更新日: 2022.03.26 その他暮らし
マイナンバーカード、もし失くしたらどんなデメリットが考えられる?
そこで気になるのが、万が一、紛失してしまった場合のデメリットです。マイナンバーカードをなくしてしまうと、どんなデメリットが生じるのでしょうか。
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
マイナンバーカードを紛失した場合のデメリット
「マイナンバーカードはクレジットカードと違って買い物で使えないから、なくしても大丈夫だろう」「免許証だって再発行できるし、マイナンバーカードも再発行すればいいや」なんて思っていると大間違いです。
マイナンバーカードを紛失してしまうと、たまに犯罪の被害に遭うようなケースもあります。具体的には、以下のようなデメリットが考えられます。
個人情報が流出する
マイナンバーカードを紛失した場合のデメリットのひとつが、個人情報の流出です。
カードに記載されている氏名や住所が知られるだけでなく、悪意のある人に拾われて生年月日などからパスワードが推測された場合、マイナポータルにログインされ、所得や税金の情報といった本人にとって重要な個人情報が流出することもあります。
個人情報が流出しただけではすぐには問題ないのですが、その後、住所や氏名が悪用された場合は、例えば架空請求が自宅に届くようになるなど、最終的には犯罪に巻き込まれる可能性もあります。
仮に個人情報を悪用されなくても、感情的には穏やかではいられない方も多いでしょう。
クレジットカードの作成や銀行口座を開設される恐れがある
マイナンバーカードは公的な身分証明書として、運転免許証などと同等の効果をもっています。
マイナンバーカードを使って本人に成り済まし、クレジットカードが作成されたり、銀行口座を開設されて悪用されたりする可能性もあります。
特にクレジットカードが不正に作成されると、ある日突然、身に覚えのない高額な請求が届くということもあり得ない話ではありません。
また、お店のポイントカードや会員証を作成され、自分の名前で利用されるケースも考えられます。
住民票などを不正取得される
現在はマイナンバーカードがあれば、コンビニで住民票の写しや印鑑登録証明書などを取得できるようになっています。
その際に入力が必要な暗証番号(利用者証明用電子証明書)は4桁であるため、生年月日など分かりやすいものを設定している場合は住民票などを不正取得される危険性が高まり、個人情報が売買されることもあり得ます。
再交付の手続きと手数料が発生する
マイナンバーカードを紛失し、その後、みつからない場合は再発行の申請手続きを取ることになります。
再発行には手数料1000円(電子証明書を発行しない場合は800円)が必要となるうえ、受け取りまで1~2ヶ月程度かかることもあります。
マイナンバーカードを身分証明書として利用している場合、再発行までの間、公的手続きや本人確認などで不便な思いをすることもあるでしょう。
また、マイナンバーカードを健康保険証として使っている方は、再発行されるまで一時的に従来の保険証を利用することになります。
マイナンバーカードを紛失したときは?
マイナンバーカードの紛失から再発行までに必要な手続きと流れは、以下のとおりです。
・マイナンバーコールセンター(0120-95-0178)に紛失の旨を連絡し、マイナンバーカードの一時停止の手続きを行う
・屋外で紛失した場合は警察や交番へ遺失届を提出する
・お住まいの市区町村窓口で紛失・廃止届を提出し、再発行の申請手続きを行う
・指定の場所へ必要書類を持参のうえ、再発行されたマイナンバーカードを受領
なお、再発行の手続きの際には顔写真や本人確認書類、遺失届の受理番号などが必要です。詳細については、住所地を管轄する市区町村役場へご確認ください。
マイナンバーカードはしっかりと管理を
マイナンバーカードには個人情報が記載・記録されているため、紛失した場合は多くのデメリットが生じます。
すでにマイナンバーカードをお持ちの方、またはこれから作成する方は、しっかりと管理するようにしてください。
出典
町田市 マイナンバーカード(個人番号カード)を紛失したとき(再交付申請)
執筆者:柘植輝
行政書士