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更新日: 2021.09.29 暮らし

若者専門のハローワークってどんなところ? 対象者とサポート内容とは

執筆者 : 伊藤秀雄

若者専門のハローワークってどんなところ? 対象者とサポート内容とは
ハローワークは、会社を退職した人が行くところと思っていないでしょうか。実は、新卒者をサポートする「新卒応援ハローワーク」と、正社員を目指す若者をサポートする「わかものハローワーク」というサービスがあります。どのようなサービスなのか、見てみましょう。
 
伊藤秀雄

執筆者:

執筆者:伊藤秀雄(いとう ひでお)

CFP(R)認定者、ファイナンシャルプランナー技能士1級、第1種証券外務員、終活アドバイザー協会会員、相続アドバイザー。

大手電機メーカーで人事労務の仕事に長く従事。社員のキャリアの節目やライフイベントに数多く立ち合う中で、お金の問題に向き合わなくては解決につながらないと痛感。FP資格取得後は仕事に生かすとともに、地元でのセミナー登壇や日本FP協会主催の個別相談会、ワークショップなどに参画し活動を広げている。

伊藤秀雄

執筆者:

執筆者:伊藤秀雄(いとう ひでお)

CFP(R)認定者、ファイナンシャルプランナー技能士1級、第1種証券外務員、終活アドバイザー協会会員、相続アドバイザー。

大手電機メーカーで人事労務の仕事に長く従事。社員のキャリアの節目やライフイベントに数多く立ち合う中で、お金の問題に向き合わなくては解決につながらないと痛感。FP資格取得後は仕事に生かすとともに、地元でのセミナー登壇や日本FP協会主催の個別相談会、ワークショップなどに参画し活動を広げている。

若者の就労意識について

その前に、仕事や就職先についての意識を確認していきます。
 
日本生産性本部の調査(※1)では、新入社員に会社の選択理由を聞いています。その結果は、上位から「自分の能力、個性が生かせるから」(29.6%)、「仕事が面白いから」(18.4%)、「技術が覚えられるから」(13.1%)となっています。反面、「会社の将来性」はここ数十年減少を続けており、会社選びの基準が、規模や安定より仕事そのものにシフトしているのがよく分かります。
 
また、就労意識については、上位5つまでが次のような結果となっています。
 
<表1>

(出典:日本生産性本部平成31年度新入社員「働くことの意識」調査から著者作成)
 
制度や環境などの「働きやすさ」より自身の「働きがい」を重視している傾向が表れており、会社選択の理由とも重なります。
 
一方、厚生労働省の調査(※2)によると、入社3年目までの大学新卒者の離職率は、リーマンショック後に一時低下したものの平均30%台前半で推移しています。
 
厚生労働省の別の調査(※3)では、34歳以下の大卒若年労働者の離職理由は、「仕事が自分に合わない、自分の技術や能力が生かせない」といった仕事とのミスマッチが45.0%、「労働時間・休日・休暇の条件が良くなかった」が33.2%、「人間関係が良くなかった」が21.3%と続きます。
 
会社選択の理由や目的をはっきり持っていても、就職後に仕事が合わず辞めてしまう。あるいは就職を希望しながらも未就職のまま卒業してしまった。若者専門のハローワークができたのは、このような状況が背景にあります。
 

学生・若者×ハローワーク

これらのハローワークでは、学生や正社員就職を目指す若者を対象に、就職支援ナビゲーターによるきめ細かな支援などさまざまなサービスを無料で行っています。主なサービスは次の表のとおりです。
 
<表2>

(出典:厚生労働省「新卒応援ハローワーク」「わかものハローワーク」から著者作成)
 
新卒応援ハローワークのナビゲーターは、高校・大学等に出向いて学生への就職活動の相談や職業適性検査の実施、就職活動セミナー開催などの活動も行っています。また、企業を訪問しての求人開拓、地域の中小企業とのマッチングなど、一人ひとりに対する支援を実施しています。
 
学校の進路指導やキャリアセンター、あるいは就職支援会社でも一定の就活支援を受けられます。ただ、こちらは担当制によるさまざまなサポートや相談対応、職業適性検査のような専門的支援までワンストップで受けられるのが強みです。また、出身地や遠方での就職希望の場合は、ハローワークのネットワークで会社探しのチャネルを増やせるメリットがあります。
 
じっくり自分と向き合うことから始めたい、会社規模や知名度より自分の価値観で会社探しをしたい。そんな方の力になってくれるかもしれません。複数の就職支援機関を、目的やサービスに応じうまく使い分けていきたいものです。
 
わかものハローワークでは、上記の各種支援の他に、求職者同士が集まり、グループワークを通じて不安を解消する「ジョブクラブ」を実施しています(一部のハローワークを除く)。個別支援だけでなく、このような場の提供を通して、正社員雇用への活動期間を支える取り組みを行っています。
 
また、職業訓練の紹介から職業訓練受講給付金の支給までサポートするなど、本来のハローワークとしての心強さももっているといえます。
 

コロナ禍の影響と役割拡大

新卒応援ハローワークは全国に56カ所、わかものハローワークは28カ所設置されていますが、必ずしも誰もが利用できる拠点数とはいえませんね。しかも移動やリアルな面談が制約を受ける現状では、希望しても実際の利用に至らないケースがあると思われます。
 
一方、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、内定取り消しや入社時期の繰り下げにあった方のための「新卒者内定取消等特別相談窓口」を、令和2年4月に全国の新卒応援ハローワークに設置しました。
 
求められる役割は増えるけれど、利用促進には強烈な逆風が吹いている。そんな今だからこそ、必要とする人へのサポートは、より丁寧になるのではないでしょうか。
 
出典
(※1)日本生産性本部「平成31年度 新入社員「働くことの意識」調査結果」
(※2)厚生労働省「新規学卒就職者の在職期間別離職率の推移」令和2年10月発表分
(※3)厚生労働省「平成30年若年者雇用実態調査の概況」
(※4)厚生労働省「新卒応援ハローワーク」
(※5)厚生労働省「わかものハローワーク」
 
執筆者:伊藤秀雄
CFP(R)認定者、ファイナンシャルプランナー技能士1級、第1種証券外務員、終活アドバイザー協会会員、相続アドバイザー。

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