国際郵便の値上げ。海外に住む家族や友人へ小包を送るとどのくらいかかる?

配信日: 2022.02.18

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国際郵便の値上げ。海外に住む家族や友人へ小包を送るとどのくらいかかる?
国際郵便は海外に住んでいる家族や友人に荷物を送ることができる便利なサービスですが、その値段はさまざまな事情によって見直される場合があります。以下では、足元の値上げの状況とその後に海外に小包を送る際の料金について見ていきます。
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なぜ国際郵便の料金は見直されるのか?

日本郵便は、2022年1月18日に国際郵便の一部の料金の値上げを発表しました。同社によると、値上げが行われるのは同年6月1日からで、値上げの幅は船便扱いの小包の場合で平均すると約28%増になるとされています。このように料金の見直しが行われる背景には、さまざまな事情がありますが、特に今回の値上げに大きな影響を与えたのは、アメリカをはじめとする海外における配達コストの増加です。
 
2020年に世界中にパンデミックを引き起こした新型コロナウイルス感染症によって、世界的に宅配サービスのニーズが高まり、配達を手掛ける人材の需要が一気に拡大しました。これに対し、人材の供給量には限界があるため、結果的に人件費が高騰して、配達コストが上昇し続けているのです。
 
このような状況にもかかわらず、日本郵政としては何とか料金の値上げをせずにきたのですが、2022年に入っても新型コロナウイルス感染症の蔓延は収束のめどが立っておらず、配達コストも高止まりし続けるという状態は変わりませんでした。
 
一方で、同社のプレスリリースによると、国際郵便の利用件数はパンデミックの影響を受けて大きく減少しており、2020年時点で前年比約44%減の2300万通(うち国際小包は250万通)となっています。当面はコスト高の流れは変わらない中で収入源も限られてきているという状況を受けて、同社としてはこのタイミングで値上げに踏み切ったというわけです。
 

料金改定後に海外に小包を送る場合の料金とは?

2022年6月の料金改定では、料金自体の見直しに加え、送付先の地帯区分についても変更されます。ここでは、その内容について見ていくことにします。
 

・国際小包料金表の地帯区分変更

従来の国際小包の料金表では、送付先を第1地帯から第4地帯までの4つに区分していました。具体的には、第1地帯が東アジア・グアム・ミッドウェイ・マーシャル・ミクロネシア他、第2地帯が東南アジア・西南アジア、第3地帯がオセアニア・中近東・北米・中米・西インド諸島・ヨーロッパ、第4地帯が南米・アフリカです。
 
これが見直し後は、第1地帯から第5地帯までの5つの区分に再編され、第1地帯が中国・韓国・台湾、第2地帯が中国・韓国・台湾を除くアジア、第3地帯がオセアニア・カナダ・メキシコ・中近東・ヨーロッパ、第4地帯がグアム等海外領土を含むアメリカ、第5地帯がメキシコを除く中南米・アフリカとなります。これまでとは区分がかなり変わりますので、料金表を見る際に気を付けておかなければなりません。
 

・国際小包の新料金

見直し後の新料金では、送付する荷物の重量と送付方法、送付先の地域区分によって料金が決まる仕組みになっています。前述の通り、平均すると約28%の値上げとなっており、例えば、アメリカに航空便を使って500グラムの小包を送る場合の料金は3400円です。
 
これまでは、同じケースでは2500円の料金で済んだので、それに比べると大きく料金が値上げされているということが分かるのではないでしょうか。
 
一方、同じくアメリカに航空便で1キロバイトの小包を送る場合の料金は、3350円から3400円へと微増に留まっており、一概にすべての場合に大幅に値上げになっているというわけではありません。
 
なお、もしそこまで急ぎではないという場合には、SALと呼ばれる航空エコノミー便や船便を利用した方が料金は安くなります。例えば、アメリカに500gの小包を送る場合であっても、SALであれば2900円、船便であれば2600円しかかかりません。
 

値上げ後の料金水準を頭に入れておこう

以上で見てきたように、国際小包の料金は2022年6月から値上げされます。それに伴って、送付先の区分も変更されますので、これまでと同じように考えていると突然料金が高くなってびっくりしてしまうかもしれません。普段から国際小包を利用する機会が多い方は、窓口に行って驚かないように、今のうちから値上げ後の料金水準を頭に入れておくようにしましょう。
 
日本郵便2020年度郵便物・荷物の引受物数
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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