更新日: 2022.01.21 子育て
成人年齢の引き下げで、18歳から親の同意なしでローン契約ができるように? 親はどう思ってるの?
また、2022年4月より、高校の新学習指導要領において、家庭科の授業で「資産形成」について指導することが決まっています(※1)。
ファイナンシャルアカデミー(本社:東京都千代田区)は、全国の現役高校生の親230名を対象に「成人年齢18歳引き下げと高校での金融経済教育に関する意識調査」を実施しました(※2)。
お金に関する制度の変更や、金融経済教育に対し、親世代はどう考えているのでしょうか。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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18歳から親の同意なしでローン契約が行えることや、クレジットカードを持てることには7割以上が否定的
現役高校生を子どもに持つ全国の男女230名に、成人年齢引き下げで「18歳から親の同意なしでローン契約が行えること」についてどう思うか聞いたところ、「良いと思わない」が33%、「あまり良いと思わない」が44%と、77%が否定的でした。
肯定派の人の意見を見ると、「自分で判断ができる年齢だと思う」が最も多く、「成人であれば当然」「関心が高まる、金融教育を行うきっかけになる」が続きました。否定派からは、「正しく判断するには、まだ未熟」「返済能力がまだない(収入がない)」「ローンに関する知識がない」といった声が上がりました。
また「18歳から親の同意なしでクレジットカードが持てること」については、「良いと思わない」が28%、「あまり良いと思わない」が45%と、73%が良くないと考えていることがわかりました。肯定派からは「便利、キャッシュレス社会でカードは不可欠」「自分で責任が取れる範囲だと思う」「お金を自主管理するきっかけになる」といった理由が挙げられました。
一方、否定派は、「金銭感覚が未熟(使いすぎそう)」「返済能力がまだない(収入がない)」「クレジットカードに関する知識がない」といった点を懸念していることがわかりました。
お金に関する知識や収入がない状態でローン契約をしたり、クレジットカードを持つと、お金の使いすぎや借金、トラブルに発展する恐れがあると考える親が多いようです。
高校の家庭科で資産形成に関する授業が始まることにはほとんどの親が肯定的
高校の家庭科で「資産形成に関する授業」が始まることについては、「良いと思う」が45%、「まあ良いと思う」が43%と、9割弱が「良い」と回答。
肯定派からは「人生100年時代に、投資は不可欠な知識」「基礎知識として、知っておくべき」「資産運用をするしないは個人の自由だが、その判断をするためにも知識は持つべき」「知っていると知らないとでは、雲泥の差が出る」といった声が上がりました。親世代はお金の教育を受けていないため、資産運用に手を出せない人も多いです。学校で資産形成について学べるのをうらやましいと思っている人もいるでしょう。
少数派ですが、否定派からは「良い面もあるが、興味本位で手を出さないか不安」「他にやるべきことがあるのでは」というコメントが見られました。
高校卒業までに子どもに身につけてほしい「お金の知識」について尋ねたところ、「収支バランス(お金を使うときの計画性)」と答えた人が最も多く、「クレジットカードの基礎知識」「消費者トラブルに関する知識」が続きました。
また親自身が学びたいと感じる「お金の知識」については、「投資の知識」「ライフ&マネープラン」が同率でトップとなりました。親自身は「投資の知識」や、「生涯必要なお金に関する知識」について知りたいという人が多いようです。「老後資金2000万円問題」をうけて、効率よく資産形成したいと考えているのではないでしょうか。
成人年齢の引き下げによるお金に関わる制度の変更は、子どもが未熟なためトラブルに巻き込まれる恐れがあります。また、銀行に預けていてもほとんど利息がつかない今、資産運用を行って効率よく資産形成したいものです。しっかりとお金に関する教育を行って、お金に困らないようにしてほしいですね。
※1:高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 家庭編
※2:日本ファイナンシャルアカデミー株式会社 【調査】成人年齢引き下げ&高校での投資教育について、現役高校生の親230名に意識調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部