更新日: 2021.11.18 子育て

日本学生支援機構で「給付」対象となる条件とは? 年度途中からの申し込みは可能?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 新井智美

日本学生支援機構で「給付」対象となる条件とは? 年度途中からの申し込みは可能?
経済的な理由で進学ができない学生のために、学費のサポートが受けられる「給付奨学金制度」。本記事では、日本学生支援機構(JASSO)の「給付奨学金制度」について詳しく解説します。
 
申し込み資格や支給額、年度途中からでも申し込みは可能なのかなど解説しますので、給付奨学金制度を検討している人はぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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新井智美

監修:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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日本学生支援機構(JASSO)とは

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)は、独立行政法人通則法・独立行政法人日本学生支援機構法に基づき、学生支援事業を総合的に実施する、文部科学省所管の独立行政法人です。奨学金制度以外にも、留学生支援や学生生活支援などを行っています。
 
奨学金には、大きく分けると返済不要な「給付奨学金」と返済が必要な「貸与奨学金」の2種類があります。
 

日本学生支援機構の給付奨学金制度

「給付奨学金制度」は、返済不要の奨学金です。経済的な理由で進学できない子どもたちのために、2020年4月から新制度がスタートしました。
 
日本学生支援機構のホームページでは、「学ぶ意欲」があれば支援が受けられるとありますが、本当に誰でも申し込み可能なのでしょうか。まず、給付奨学金制度の申し込み資格や支給額について見ていきましょう。
 

給付奨学金の申し込み資格

給付奨学金の申し込み資格を、進学前(予約採用)のケースで見ていきましょう。

●2022年3月に高等学校等(本科)を卒業予定の人
●高等学校等(本科)を卒業後2年以内の人

学力基準は、下記で挙げるどちらかに該当する必要があります。

●高校成績(全履修科目)の評定平均値が5段階評価で3.5以上ある人
●将来、社会で自立し活躍する目標を持っている人

学修意欲があるかどうかは、レポートの提出や面談などを行い判断します。
 
では、最後に家計基準について見ていきましょう。家計基準には、申込者本人と生計維持者の収入基準そして資産基準があります。

【収入基準】

●第1区分:申込者本人と生計維持者の市町村民税所得割が非課税であること
●第2区分:申込者本人と生計維持者の支給額算定基準額の合計が、100円以上2万5600円未満であること
●第3区分:申込者本人と生計維持者の支給額算定基準額の合計が、2万5600円以上5万1300円未満であること

【資産基準】

●申し込み時点で、申込者本人と生計維持者2人の資産が合計2000万円未満であること。なお、生計維持者が1人の場合は1250万円未満であること

 
これらの条件に当てはまれば、給付奨学金制度の申し込みが可能です。
 

給付奨学金の支給額

給付奨学金の支給額は、世帯の所得金額に基づいて、第1区分~第3区分の3種類に分かれます。また、国公立と私立でも、給付される金額は異なります。
 
【国公立】

区分 自宅通学 自宅外通学
大学・短期大学・専修学校 第1区分 2万9200円 6万6700円
第2区分 1万9500円 4万4500円
第3区分 9800円 2万2300円
高等専門学校 第1区分 1万7500円 3万4200円
第2区分 1万1700円 2万2800円
第3区分 5900円 1万1400円

(日本学生支援機構「給付奨学金の支給額」より筆者作成)
 
【私立】

区分 自宅通学 自宅外通学
大学・短期大学・専修学校 第1区分 3万8300円 7万5800円
第2区分 2万5600円 5万600円
第3区分 1万2800円 2万5300円
高等専門学校 第1区分 2万6700円 4万3300円
第2区分 1万7800円 2万8900円
第3区分 8900円 1万4500円

(日本学生支援機構「給付奨学金の支給額」より筆者作成)
 
これらの金額が、原則として毎月振り込まれます。
 

年度途中からも申し込みは可能?

給付奨学金制度は、年度途中からも申し込み可能です。進学後に申し込む在学採用は、予約採用で不採用になった人でも再度申し込みができます。
 
申し込みの流れは、下記を参考にしてください。

●学校に必要書類を提出
●学校側が申込者の学業成績・学修意欲を確認して日本学生支援機構に推薦
●学校を通じて選考結果が出る

ただし、在学の途中で給付型奨学金制度に申し込みしても、原則それまでに支払っていた授業料や入学金の減免措置は受けられません。
 

学修意欲がある人は給付型奨学金制度を活用しよう

学修意欲があるのにもかかわらず、経済的な理由で大学進学ができない人は、給付型奨学金制度を活用しましょう。奨学金制度は貸与型と給付型があり、給付型は返済不要です。ただし、誰でも申し込みできるわけではなく、定められた基準をクリアする必要があります。
 
また、給付型奨学金制度は進学後、在学中でも申し込み可能です。予約採用で不採用になった人でも、再度申し込みできますので、ぜひ活用を検討しましょう。
 
出典
日本学生支援機構 給付奨学金(返済不要)
日本学生支援機構 給付奨学金の支給額
日本学生支援機構 申し込み手続きについて(在学採用)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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