更新日: 2021.07.07 その他暮らし
コロナ関連の医療費ってどうなるの? ワクチンは?
そんな中、万が一新型コロナウイルス感染症にかかってしまった場合、無症状であれば自宅療養やホテルなどでの療養、症状があった場合には入院治療となることは報道などでご存じかと思います。
では自宅療養や入院の場合、費用はどうなるのでしょうか? また、6月後半になり急速に接種数が増加してきたワクチン接種についても費用はどうなっているのでしょうか?その点について簡単に解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
新型コロナウイルス感染症で入院した場合の費用はどうなるの?
まず新型コロナウイルス感染症の位置づけですが、改正後の「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(通称:感染症法)では「新型インフルエンザ等感染症」というカテゴリに分類され、令和3年2月13日に施行されました。
それ以前は「指定感染症」とされていましたが、終息まで期間がかかると見込まれることから期間制限のない「新型インフルエンザ等感染症」のカテゴリに検討の上、変更されました。
この感染症法の対象となった場合、感染症法の第37条において、入院医療の費用については都道府県が負担することになっています。
つまり保険負担分は変わらず、通常3割の自己負担分については公費で補助されるようになっています(ただし差額ベッド代や、その他通常でも保険適用外の費用については自己負担が必要です)。また本費用の補助は、お住まいの自治体に申請の必要があることと、住民税所得額割が56万4000円を超える場合には月額2万円を上限として自己負担が発生します。
新型コロナウイルス感染症で自宅療養の場合はどうなるの?
上記のとおり、入院医療については法律で自治体による費用負担が定められています。
しかしながら、今回の新型コロナウイルス感染症については、感染症法で求められる指定医療機関の入院だけではキャパシティーに不足があり、自宅療養なども実施されています。その場合は法律上、公費負担がないこととなってしまいますがどうなっているのでしょうか?
自宅療養などでもその心配はありません。こちらも厚生労働省から各都道府県の担当部署に通達が出ており、宿泊療養や自宅療養においても新型コロナウイルス感染症に関する治療部分は公費負担とされています。
PCR検査とワクチンは?
次にPCR検査とワクチンはどうなるのでしょうか?
まずPCR検査についてですが、こちらは医師が新型コロナウイルス感染症の疑いと判定した場合の検査については、入院医療と同様に「検査費用」の自己負担分について公費負担とされます。この場合ですと、通常の初診料や再診料については自己負担が発生しますので、普段風邪をひいて病院へ行った場合と同程度の負担が発生します。
一方で、症状はないが心配だから検査をしたい、海外出張のため陰性証明書が必要だから検査をしたいといった場合は、自費診療ということになり全額自己負担となります。費用については病院などで自由に設定できることから数万円程度のものが多いようです。
次にワクチン接種についてですが、予防接種法が2020年12月9日に改正されたことにより全て公費負担での接種となっています。ですので、接種券が届き次第、対象年齢の方は接種の予約を実施してワクチン接種を受けることが可能となっています。
まとめ
以上簡単ではありますが、新型コロナウイルス感染症に関する入院治療や自宅療養などの費用、PCR検査やワクチン接種時の費用について解説しました。新型コロナウイルス感染症は世界的にまん延しており、一人ひとりが予防に努めることが大切だといえます。
首相官邸や厚生労働省などの公式情報を参考に対策を怠らず、一日も早い終息を目指しましょう。
出典
首相官邸 新型コロナウイルス感染症に備えて ~一人ひとりができる対策を知っておこう~
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症について
e-Gov 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)
厚生労働省 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律等の改正について
東京都福祉保健局 感染症医療費助成制度
厚生労働省 新型コロナウイルス感染症の軽症者等に係る宿泊療養及び自宅療養における公費負担医療の提供に係る費用の請求に関する診療報酬明細書等の記載等について
厚生労働省 新型コロナウイルスに関するQ&A(医療機関・検査機関の方向け)
厚生労働省 予防接種法及び検疫法の一部を改正する法律案について
厚生労働省 接種についてのお知らせ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部