更新日: 2022.03.22 子育て
大学初年度にかかる費用はいくら? どんなことにお金がかかる?
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
入学料
大学への入学は、公立でも私立でも入学料が必要になります。文部科学省の2021年度学生納付金調査結果によれば、入学料の平均は地域内から入学する公立大学の地域内で約22万8000円、地域外で約39万1000円必要です。また、文部科学省の私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果平均によれば、私立は約24万5000円必要になるようです。
授業料
大学生活における大きな支出の1つといえば授業料です。公立大学の授業料の平均は年間で約53万6000円、私立大学なら1.8倍近くにもなる、約93万円となるようです。
さらに、私立大学においては施設設備費という費用も必要になります。施設設備費とは学校の設備などを維持拡充するための費用です。施設設備費の平均は約18万円となっており、私立大学は授業料と施設設備費で111万円程度は必要になるようです。
また、公立私立問わず大学には課外活動があります。日本学生支援機構の「令和2年度学生生活調査」によれば課外活動費には平均2万円程度が必要となるようです。
教材関連の費用
大学で使用する教科書は学部や履修する科目にもよりますが、1冊当たり2000円から5000円、ものによっては1万円を超える場合もあります。また、大学は前期と後期とで別々の教科書が必要になることもあります。そう考えると、教科書代だけで、年間5万円程度は覚悟しておいた方がよさそうです。
また、大学になると授業でパソコンを利用したり、課題となるレポートをパソコンで作成して提出したりということもあります。仮にノートパソコンと文書作成ソフトとを購入した場合、新品なら安くても10万円程度は必要でしょう。快適さを重視してスペックの高いものを、となると15万円から20万円程度は必要になります。
交通費
大学が徒歩圏内にない場合、多くはバスや電車を使っての通学になります。定期は学割が利き社会人よりも安いため、よほど遠距離通学でない限りは通学のための交通費は1万円から2万円程度見積もっておけば十分に事足りるでしょう。
1人暮らしの初期費用と生活費
大学入学時に1人暮らしをするのであれば、生活費や初期費用が発生します。日本学生支援機構の「令和2年度学生生活調査」によれば、1人暮らしの食費や居住費といった生活費の平均は110万8000円程度になるようです。
また、引っ越し費用と家具家電を一式買う費用、アパートなどの敷金礼金を考えると、少なくとも30万円から40万円程度は必要になるでしょう。すると、初年度に必要な初期費用と生活費は150万円前後になると想定できます。
大学初年度は少なくとも100万円の支出は覚悟すべき
大学進学にあたり初年度に必要となる費用は進学先が公立であるか私立であるか、1人暮らしをするかどうかによっても異なりますが、最低限100万円程度は必要となります。私立で1人暮らしをとなれば、300万円以上必要となることもあります。
子どもを大学へ進学させるには非常に大きなお金が必要になります。子どもの学費については早めに準備するとともに、不足分が出たら奨学金や教育ローンを利用することを決めておくなど対応について考えておく必要があるでしょう。
出典
文部科学省 私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について
文部科学省 2021年度学生納付金調査結果
独立行政法人 日本学生支援機構 令和2年度学生生活調査
執筆者:柘植輝
行政書士