更新日: 2019.06.21 家具・片付け

片づけの美学41 完ぺきを求める人が片づけに失敗するワケは

執筆者 : 奥野愉加子

片づけの美学41 完ぺきを求める人が片づけに失敗するワケは
片づけに悩んでいる方の話を聞くと、「完ぺきな片づけができない・わからない」と相談されることがあります。
 
片づけの終わりを目的として、試行錯誤されているようなのですが、納得できる「完成」ではないようです。それはなぜなのか、理由に迫ってみましょう。
 
奥野愉加子

執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)

美学のある暮らし 代表

整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。

<美学のある暮らし>

https://www.bigakurashi.jp

片づけの完成は、いつなのでしょう。

何事にも完ぺきを求めるストイックな方は片づけにも「完成」を求めることが多いようです。
 
「完ぺきな片づけ」とはどんな状態をいうのでしょうか。
 
「どうなっているのが、あなたにとって完成なのですか?」と尋ねると、答えは「もう片づけをしなくていい状態」「あれこれ試さなくてよい状態」とのこと。
 
残念ながら、生活している限り、最終的な片づけの完成・収納の完成という状態は訪れません。なぜなら、収納や片づけは暮らし方と共に変化していくほうが、効率がいいからなのです。
 
暮らしは、時の流れや家族の成長などで大きく変わっていきます。暮らしが変わると、持ちモノが変わり、使う頻度も変わっていきます。そんな時には、置き場所や収納場所も柔軟に変えていくほうが便利に生活できるはずです。
 
ですから、一時的には「片づけの完成・収納の完成」ができたとしても、時間が経つと不便になったり、片づかなくなったりする時期がやってきます。そうなった時には、モヤモヤした気持ちを沈め、また新しい片づけのかたちを見つけてみてください。
 
「完ぺきはあり得ない」と知ることで、心が軽くなればいいなと思っています。
 

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日々の片づけにも完ぺきを求めない

毎日の暮らしの中では、体調が悪い日や忙しい日、気分が乗らない日などいろいろな日常があり、時には家の片づけを投げ出したい気持ちになる時があると思います。
 
そんな日は、堂々となにもせず、片づいていない雑然とした空間を受け入れ欲しいと思います。常にスッキリした空間で過ごしたいと理想を持つことは素晴らしいですが、「しなければならない」と自分に義務を押し付け、苦しくなる必要はないからです。
 
常に完ぺきに片づいている空間を求める方は、少し肩の力を抜いて、「できるだけスッキリした空間を続けていこう」と軽い気持ちでいることをお勧めしたいです。
 
例え片づけができない数日間があったとしても、また今まで通りスッキリ片づいた生活を続ければいいだけのことです。匙をなげないことが長続きのコツです。
 
余りにストイックに続けると、きついダイエットの後のリバウンドと同様、「もう片づけなんて考えたくもない」という状態になって、以前よりも散らかった空間になるという可能性もあります。
 

子どもの片づけは完ぺきとは無縁です

「子どもに今の収納がぴったりではないから片づけられないのではないか」「子どものおもちゃをきちんと片づけたい」という声も聞きます。心配や悩み、片づかなくてイライラする気持ちはとっても理解できますが、子どもに「ぴったりの片づけ・収納」を用意してあげる必要はないと思います。
 
成長著しい子どもは、これまで夢中だったおもちゃにあっさり飽きてしまったり、新しいおもちゃに夢中になったりと、大切なモノが毎日のように大きく変化していきます。また年齢に応じて学用品なども変化していきます。
 
「細々したミニカーが山ほどある」「着せ替え人形のアイテムがいっぱい」「工作が貯まる」など悩みは尽きないでしょうが、長い目で見ると本当に一時のことです。
 
子ども本人が「大切だ」というのならば、おおざっぱでも片づけているなら大目に見てあげましょう。時期が過ぎれば、執着なく処分してくれる時が来るはずだと思います。
 
子どもの持ち物に関しては、あまり厳しくルールなど設けず、家族が許せる範囲で譲ってあげてください。子どもの片づけは完ぺきとは無縁だと思います。
 
片づけの完成はきれいに見えるし、気分がいいのも確かです。しかし、それをキープすることで苦しくなるのでは本末転倒。気持ちを楽にスッキリキレイを楽しみたいですね。
 
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表