更新日: 2021.09.08 暮らし

妊活・不妊治療の継続に必要な費用の平均は? 経済的な理由で治療を中断する人も

妊活・不妊治療の継続に必要な費用の平均は? 経済的な理由で治療を中断する人も
婦人科系の悩みは、友人同士でもなかなか打ち明けにくいもの。特に妊活ともなるとかなりデリケートな話題になってきます。
 
実際、妊活中で不妊に悩んでいる人はどれくらいいるのでしょうか。気になる仕事とのバランスや経済的な負担について、メルクバイオファーマ株式会社が発表した「第5回 妊活(R)および不妊治療に関する意識と実態調査」の結果(※1)を見てみましょう。
 
FINANCIAL FIELD編集部

日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジュを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。

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およそ10人に1人は不妊治療の経験あり

ここでは、本調査に先立って20〜40代の男女3万人に行った事前調査の結果を見ていきます。
 

【妊活の実態(事前調査)】

●過去妊活をして不妊治療もした 8.0%
●過去妊活をしていたが不妊治療はしていない 10.3%
●現在妊活をしていて不妊治療もしている 1.7%
●現在妊活をしているが不妊治療はしていない 5.0%
●妊活をしたことはない 75.0%

 
この調査によると、「妊活」とは、既婚・未婚を問わず将来的に子どもを授かりたいと願う人が、スムーズに妊娠するために日常生活で取り組んでいる活動(不妊治療以外も含む)のことを指します。
 
3万人の事前調査では、妊活の経験者は全体の25%でした。さらに不妊治療の経験がある人は9.7%という結果に。およそ10人に1人は不妊治療の経験があると考えると、決して少ない数とは思えませんね。
 

不妊治療のために仕事を辞める人が3分の1

不妊治療を始めると、特に女性は定期的に通院が必要になり、プレッシャーもかかってくるもの。仕事を早退したり休んだりする必要に迫られることもあるなか、実際に退職した人はどれくらいいるのでしょうか。
 

【不妊治療のために、自分またはパートナーが退職した経験(事前調査)】

●ご自身が退職して専業主婦・主夫になった 15.7%
●パートナーが退職して専業主婦・主夫になった 15.5%
●ご自身もパートナーも退職して専業主婦・主夫になった 3.4%
●ご自身もパートナーも退職していない 65.4%

 
なんと、全体の34.6%が退職経験ありと回答しています。3人に1人は不妊治療のために仕事を辞めているという事実は、なかなか衝撃的ではないでしょうか。それほど、不妊治療と仕事の両立は厳しいということがわかります。
 

不妊治療を中断する理由1位は「お金」。治療継続に必要な費用は?

不妊治療と仕事の両立は大変なものの、不妊治療はただでさえお金がかかります。仕事を辞めるのではなく、不妊治療を一時的に中断するという選択をした人はどれくらいいるのでしょうか。
 

【直近1年間での不妊治療の中断経験(事前調査)】

●一時中断した 17.6%
●現在も中断したまま 25.1%
●中断はしていないが中断を検討した 8.5%
●中断はしていない 48.7%

 
これは、不妊治療経験者3521人を対象にした質問です。不妊治療を中断したり中断を検討したりした人が、半数を超えていることがわかります。具体的な理由は以下のとおり。
 

【直近1年間での不妊治療の中断を検討した理由(複数回答)】

1位:治療による経済的負担が大きいため 34.8%
2位:治療による精神的負担が大きいため 34.5%
3位:治療による身体的疲労が大きいため 25.5%
4位:感染症予防として外出を控えていたため 19.1%
5位:妊娠中の感染リスクが怖いため 17.5%
6位:仕事との両立が難しいため 16.2%

 
3割を超えているのは、「経済的負担」と「精神的負担」でした。すぐに結果が出ないとどんどんお金はかかるし、「本当に授かれるのか」「お金は続くのか」など不安ごとが多くなり精神的に疲れてしまうもの。そのために治療を中断する人が多いということがわかります。
 
仕事と両立できずに治療を中断する人は16%ほど。先ほどの結果とあわせて考えると、治療と仕事のどちらをとるかといえば、治療を優先する人のほうが多いということになりますね。
 
ちなみに、妊活や不妊治療にはどれくらいお金がかかるのでしょうか。
 

【妊活・不妊治療の継続に必要な費用(年間)】

●全体:約95万円
●女性:約122.5万円
●男性:約73.6万円

 
これは、先ほどの質問で「治療による経済的負担が大きいため」と回答した人への質問です。女性と男性で、かかる金額がだいぶ変わることがわかります。年間でおよそ100万円というのは、決して安い金額とはいえません。この費用を稼ぐために仕事をしつつ治療を進めるとなると、精神的にも肉体的にも疲れてしまうというのもよくわかりますね。
 
また、株式会社CURUCURUの調査(※2)によると、高度不妊治療(体外受精・顕微授精)にかかる費用は以下とのこと。
 

【病院・クリニックにかかった費用は?(体外受精・顕微授精経験者)】

1位:100〜200万円未満 41.9%
2位:200〜300万円未満 22.6%
3位:100万円未満 19.4%
4位:300万円以上 16.1%

 
この調査は、10年以内に妊活経験のある20~49歳までの女性300名(妊活時の平均世帯年収約500万円)を対象に行われたもの。高度不妊治療にかかる費用の平均は約134万円という結果になりました。5人に1人は100万円未満に抑えられているものの、6人に1人は300万円以上かかっているという事実も。
 
不妊治療への補償については、国も本腰を入れて対応を進めているところ。これからも、治療と仕事の両立がしやすい制度や、休職・退職に対する補償などが充実していくことに期待したいですね。
 
※1 メルクバイオファーマ株式会社 全国20〜40代男女3万人に聞く 「第5回 妊活®および不妊治療に関する意識と実態調査」
※2 株式会社CURUCURU 高度不妊治療にかかる費用は平均190万円以上!約3人に2人は金銭面をネックと感じる
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部