更新日: 2021.04.28 子育て
小中高で子どものスマホ利用率はどう変わる?月の料金は?親に内緒で課金したことはある?
そこで今回は、子どものスマホの利用実態や親に隠れてやっていること、気になる月額料金などについて見ていきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
9割近い小学生がインターネットを利用! 自分専用のスマホも少なくない
まずは、内閣府が発表した「令和元年度 青少年のインターネット利用環境実態調査結果(速報)」(※1)をチェックしてみます。満10歳から満17歳を小学生、中学生、高校生に分け、それぞれのインターネット利用率を調べた結果が以下になります。
【インターネット利用率(機器・学校種別)】
<小学生>
●スマートフォン 37.6%
●タブレット 33.8%
●携帯ゲーム機 40.8%
<中学生>
●スマートフォン 65.6%
●タブレット 31.1%
●携帯ゲーム機 30.3%
<高校生>
●スマートフォン 91.9%
●タブレット 22.2%
●携帯ゲーム機 20.7%
なんと、小学生でさえインターネットの利用率は9割近いという結果に。使用機器の内訳は、スマホ、タブレット、携帯ゲーム機いずれも同じくらいになりましたが、そのなかでも携帯ゲーム機とスマホの利用率が高めです。中学生、高校生と年齢が上がるにつれ、インターネット利用率が上がり、合わせてスマホの利用率もグンと伸びていますね。
インターネットの利用にスマホを使っている子どものうち、子ども専用のスマホを使っているという割合は以下のとおり。
●小学生:40.1%
●中学生:81.8%
●高校生:98.6%
中学生になると、自分専用スマホの利用率が倍増していることがわかります。それでも、スマホでインターネットを使っている小学生の4割が自分専用のスマホを使っているという事実には少し驚きです。
ちなみに、子どものインターネットの利用内容としては、動画視聴、ゲーム、コミュニケーションが主とのこと。小学生や中学生はインターネットでゲームをすることが多いようですが、高校生になるともっぱらコミュニケーションの手段として用いられることが多いようです。
自分専用のスマホをもつようになればなるほど、友人と連絡を取ったりなどプライベートな利用方法が増えることがわかります。
こっそり課金! 親に隠れてスマホですることとは
ゲームや動画視聴、音楽視聴など、無料でできるものもあれば有料のサービスもあります。ご家庭によっては課金を禁じていたり、月にいくらまでと決めていたりすることもあるでしょう。
そんなルールをこっそり破る子どもはどれくらいいるのでしょうか。株式会社NTTドコモが発表した調査結果(※2)を見てみましょう。
●ある 63%
●ない 37%
この調査は、13歳から15歳までの中学生男女180名を対象に行われたもの。スマホデビュー時に親とルールを決めた中学生89人のうち、6割強の子どもはルールを破った経験があるということになりました。
ちなみに、「親に内緒でこっそり課金をしたことはありますか?」という質問については、「ある」と回答した割合が19%に。
さらに、「スマホで課金したことは、親にバレましたか?」という質問については、「一度もバレていない」と答えた中学生がなんと7割近くにのぼりました。明細書を見てもわからなかったり、そもそも明細書に載らなかったりすることもあり、少額のこっそり課金はなかなか親が気づきにくいということも考えられます。
親としてはショックかもしれませんが、子どもは以下のようなことを隠れてやっているようで……
●中高生に有害なサイト(成人向け・暴力的・出会い系)を閲覧したことがある 30%
●マンガ・音楽などの違法アップロードサイトを閲覧したことがある 19%
●フリマアプリを使ってお金を稼いだことがある 14%
過半数は超えていないものの、3人に1人は中高生に有害なサイトを閲覧したことがあるという結果になりました。このようなサイトでは課金を促されることもありますし、違法アップロードサイトについては利用者側が罪に問われたりすることも。
フリマアプリで金銭のやりとりをする際にも、思わぬトラブルに巻き込まれることもあります。インターネットを利用するにあたり、そのようなリスクがあることをはじめとした、教育・啓発の必要性を感じますね。
子どものスマホの月額料金は?
最後に、子どものスマホの月額料金について見てみましょう。
株式会社NTTドコモが全国30代から50代の小学生から高校生のお子さんをもつ親1030人を対象に行った調査の結果によると、子どものスマホの月額平均使用料金については、「4000円以上」の家庭と「4000円以下」の家庭とが、およそ半数とのこと。(※3)
しかし、「子どものスマホをチェックしている」という家庭は「4000円以下」が62.3%、「子どものスマホをチェックしていない」という家庭は「4000円以下」が45%という結果でした。ひょっとしたら、親にスマホをチェックされているという状況がスマホの使いすぎを防いだり、こっそり課金を防いだりしているのかもしれませんね。
デジタル社会はますます拡大を見せていますから、小さい頃からインターネットに触れることは悪いことばかりではないといえます。しかし同時に、安全に正しく使用するために、大人側がルールを決めたり啓発したりすることが求められているともいえます。
便利なツールを使いこなせるよう親が指導したうえで、子どもにも正しく楽しく利用してもらいたいものですね。
[出典]
※1 内閣府「令和元年度 青少年のインターネット利用環境実態調査結果(速報)」
※2 株式会社NTTドコモ「~親が知らない、子どもたちの『スマホ』の世界~」(株式会社 PR TIMES)
※3 株式会社NTTドコモ「親が知っておくべき『お子さんとスマホ』にまつわる情報を発信」(株式会社 PR TIMES)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部