更新日: 2022.03.11 子育て

受験にかかる費用にはどんなものがある? 総額の平均はいくら?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 新井智美

受験にかかる費用にはどんなものがある? 総額の平均はいくら?
子どもが中学・高校に進学すると、気になってしまうのが大学受験にかかる費用の問題です。受験料はもちろん、遠方地での受験や併願数が多い場合、交通費などを含めた受験にかかる費用の総額は大きな負担になってしまいます。
 
また、進学後に自宅から通学するのか一人暮らしをするのかの違いによっても、受験から入学までにかかる費用の総額に違いがあります。この記事では、全国大学生生活協同組合連合会の調査結果から、受験にかかる費用の平均について紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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新井智美

監修:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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受験にかかる費用にはどんなものがある? 受験料以外にもさまざまな費用が必要

大学受験にかかる費用には、受験料だけではなくさまざまな費用が必要です。全国大学生活協同組合連合会が新入生の保護者を対象とした調査結果から、受験にかかる費用の内訳は図表1のとおりです。
 
【図表1】

出願のための費用 受験料・願書請求のための費用
受験のための費用 交通費・宿泊費・滞在費

 
また、受験から入学までに必要な費用には、以下のような項目があります。


・入学した大学への納付金
・入学しなかった大学への納付金
・合格発表や入学手続きの費用
・入学式出席の費用
・教科書・教材購入の費用
・住まい探しの費用
・新生活用品購入費用

特に、第2志望以下の大学、いわゆる「滑り止め」大学への納付金は納付期限が第1志望の合格発表前の場合に納付が必要です。結果として入学しなかった場合でも納付金は返金されませんので、受験にかかる費用としては大きな負担です。
 
受験料は国公立大学の方が安く、1校あたり1万7000円程度です。私立大学の受験料は、3万円~3万5000円程度の大学が多いようです。受験料に加え、大学入学共通テストを利用する場合は1万8000円(3教科以上受験の場合)が必要です。
 
大学受験の場合は単願ではなく複数の大学を併願する、また、前期・後期の両日程で受験をするケースが多くなっています。東京私大教連の「私立大学新入生の家計負担調査」によると、2020年度の受験費用は約25万円という結果が出ています。
 

願書請求にも費用がかかるケースがある

受験にかかる費用には、受験料だけではなく願書請求などにかかる費用があります。願書請求の費用は無料の大学が多くなっていますが、大学によっては500円程度の費用がかかります。
 
また、受験票や成績表の郵送の実費・手数料等も必要になってくるケースがあります。1件あたりの費用は微々たるものですが、併願数が5校・10校と多くなるとばかにできない費用です。
 

受験地までの交通費も負担に

遠方地の大学を受験する場合、受験地までの交通費も大きな負担です。新幹線を利用した場合、近畿圏から関東までは1万5000円程度、九州から関東だと2万円超の交通費が必要になります。また、保護者が受験地まで同伴する場合は、保護者分の料金も必要です。
 
遠方地からの受験では、受験当日の移動では遅刻のリスクがあるため前泊が必要です。ビジネスホテル利用の場合、およそ5000円~1万円の宿泊費も予算に入れておきましょう。
 

受験から入学までの費用は自宅生と下宿生で大幅に変わる

受験から入学までの費用には住まい探しの費用も含まれるため、自宅から通う「自宅生」と、一人暮らしをする「下宿生」で大幅に変わります。
 
【図表2】

    

国公立大学 私立大学
自宅生 下宿生 自宅生 下宿生
出願をするために
かかった費用
11万8300円 11万4100円 14万6700円 14万2500円
受験のための費用 2万8200円 7万6800円 2万8600円 7万1400円
入学した大学への
納付金
64万4500円 64万8100円 95万5500円 98万7600円
入学しなかった大学
への納付金
28万900円 27万6800円 29万6200円 29万8700円
発表・入学手続きの
ための費用
8700円 5万1200円 1万1500円 4万7500円
入学式出席の
ための費用
1万5100円 4万3100円 1万5200円 4万4200円
教科書・教材購入費用 21万4800円 24万2800円 18万1100円 21万200円
住まい探しの費用 0円 21万5100円 0円 26万700円
生活用品購入費用 9万4500円 29万5000円 8万4900円 28万8100円
その他の費用 14万2600円 35万3800円 11万9100円 29万9300円
合計 141万5300円 209万9400円 180万円 246万4400円

(全国大学生活協同組合連合会 「2021年度保護者に聞く新入生調査」より筆者作成)
 
図表2のデータから、自宅生と下宿生の受験から入学までの費用の差を算出すると、国公立大学では68万4100円、私立大学では66万4400円となります。さらに、下宿生の場合は通学中の住居費や生活費が必要になるため、入学後にかかる費用にも大きな違いが生まれます。
 
また、国公立大学か私立大学のどちらに進学するかによっても、受験から入学までの費用に約45万円の差があります。志望大学によって、準備しておく予算にも幅が出ることを知っておきましょう。
 

受験にかかる費用は受験料だけではない! 併願数に合わせた準備を

受験にかかる費用には、受験料だけではなく受験地までの交通費なども含まれます。受験料そのものは、1校あたり約2~4万円ですが、受験から入学までの費用は進学先や自宅生なのか下宿生なのかなどによって約140~250万円と幅が大きくなります。
 
併願数によっても必要な費用は変わってきますので、計画的に受験費用を準備しておくようにしましょう。
 
出典
東京地区私立大学教職員組合連合 「私立大学新入生の家計負担調査」
JR東日本 「東海道・山陽新幹線各駅間の運賃」
全国大学生活協同組合連合会 「2021年度保護者に聞く新入生調査」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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