまで確定申告で医療費控除を受けるためには、医療費の領収書を保管しておき、明細書を作成して申告書に添付する必要がありました。従来の方法は、申告書作成の手間がかかる上に、領収書を紛失してしまうリスクもありました。
 
マイナ保険証を利用すれば、申告時の負担が大幅に軽減されます。医療費の通知情報がマイナポータルで管理されているため、確定申告の際にe-taxと連携すれば医療費控除のデータを自動で入力できます。
 
自動入力の仕組みにより、領収書を管理する必要がなくなり、申告作業がスムーズに進むようになるでしょう。申請手続きが簡単になり、控除を漏れなく活用できる点は、マイナ保険証の大きなメリットといえます。
 

健康保険証の新規発行は12月1日で終了

令和6年12月1日をもって健康保険証の新規発行が終了し、今後はマイナ保険証への移行が進みます。12月2日以降、医療機関や薬局を受診する際には、健康保険証として利用登録されたマイナンバーカードが必要となる仕組みに変更されます。
 
なお、現在使用している健康保険証は、令和7年12月1日まで利用可能です。ただし、退職や転職などで健康保険の資格を喪失した場合、その時点で保険証の使用も終了するため、注意が必要です。
 

マイナ保険証と健康保険証の費用の差は?

マイナ保険証とこれまでの健康保険証では、医療費の負担に差があります。初診や再診時の加算額が異なる点を知っておきましょう。
 

初診時の費用

マイナ保険証:初診時の医療費には20円の加算が発生し、3割負担のケースでは6円かかります。
健康保険証:初診時には60円の加算が適用され、3割負担では18円かかります。

 

再診時の費用

マイナ保険証:再診時の加算はありません(負担額0円)。
健康保険証:再診時には20円の加算が適用されます。

 

健康保険証は令和7年12月1日まで使用可能

これまでの健康保険証は、令和7年12月1日まで利用可能です。その後は完全にマイナ保険証に移行する予定としています。マイナ保険証を利用すると高額療養費制度の手続きや確定申告の医療費控除の申請などの負担が軽減されます。また、医療費の負担においても、初診や再診時の加算が少なくなるのも特徴です。
 
これまでの健康保険証からマイナ保険証に移行するにあたっては、健康保険証の使用期限を事前に確認し、期限が過ぎる前にスムーズな対応を心がけましょう。
 

出典

厚生労働省 マイナンバーカードの健康保険証利用のメリット
日本年金機構 令和6年12月2日以降は健康保険証が発行されなくなります
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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