更新日: 2021.07.10 キャッシュレス

みんなの決済動向とは? QRコード決済から自治体のプレミアム付商品券まで

みんなの決済動向とは? QRコード決済から自治体のプレミアム付商品券まで
政府のキャッシュレス推進施策と、コロナ禍での非接触ニーズの高まりから、最近ではクレジットカードやQRコード決済など、様々なキャッシュレス決済手段を選択できるようになりました。
 
株式会社インフキュリオン(東京都千代田区)は、全国の16歳から69歳男女2万人を対象に「決済動向2021年4月調査」を実施しました(※)。
 
現金、各種キャッシュレス決済のほか、自治体の発行するプレミアム付商品券の利用についても聞いています。それでは、調査結果を見ていきましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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QRコード決済利用が大幅に増加。「PayPay」が交通系ICカードを抜いて2位に

キャッシュレス決済の手段別に利用状況を見ると、最も利用者の多い「クレジットカード」は2019年3月の調査以来77%から79%の間で推移しており、ほとんど変化はありませんでした。
 
それに対して、「QRコード決済」アプリは2019年3月の12%から最新の今年4月の調査では54%と大幅に増加し、「FeliCa型電子マネー」(58%)に迫る勢いとなっています。
 
年代別に見ると、「クレジットカード」は年代が高いほど利用率が高く、16歳から19歳では25%であるのに対し、60歳から69歳では88%となっています。
 
一方、年代が若いほど利用率が高いのは「ブランドデビット」でした。ブランドデビットはVisaやMasterCard、JCBといった国際ブランドのネットワークを通じて、即時払いが可能なカードです。与信や審査が不要で、残高の範囲内で利用できるため、クレジットカードを持てない若年層での利用が多いようです。
 
個別キャッシュレスサービス利用率を見ると、1位は「楽天カード」(43%)で、次いで「PayPay」が前年比8%増加の37%で「交通系ICカード」(34%)を抜いて2位となりました。「PayPay」はソフトバンクの携帯電話利用やYahooショッピングなど、ポイントが付きやすく人気のようです。
 
決済手段として、「現金」が最も多いのは「病院・クリニック」で、現金払いが75%を占めました。対してクレジットカードが多いのは「ガソリンスタンド」(58%)、「家電量販店・電器店」(57%)でした。
 
ガソリンスタンドはクレジットカード払いにすることで割引になることがあります。また、家電量販店では高額な買い物をする人が多いため、クレジットカードの利用が多いと思われます。QRコード決済が多いのは「コンビニエンスストア」(32%)でした。利用者が多いため決済を早く済ませられるのがポイントかもしれませんね。
 

ポイントカードの表示や割引クーポンの利用、モバイルオーダーなど、様々な用途でアプリ利用がすすむ

アプリで利用したことのあるサービスを聞いたところ、「銀行口座の残高確認」が38%と、前年比11%増でトップとなり、直近1年間で急拡大しました。
 
コロナ禍のおうち時間の増加で「音楽や動画の視聴」(36%)、「ネットショッピング」(34%)が増加する一方、「イベントチケットの購入」(8%)や「航空券や特急券の購入」(7%)の利用が減少しました。
 
お店が提供するアプリについては67%が利用経験があると回答。利用方法は「ポイントカードの表示」(67%)や「割引クーポンの利用」(65%)が上位を占めました。また、アプリを利用する場所は「ファストフード」(45%)がトップ、次いで「コンビニエンスストア」(44%)、「ドラッグストア」(39%)が続きました。
 
事前に注文から決済までをスマホで行い、店舗でスムーズに商品を受け取る「モバイルオーダーシステム」は、待ち時間を減らすことができるため、コロナ感染リスクを抑える目的での利用が増えています。
 
飲食店でのモバイルオーダーは20%が利用経験があると回答しました。お店のアプリやWebサイトを利用するという人が89%で、飲食店別にみるとマクドナルドでの利用が58%とトップでした。
 

自治体の「プレミアム付商品券」はお得!

さて、自治体が発行する「プレミアム付商品券」はどうでしょうか。地域内の加盟店での利用に限られますが、その多くは購入金額プラス1割もしくはそれ以上のお買い物券が付いてきます。とてもお得なので、すぐに売り切れてしまうことが多いようです。1年以内の利用経験を聞くと、紙での利用が30%、デジタル版での利用が11%となりました。
 
購入回数を聞くと、「1回」(38%)、「2回」(23%)、「3回以上」(23%)という結果に。購入金額は「1万円~2万円未満」(28%)が最も多く、次いで「2万円~3万円」(19%)となりました。金額が高いほどお買い物券がたくさん付くので、高額の商品券を購入する人も多いようです。
 
また、利用者の60%がプレミアム付商品券の購入による行動変化があったと回答しました。主な変化として「普段は行かない店舗を利用するようになった」(44%)、「地域での買い物が増えた」(39%)が多く挙げられました。
 
利用者の評価は、「地域の活性化につながる」(73%)、「お得に感じる」(81%)というように利用者の大半が好意的で、自治体の狙いどおりの効果があったようです。
 
以上のように様々な決済手段があります。ポイントが貯まりやすいなど、自分に最適な決済方法を選んでお得に買い物をしたいですね。
 
[出典]
※株式会社インフキュリオン「決済動向2021年4月調査を発表」(株式会社 PR TIMES)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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