2019.02.10 暮らし

マイホームの出口戦略。住み続けた家を小さくする利点と注意点とは?

マイホームの出口戦略について、いろいろな面からお話を続けています。今回は「マイホームの減築」、いわゆる「ダウンサイジング」についてお伝えしていきたいと思います。
 

なぜ、マイホームを小さくするのか?

マイホームの出口戦略とは、それまで住み続けてきた家をどうするかについて考えることですが、方法としては(1)「そのまま住み続ける」、(2)「取り壊す」、(3)「売る」、(4)「貸す」の4つがあります。
 
マイホームを減築する場合、それまで住み続けてきた家のサイズを小さくして建て替えるため、この中では(1)「そのまま住み続ける」にあてはまります。
 
なぜ、マイホームのダウンサイジングが注目されているかというと、退職後のライフステージでは、夫婦ふたりだけの暮らしになる可能性が高いからです。お子さんが独立し、夫婦だけで残りの人生を歩んでいくために、どのような家が適しているのでしょうか?
 
70歳、80歳と高齢になるに従い、体力も衰えてきます。足腰が弱くなると、2階まで上り下りをするのは大変です。ですから、それまで2階建てだった家を平屋の一戸建てにし、室内をバリアフリー化するなど、後期高齢者になったあとの生活にあわせて、家を住みやすく、スリムにするのです。
 
また、近年は健康長寿時代と言われ、定年後もかなりの期間マイホームのメンテナンスなどが必要になります。ダウンサイジングしておいた方が、経済的な負担を減らすことができます。
 

ダウンサイジングには、2通りある

マイホームのダウンサイジングには、大きく分けて2通りの方法があります。
 
ひとつは、今住んでいる家を小さめのサイズにリフォーム・リノベーションする方法。もうひとつは、今住んでいる家を売り、別の場所でサイズの小さい家を買う方法です。前者が、いわゆる減築で、後者の場合、買い替えになります。
 
前者のような減築を行う場合は、お住まいの自治体ごとで用意されているリフォーム助成金を活用すると、リフォーム費用を抑えることができます。また、後者のような買い替えの際は、「譲渡所得の3000万円の特別控除」をうまく活用することが節税のポイントになります。
 
売却の際、一般的には、譲渡益が出ないことが多いと思われますが、お住まいの地域や建物の性質によっては譲渡益が発生することになるため、買い替え前には資金計画をしっかり立てたうえで、検討しましょう。
 

ダウンサイジングする場合は、相続も視野に入れて

将来、夫婦ともに亡くなり、その家に誰も住まなくなって、お子さんへ財産の移転が発生した場合。大きな家の相続はお子さんの負担になります。しかし、ダウンサイジングをしていれば、お子さんの経済的な負担が少なくなるというメリットがあります。
 
ただ、相続人であるお子さんが平屋の一戸建てを売却するとなると、市場の流通性の低さから買い手がつかない可能性もあるため、注意が必要です。
 
この場合、マイホームの出口戦略としては、建物を取り壊したうえで土地を売るという方法が考えられます。しかし、取り壊し後、すぐに売却するのが難しい場合、固定資産税が高くなります。
 
マイホームの減築や小さめの家に買い替える際は、最終的な出口をどのようにするかまで考えたうえで実行するようにしましょう。次回は、マイホームの賃貸についてお伝えしていきます。
 
執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
 
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重定賢治

執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)

ファイナンシャル・プランナー(CFP)

明治大学法学部法律学科を卒業後、金融機関にて資産運用業務に従事。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の上級資格である「CFP®資格」を取得後、2007年に開業。

子育て世帯や退職準備世帯を中心に「暮らしとお金」の相談業務を行う。
また、全国商工会連合会の「エキスパートバンク」にCFP®資格保持者として登録。
法人向け福利厚生制度「ワーク・ライフ・バランス相談室」を提案し、企業にお勤めの役員・従業員が抱えている「暮らしとお金」についてのお悩み相談も行う。

2017年、独立行政法人日本学生支援機構の「スカラシップ・アドバイザー」に認定され、高等学校やPTA向けに奨学金のセミナー・相談会を通じ、国の事業として教育の格差など社会問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai



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