気になる! 20代30代の独身女性は何にどのくらいお金を使ってる?
配信日: 2022.03.08
執筆者:下中英恵(したなかはなえ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。
富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”
食費と娯楽費で節約上手
20~30代の独身の女性のなかには、仕事をしてお金を稼ぎ、その範囲内で上手にやりくりしている方が大勢います。
総務省の家計消費単身モニター調査(2021年12月)によると、女性の単身勤労者世帯での1ヶ月間の消費支出は、年齢区分別に以下のとおりとなっています。
~24歳:17万1881円
25~29歳:18万5862円
30~34歳:20万2292円
35~39歳:20万8148円
消費支出のうち、独身の男性と比べて女性が特に支出を抑えている費目のひとつに「食費」が挙げられます。1ヶ月の食費を年齢区分別にみると、以下のとおりです。
~24歳:3万3242円(男性:3万6783円)
25~29歳:3万6460円(男性:4万8711円)
30~34歳:3万9269円(男性:4万8193円)
35~39歳:4万1783円(男性:5万2458円)
この結果について、独身女性は食事を自炊するなどして出費を抑えることができている、というのも理由のひとつとしては考えられるでしょう。なお、同調査では40代以降の単身勤労者世帯の女性の場合も、1ヶ月の食費については平均して4万円台をキープしています。
また、20~30代の独身女性が「教養娯楽」にかける費用は、1ヶ月で2万円程度となっています。
そもそも若い世代は収入が少なく、自由に使えるお金が少ないかもしれません。しかし、少ない収入の中でも普段からお金をしっかり管理できていれば、1ヶ月に2万円程度は趣味や娯楽に使う予算を確保できるということでしょう。
注意したいポイントはファッションと保健医療費
20~30代の独身女性が支出で気を付けたいポイントは、「被服及び履物」「保健医療」といった費目です。調査結果によると、それぞれの1ヶ月の平均支出は以下となっています。
~24歳:1万1333円
25~29歳:1万154円
30~34歳:1万1793円
35~39歳:1万1036円
~24歳:2700円(男性:4823円)
25~29歳:8544円(男性:7763円)
30~34歳:9713円(男性:4050円)
35~39歳:8661円(男性:6895円)
おしゃれが好きな方の場合、毎月ファッションにかけるお金も多くなると考えられます。
例えば1ヶ月に使う予算をあらかじめ決めておくなど、家計が赤字にならないように工夫して、おしゃれを楽しむことも大切でしょう。
また、健康の維持や病気の治療などにかかる保健医療費も要チェックです。この費目は、同年代の独身男性に比べて支出が多い傾向がみられます。
医療費は病気などの治療のために必ず必要となりますが、若いうちから健康的な生活と定期健診を欠かさず、健康寿命を延ばしていくことで、将来かかる費用を減らすことも可能でしょう。
体は何よりも大切な資本です。20~30代でも、日ごろから体のメンテナンスを行うことで、最終的にはお金の節約にもつなげることができます。
独身女性のマネープラン
20~30代の独身女性は、これから結婚や出産をする方も多く、働き方やお金の使い方が大きく変わる可能性があります。そのため、今は「お金の管理方法を身に付ける期間」「しっかり貯金をする期間」と認識しておくといいでしょう。
前述した家計の消費支出に関する調査結果からは、女性はおおむね食費や趣味に使うお金の管理は上手といえます。
さらに、節度がある範囲でファッションも楽しみながら、若いうちから節約や貯金を行う習慣を身に付け、健康についても意識することで、将来にわたって堅実なマネープランを立てることができるようになるでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。同世代の平均支出の傾向をチェックすると、お金の使い方について関心が高まると思います。自分のお金の使い方と比べて、費目ごとに支出のバランスを考え、必要であれば家計の見直しに取り組んでみてはいかがでしょうか。
出典
総務省統計局 家計消費単身モニター調査
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者