更新日: 2021.10.13 暮らし

経済的な理由で進学先をあきらめる子どもが半数…学校生活における子どもの貧困とは

経済的な理由で進学先をあきらめる子どもが半数…学校生活における子どもの貧困とは
学校に通うには何かとお金がかかるもの。公立中学、高校でも制服やバッグ、教材のほか、部活動に関わる費用などが必要です。経済的に困難な状況にある家庭にとっては、このような支出はきびしいものです。
 
また、コロナ禍でオンライン授業が実施されるとパソコンやインターネット環境も必要となり、そのような経済的にきびしい家庭の子どもが対応できているかも気になります。
 
公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、子どもの貧困問題解決と意見表明権の保障に向けた取り組みの一環として、2021年4月から7月にかけて1都8県(岩手・宮城・長野・埼玉県、東京都、千葉・神奈川・岐阜・岡山県)に住む中高生世代を対象に、「コロナ×子どものまなぶ権利とおかね」の調査を実施しています。
 
アンケート調査とインタビューによる聞き取りを実施し、有効アンケート回答数606件、インタビュー参加者9人の結果を発表しました(※)。それでは結果を見ていきましょう。
 
FINANCIAL FIELD編集部

日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジュを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。

FINANCIAL FIELD編集部

日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジュを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。

6割の中高生が、学校にかかるお金で困っている人がいると感じている

この調査によると、約6割の中高生が自分や周囲で「学校にかかるお金で困っている人がいると感じることがある」と回答しました。
 
「困っている人がいる」と回答した中高生のうち、66.9%が「有料の塾や通信教育などで学ぶことができない」と回答。多くの中高生が通塾や通信教育をしている中、経済的な理由でできていないという人が7割近くいました。
 
また、63.6%が「制服を買う・そろえるのが大変」と回答しました。夏、冬の制服やコート、指定のバッグなどを購入すると、10万円以上かかってしまう場合も。しかし、制服やバッグは買わないわけにはいかないため、家計に大きな負担となっているようです。
 

経済的な理由でオンライン・家庭学習ができない、進学先をあきらめる子どもも

多くの学校がオンライン授業を行ったり、生徒に与えた課題をネットで提出させたりする等の対応を行っていますが、インターネット、パソコン、勉強できる場所などの「オンライン・家庭学習に必要なものがなく、オンライン・家庭学習ができない」という人が52.6%いました。
 
更に、「進学先をあきらめたり、変えたりしないといけない」という人が51.8%もいるほか、「部活動・クラブ活動に必要なものが買えず、参加がむずかしい」という人も50.1%と、いずれも半数を超える結果となりました。
 
経済的な理由で授業が受けられない、進路をあきらめざるを得ない、部活動の参加に支障がある子どももいることがわかりました。中高生時代は人生の中で勉強だけでなく人間関係でも学びを得る貴重な時です。何とかして楽しい学生生活を送ってほしいですね。
 

コロナ禍による家庭の収入減が、子どもの学びにも影響

新型コロナウイルス感染症拡大以前と比べて、学校での学びに影響があるか尋ねると、33%が「わからない、難しいと感じることが増えた」と回答しました。
 
その理由を聞くと、半数近くが「塾に通えなくなった」「オンライン・家庭学習に必要なものをそろえられなかった」「お金が理由で進路をあきらめたり変えたりしないといけなくなり、勉強のやる気が低下した」といった回答が並びました。
 
もともと経済的にきびしかった家庭だけでなく、コロナ禍で家業が苦しくなったり、親の勤務先の業績悪化で収入減となったりした家庭もあるでしょう。そのため、学校生活に悪い影響が及んでいる子どもがいることがうかがえます。
 

学校生活に必要な経済的支援を求めている子どもが多い

大人や政府へ要望があるか聞いたところ、「学校に必要な教材は学校が用意する」が約6割、「部活動・クラブ活動にお金がかからないようにする」「給食費・通学時の昼食費を無料にする」が5割以上となり、学校生活に必要な経済的支援を求めていることがわかります。
 
子どもたちのコメントを見ると、「何かをしたくてもお金がかかるから あきらめたりする(東京都・高2)」「学校の勉強だけではついていけず塾に通いたいが通えない(東京都・高1)」「お金無いから授業料払えないし、お弁当も持っていけない時は誰かにわけてもらう(東京都・高2)」「教材とかも自分で払っている(神奈川県・高3)」といった切実な声が寄せられました。
 
以上のように、経済的な理由で進学や夢をあきらめざるを得ない子どもがいること、そしてコロナ禍でさらに困難が増したことがわかりました。子どもには学ぶ権利がありますので、このような子どもたちを支援する施策が求められますね。
 
出典
※公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン
「コロナ×子どものまなぶ権利とおかね」ヒアリング
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

【PR】子どもの教育費はいくらかかるの?かんたん30秒でシミュレーション

auじぶん銀行