最終更新日: 2019.01.10 公開日: 2018.05.27
暮らし

誰でも買える「青春18きっぷ」や「通勤定期券」の思い込みを変えれば、今の生活をほんの少し変えてくれる!?

執筆者 : 上野慎一

言葉とは不思議なもので、それから受けるイメージと実態が合致していないことがままあります。
 
あるフレーズが聞く人に一種の〝思い込み〟や〝勘違い〟を誘発しているケースも少なくないのでしょうが、実態を詳しく見てみると使い勝手が良かったりおトクにつながることもあるようです。
 
 
上野慎一

執筆者:

Text:上野慎一(うえのしんいち)

AFP認定者,宅地建物取引士

不動産コンサルティングマスター,再開発プランナー
横浜市出身。1981年早稲田大学政治経済学部卒業後、大手不動産会社に勤務。2015年早期退職。自身の経験をベースにしながら、資産運用・リタイアメント・セカンドライフなどのテーマに取り組んでいます。「人生は片道きっぷの旅のようなもの」をモットーに、折々に出掛けるお城巡りや居酒屋巡りの旅が楽しみです。

詳細はこちら
上野慎一

執筆者:

Text:上野慎一(うえのしんいち)

AFP認定者,宅地建物取引士

不動産コンサルティングマスター,再開発プランナー
横浜市出身。1981年早稲田大学政治経済学部卒業後、大手不動産会社に勤務。2015年早期退職。自身の経験をベースにしながら、資産運用・リタイアメント・セカンドライフなどのテーマに取り組んでいます。「人生は片道きっぷの旅のようなもの」をモットーに、折々に出掛けるお城巡りや居酒屋巡りの旅が楽しみです。

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「青春18きっぷ」をご存じですか?

これはJRグループ各社が年に3回、期間限定で発売するおトクな切符です。
 
現在の価格は1万1850円で、全国のJR線の普通・快速列車の普通車自由席が1回あたり2370円で1日(24時を過ぎて最初に到着する駅まで)乗り放題。1人で5回分または5人までのグループなどで利用できます。
 
新幹線・特急・急行は基本的に利用できません。それでも例えば東京駅を朝5時前に出発して在来線を西に向かってひたすら乗り継ぐと、24時ちょっと過ぎに福岡県の小倉駅までたどり着けます。
 
切符での正規料金1万3000円あまりのところをわずか2370円で列車の旅を堪能できるわけです。(途中駅出入場もできますが、食事やトイレは結構あわただしいかもしれませんね・・・)
 
この切符、「青春18」と名付けられているため18歳やその前後の年代しか利用資格がないものと誤解している人がいまだにいますが、実は年齢に関係なくどなたでも利用できます。
 
こちらも、その言葉から受けるイメージと実態が合致していないものの一例といえるでしょう。
 

「通勤」定期券は、〝通勤する人〟しか買えないの?

次のテーマは、通勤定期券です。学生時代にお世話になった通学定期券は、正規運賃に比べてかなりの料金割引を受けられる代わりに、学校の発行する通学証明書等がなければ買えませんでしたね。
 
そして社会人になったら、通勤定期券を利用します。
 
通勤定期券は、会社がまとめて購入して現物を支給してくれるところもあれば、会社がおカネを各人に支給して本人が個別に買うところもありますし、雇用形態によっては交通費本人負担のため本人が個別に買っている場合もあるでしょう。
 
自分で買ったことがある人ならば、会社が発行する〝通勤証明書〟とか〝社員証明書〟の提示を求められるわけではないことはご存じですね。
 
とはいえ「通勤」定期券なのだから〝通勤する勤め人〟でなければ買えない、との思い込みはないでしょうか。
 
実は通勤定期券は、乗車券の〝まとめ買い〟に対する割引措置に過ぎません。ですから、自営業・フリーランス・リタイアされた方など、どなたでも買えるのです。
 

通勤定期券は、〝いつもの区間〟しか買えないの?

以下の考察ですが、会社がおカネを各人に支給して本人が通勤定期券を個別に買うことになっている場合、定期券について【あえて買わない(必要なたびに乗車券を買う)】や【申請している通勤区間以外に範囲を拡げ、差額は本人が自己負担して買う】といった行為は会社の就業規則などに抵触するリスクがあります。
 
そういったリスクの制約が仮にない場合の話としてお読みください。
 
まず、乗車券の代わりに通勤定期券を買うかどうかの判断の分かれ目は、【一定期間における一定区間の使用頻度を考えた時に、どちらがおトクか】に尽きます。例えば、次のような感じです。
 
<設定例:A駅~B駅の片道運賃200円で、1カ月通勤定期券代は7500円>

・通勤定期券代は同区間を片道運賃で19回弱往復する金額に相当するので、
同区間の1カ月の往復利用回数に関して
  ⇒ 18回以内の場合は、乗車券の方がおトク
  ⇒ 19回以上の場合は、通勤定期券の方がおトク
(加えて、A駅~B駅の区間内であれば自由に乗り降りができる)
 
上記の例は、A駅とB駅の間を往復する単純なケースですが、両駅が始発駅でない場合にA駅とB駅のそれぞれ先、つまり区間の外側の駅たちも結構利用する機会がある場合はどうでしょうか。
 
具体例として、【東京メトロ丸の内線・新中野駅と同銀座線・溜池山王駅を往復する区間を基本にしているが、この区間の外側で丸の内線・荻窪駅までの各駅や銀座線・浅草駅までの各駅にも足を伸ばす機会が結構ある場合】として試算してみると次のような結果です。
 


 

まとめ

いかがでしょうか。基本的な往復区間の<ケース1>で通勤定期券代の〝モトが取れる〟利用回数に比べて、区間を少し伸ばした<ケース2><ケース3><ケース4>で通勤定期券代が増えた分の〝モトが取れる〟利用回数のハードルがぐっと下がっているのがお分かりいただけたと思います。
 
通勤定期券はどなたでも買えますし、就業規則に抵触するなどの制約がない場合には、基本的に往復利用しようと考えている区間に限定せずに買うことも可能で、東京メトロを例にとれば全線乗り放題となる「全線定期券」(1カ月1万7300円)すらあります。
 
鉄道各社ほかの運賃計算サイトなどを利用すれば、通勤定期券代は区間を変えた試算も簡単にできます。
 
そして、基本的な往復利用区間以外にも足を伸ばす機会がそれなりにある人であれば、区間を伸ばして買ってしまっても通勤定期券の方が(利用期間が長いことが確実な人は、1カ月よりも3カ月とか6カ月の方がさらに)おトクな場合があるのです。
 
Text:上野 慎一(うえのしんいち)
AFP認定者,宅地建物取引士,不動産コンサルティングマスター,再開発プランナー



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