公開日: 2021.01.19 暮らし

春からの新スタートを前に知っておきたい賃貸借契約の保証人とは?

執筆者 : 高橋庸夫

アパートやマンションなどの賃貸借契約や借金などの金銭消費貸借契約などに「保証人」の設定が必要となる場合があります。皆さんの中にも、これまでに身内や会社関係、知人などから保証人になってほしいと依頼された経験をお持ちの方も少なくないと思います。
 
保証人には、契約者(債務者)が家賃や借金を返済しなかった場合に、代わりに支払うことが債権者から求められます。
 
高橋庸夫

執筆者:

執筆者:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

高橋庸夫

執筆者:

執筆者:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

「保証人」と「連帯保証人」の3つの違い

一言で保証人といっても、その契約ごとに求められる保証人として、「保証人」と「連帯保証人」の2種類があります。両者は一般的にはほぼ同じものとして認識されている場合も多いようですが、実際にはその保証範囲や責任について大きな違いがあります。
 
その主な違いは以下の3つです。

(1)「先に債務者に請求してほしい」といえる権利

保証人に対して債権者から支払いの請求があった場合に、「私(保証人)からではなく、返済しない債務者(主たる債務者)に先に請求してほしい」といえる権利のことを「催告の抗弁権」といいます。
 
この催告の抗弁権は「保証人」にはありますが、「連帯保証人」の場合にはありません。
 
つまり、連帯保証人に対しては、債権者から請求があった時点で直ちに全額支払い義務が発生することになります。これは、債務者本人との連絡が取れるのか、債務者の支払い能力の有無などの条件は全く関係ないということです。
 
そのため、催告の抗弁権のない連帯保証人の責任は極めて重いといえます。逆にいうと、貸金業者などが保証人を求める場合には「連帯保証人」を求めることが一般的です。債務者が返済できない場合に、すぐにその返済を連帯保証人に請求することができるためです。
 

(2)「先に債務者の給料を差し押さえてほしい」といえる権利

保証人に対して債権者から請求されたときに、「債務者が支払えるので、先に債務者から回収してほしい」といえる権利のことを「検索の抗弁権」といいます。
 
例えば、債務者が会社に勤務しており、一定の給与収入を得ているような事実がある場合には、その給与を差し押さえて回収してほしいということができます。検索の抗弁権も催告の抗弁権と同様に、「保証人」にはありますが、「連帯保証人」にはありません。
 
つまり、連帯保証人は債務者に支払い能力があるか、どのぐらい資産を持っているかなどには全く関係なく、債権者から請求を受けることになります。
 

(3)保証人が複数人いる場合の支払い義務

保証人が複数人いた場合に、支払い義務がその保証人の人数で割られることを「分別の利益」といいます。
 
例えば、借金が200万円で保証人が2人であれば、保証人1人当たり100万円を上限として支払い義務が生じるということです。分別の利益も上記の2つの抗弁権と同様に、「保証人」にはありますが、「連帯保証人」にはありません。
 
つまり、連帯保証人の場合は、債権者から請求された全額を支払わないといけないということです。債権者側から見れば、債務者と連帯保証人がどのような割合で負担するかについては全く関係なく、最終的な目的は借金を全額返済してもらうことにあります。
 

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まとめ

以上のとおり、「保証人」と「連帯保証人」の両者には、その責任の重さに大きな違いがあります。特に、連帯保証人の場合には、いざ債務者が返済できない状況になると、ほぼ債務者と同様の立場での返済責任が生じることになります。
 
春から進学や就職、転職、転勤など新スタートを切るにあたって、新住居の賃貸借契約を結ぶ機会も増えます。保証人を引き受ける側の人も、お願いする側の人も、お互いがそれによって生じる責任を事前にしっかりと理解しておくことが重要となるでしょう。
 
執筆者:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー
 

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