再確認! ネット銀行と普通の銀行、どう使い分けていますか?
配信日: 2022.02.02
今回は、ネット銀行を使っている方も使っていない方も、ネット銀行とはどのような銀行なのか、また一般の金融機関とどう違うのか見ていきましょう。
執筆者:田久保誠(たくぼ まこと)
田久保誠行政書士事務所代表
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、特定行政書士、認定経営革新等支援機関、宅地建物取引士、2級知的財産管理技能士、著作権相談員
行政書士生活相談センター等の相談員として、相続などの相談業務や会社設立、許認可・補助金申請業務を中心に活動している。「クライアントと同じ目線で一歩先を行く提案」をモットーにしている。
ネット銀行って? 店舗はどこにあるの?
ネット銀行とは、基本的に対面の店舗や窓口、ATM、預金通帳を持たず、インターネット上での取引を中心として営業している「インターネットバンキングを専業で行っている銀行」のことをいいます。その結果、店舗を持たない=人件費や場所代がかからないということで、ネット銀行には運営コストの安さを生かしたさまざまなメリットがあります。
では、どうして店舗や窓口等がなくても口座開設ができているのでしょうか。それは皆さんがお持ちのパソコンやスマートフォン等がネット銀行の窓口になるからです。そして、預金や貸出等の各種サービスもネットを通じて行われています。
また、現金取引はコンビニや提携金融機関のATMを通じて行われています。また、営業時間も多くの実店舗の銀行が9:00~15:00であるのに対して、ネット銀行は基本的に24時間利用できます。
ネット銀行とネットバンキングはどう違うの?
一般のメガバンクや地方銀行が提供しているネットバンキングとネット銀行では、サービスに関しては大きな違いはありません。上記のとおりネット銀行は対面の店舗を持たず、インターネット上での取引を中心として営業している銀行のことをいいます。
それに対し、インターネットバンキングは、インターネットを利用した金融機関の金融取引のサービスの1つです。オンラインバンキングとも呼ばれ、パソコンやスマートフォンなどからも利用できるサービスがあります。
インターネットバンキングでは、銀行の窓口やATMに行かなくても、自宅でも外出先でも時間を気にすることなく振込や残高照会等のサービスを利用できます。
入出金や振込、残高確認はどうするの?
ネット銀行はキャッシュカードの発行もしています。よって、入手金はそのキャッシュカードを利用します。
入金方法は2種類あります。1つは手持ちの現金を提携銀行の窓口やATMから入金する方法です。上記のとおり、ほとんどのネット銀行は、専用の窓口やATMはないので、提携銀行を介して、ご自身の口座に直接入金します。
もう1つは、他の銀行口座から振込をする方法です。いずれも利用する銀行がネット銀行に対応・提携していることが条件となり、提携銀行でない場合、利用した銀行側の手数料が発生するので、対応・提携の有無を確認しておく必要があります。
出金の場合は、他の銀行窓口やATMから現金を引き出すことができます。入金時同様、利用する銀行がネット銀行と対応・提携していない場合には、手数料が割高になってしまいます。
振込は、基本的に24時間365日、いつでもネット上で振込が完了します。同行間の振込であれば振込手数料無料という銀行もあり、他行宛てであっても月間一定回数まで無料等一般の金融機関と比較しても割安となっていることもあります。
残高確認は、ネット銀行の場合通帳を発行しませんので、残高確認等の取引明細はウェブ上で入出金等を確認します。もし、記録を残しておく必要があれば、明細のページを印刷するなどして保管します。また、銀行によって取引明細もPDFやCSVファイルなど形式が異なりますし、過去の取引データの保存期間も異なりますので、詳細は各ネット銀行で確認するようにしましょう。
新たにネット銀行の口座を開設するとき、何を基準に選べばよいの?
では、口座開設をする際にはどのような基準で選べばよいのでしょうか。
その目安としては、よく利用する近所のATMで使える銀行を選ぶと、お金の入出金のことを考えると便利ですよね。それ以外にも公共料金の振替口座にしておくと、振替件数に応じてポイントがつくというネット銀行があります。
また、振込が多い方であれば、上記のとおり振込手数料は割安ですが、振込手数料無料の回数制限等がありますので、しっかりチェックをして無料枠が多いネット銀行を選ぶなど、ご自身のライフスタイルや使い方に合った使い勝手の良い銀行を選ぶようにしましょう。
ネット銀行の利用自体は特に難しいことや面倒なことはありません。ネットでの取引に抵抗がなければ、口座開設を検討してみてもよいでしょう。
執筆者:田久保誠
田久保誠行政書士事務所代表