新築一戸建てを買った場合、築何年でどんな修繕が必要なの? 一戸建て修繕の実態とは
配信日: 2021.11.17
しかし、建物や設備は年々劣化するもの。トイレやお風呂が故障したらすぐに修理しなければなりませんし、外壁や内装も破損したり汚れたら修繕が必要になります。
アットホーム株式会社(東京都大田区)は、全国の新築一戸建てを購入し、そこに30年以上住んでいる人398名を対象に、「一戸建て修繕の実態」に関する調査を行いました(※)。
新築一戸建てを買った場合、築何年で修繕が必要で、みんなはどれくらいの費用をかけているのか等聞いていますので、結果を見ていきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
築36.8年で、住宅修繕にかけるお金の合計は532.1万円
これまでに住宅修繕にかけた合計費用については、平均532.1万円で、平均築年数36.8年ということでした。
住宅タイプ別で見ると、木造が平均470.2万円でした。築年数45年以上になると修繕費はぐっと上がり、築45〜49年では平均748.2万円、築50年では平均630.0万円となりました。鉄筋・鉄骨造の平均修繕費は617.7万円と、木造に比べて140万円以上多くなっています。
また、築年数40年以上で修繕費が平均を上回り、築40〜44年では平均743.6万円、築45〜49年では平均881.3万円、築50年では平均1475.0万円にものぼりました。修繕費の総合計はかなりの金額になってくるようです。
修繕費を毎月積み立てている人は8.3%。多くは貯金から捻出
それでは、そんなにかかる修繕費は、みんなどのように用意しているのでしょうか。
修繕費を毎月積み立てている人は 8.3%にとどまりました。マンションの場合は、修繕費を積み立てていることが多いですが、一戸建ての場合は9割以上が積み立てていないことがわかりました。
積み立てている人の1ヶ月の平均修繕費は2.5万円で、修繕費の総額は平均245.3万円、積み立てている期間は平均14.7年でした。
毎月積み立てていない人に、どこから修繕費にあてたかを聞いたところ、修繕費として積み立てていない「貯金」からが76.7%を占め、「退職金」が11.0%、「ボーナス」が8.2%リフォームローンなどの「借入金」が7.9%となりました。
外壁の修繕が最も多い。1回目の修繕費用が最も高いのはキッチンで平均110万円
修繕を行ったことがある場所で最も多いのは「外壁」で、修繕経験者の75.9%が実施しており、修繕回数は1.8回、修繕費の合計は173.4万円となりました。また、1回目の修繕時の平均築年数は19.4年、1回目の平均費用は96.6万円となりました。
2位以下の修繕場所は「屋根」「トイレ」「給湯器」「お風呂」「洗面台」の順となりました。また、1回目の修繕費用が高いのは「キッチン」が110.5万円、「屋根」が99.0万円となりました。
結構大きなお金が必要なのでトイレやお風呂など毎日使う場所の場合、急に修理が必要となると資金を用意しておかないと困ってしまいますよね。自分である程度できることもあると思いますが、自宅の修繕を自分自身で行ったことがある人は37.2%でした。
修繕を行った場所で最も多いのは「壁紙・内壁」が21.6%、次いで「外壁」「トイレ」(それぞれ16.9%)、「屋根」(15.5%)、「床」(11.5%)、「ベランダ・バルコニー」(8.1%)の順となりました。
一戸建ての寿命は推定平均56.6年。鉄筋・鉄骨造の方が長いと思われている
住宅購入時、不動産会社から説明を受けていない人に、どんなことが知りたかったか聞いたところ、最も多い回答は「建物の経年劣化について」が44.4%でした。次いで「設備の経年劣化について」(37.3%)、「定期メンテナンスについて」(34.6%)が続きました。
建物や設備は劣化していくものですが、将来的にどのような費用がかかるのか、あらかじめ知りたかったようです。
一戸建ての寿命は、何年位だと思うか聞いたところ、「50〜59年」と答えた人が木造、鉄筋・鉄骨造ともに約5割と最も多い結果になりました。木造に比べて鉄筋・鉄骨造の方が長いと思われているようですが、平均値はいずれも56.6年でした。
自宅で快適に過ごすためには、定期的にメンテナンスすることが必要です。いつ何時修繕が必要になるかわかりませんので、ある程度のお金を常に用意しておくか、積み立てをしておいた方がいいでしょう。
出典
※アットホーム株式会社 2021年“新築一戸建て購入後30年以上住んでいる人に聞く「一戸建て修繕の実態」調査”
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部