共働き世帯では子どもの教育費用に毎月どれくらい貯蓄している? 育児・教育費用は月いくら?
配信日: 2021.10.04
しかし、2020年の共働き世帯は1240万世帯で、専業主婦世帯の571万世帯の2倍以上となっています(※1)。共働き世帯では、自分で使えるお金や子どもの教育資金はどのくらいあるのでしょう?
松井証券株式会社(本社:東京都千代田区)は、小学生未満の子どもがいる全国の20-50代の共働きの男女合計700名を対象に、「育児・子育て」に関する実態を調査実施しました(※2)。それでは結果を見ていきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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子どもにかかる育児費用は月5.6万円、教育費用は4.7万円。想定していたより高額
共働き世帯では、育児や教育にどれくらいかかっているのでしょう。ここでは、育児費用は、乳幼児にかかる食費、日用品費、被服費、医療費、保育費などを指し、教育費用は乳幼児から学童期まで塾や習い事などを指します。
子どもの誕生前に、育児・教育費用が1ヶ月あたり平均でいくらを想定していたかと聞いたところ、想定金額の平均は「育児費用」で月4.3万円、「教育費用」で月4.1万円となりました。
一方で、現在、実際にかかっている1ヶ月あたりの育児・教育費用の平均金額を聞いたところ、平均値は「育児費用」で月5.6万円、「教育費用」で月4.7万円となり、育児・教育費用は当初の想定よりも高額であることがわかりました。
子どもの教育費用の平均貯蓄額は月3.9万円
独身時代、入籍後、現在(育児期)で、自分のために自由に使うことができた月々の平均金額は、「独身時代」では月8.2万円、「入籍後」で月4.8万円、育児をしている「現在」は月3.5万円と徐々に減り、現在では独身時代の半分以下に。
ただし、少なくなるとはいえ、共働きだけあって自分の自由になる金額は多いようです。
子どものための教育費用の貯蓄の有無や1ヶ月あたりの平均貯蓄額を尋ねたところ、「貯蓄をしている」人は78.0%でした。平均貯蓄額は月3.9万円で、子どもの年齢が「3歳未満」では月4.6万円、「3歳以上6歳未満」では月2.9万円、「6歳以上12歳未満」では月3.7万円という結果に。
3歳未満の子どもがいる世帯の貯蓄額が最も高く、子どもが小さい頃のほうが習い物代などがかからないため、貯蓄に回せるお金が多いことがわかりました。
いつから教育費用を貯蓄しているか聞いたところ、「子どもが誕生してから」(56.2%)が最も多い結果となりました。「妊娠がわかったときから」(15.6%)、「入籍したときから」(16.2%)というように、その前から子どもの教育費用を準備している人もいました。
独身の頃から資産形成すればよかったという人が多い
共働き夫婦50組100名に対して、育児において満足していないことを尋ねたところ、「育児にかけている時間」が34.0%、「夫婦間の育児分担の割合」が32.0%、「育児資金の準備」が31.0%となりました。
働いているため十分に育児に時間が割けないことや、育児の分担などへの不満と同じ割合で、育児資金の準備に満足していないようです。
とはいえ、育児に関しては、44.0%が「満足している」と夫婦ともに回答しており、育児状況に満足している夫婦のうち、77.3%が貯蓄以外に資産形成/運用をしていることもわかりました。
また、資産形成/運用をしていない「育児ベテラン(6歳以上12歳以下の子どもがいる人)」に、教育・育児費用準備のために、資産形成/運用をしておけばよかったと思うかと尋ねたところ、52.1%が「そう思う」と回答。
また、いつから資産形成/運用をしておけばよかったと思うかという問いには、「独身のときから」が40.5%と最も多く、「入籍したときから」(24.3%)、「妊娠がわかったときから」(18.9%)が続きました。少しでも早く資産形成をしておけばよかったと考える人が多いようです。
以上の結果から、「育児に満足している夫婦」の約8割が何らかの資産運用をしており、さらに、「育児ベテラン」の半数以上が若い頃から資産形成/運用を始めるべきだったと思っていることがわかりました。
今は銀行に預けていてもお金はほとんど増えないので、資産運用を早くから検討したほうがいいかもしれませんね。
※1:独立行政法人 労働政策研究・研修機構「専業主婦世帯と共働き世帯 1980年~2020年」
※2:松井証券株式会社「子育て中の共働き夫婦のお金事情を調査!」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部