国立大学と私立大学の医学部では、学費にどのくらいの差がある?

配信日: 2022.03.31 更新日: 2022.04.05

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国立大学と私立大学の医学部では、学費にどのくらいの差がある?
医師は昔から社会的地位の高い職業であり、「できればわが子も医者に……」と思っている保護者は多いでしょう。しかし、医学部進学の懸念材料として学費の高さが挙げられ、できれば学費の安い国公立大学に進学してほしいところですが、国公立は学費が安い分高倍率になります。
 
そのため、どうしても医学部に入れたいなら私立も視野に入れておかなければいけません。そこでここでは、国公立と私立の医学部に生じる学費の差について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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国公立と私立の医学部の学費ってどれくらい?

医学部はほかの学部とは異なり、6年間学生生活を送ることとなります。大学生活は基本的に4年間ですが、医学部は2年長い分、国公立・私立ともに卒業までの学費が高めになります。それでは国公立・私立それぞれの学費を比較していきましょう。
 

・国公立大学医学部の学費

国立医学部の学費は入学金が28万2000円、学費は年間53万5800円です。このほかに実習費や教材費などが上乗せされ、6年間で500〜600万円程度となります。公立医学部の学費も基本的には国立と同じ程度です。ただ、公立大学においては自治体の医師不足の解消を目的とした、地元学生を優遇する学費制度が用意されています。
 
そのため、地元の公立大学に進学した場合入学金が半額になる、市外の学生の入学金が地元学生より高く設定されているなどといったことがあります。また公立では、ほかに設備費・寄付金などが発生することもあります。
 

・私立医学部の学費

私立医学部の学費は国公立と異なり基準がないため、学校によって学費に大きな差があります。ちなみに最も学費が安いのが国際医療福祉大学であり、入学金は150万円、年間の学費は280万円、そして卒業までの6年間で1900万円近い学費が必要となります。
 
最も安い私立でさえ国公立の3倍程度の学費が必要となるので、やはり私立の医学部に進むにはお金が必要と分かるでしょう。
 
また、最も学費が高額な私立の医学部は川崎医科大学で、6年間の学費は4800万円近い金額になります。ただし、私立の医学部に関しては成績上位者に対する入学金・授業料の免除制度が用意されているところが多く、この制度を利用すれば国公立よりも学費を安く抑えられます。
 

ただ学費が高いだけじゃない! 私立に通うメリットとは

医学部は国公立のほうが学費は圧倒的に安いので、できれば国公立に進学してほしいと思うかもしれませんが、私立は学費が高い分だけ進学するメリットも大きいです。子どもの性格などによっては私立のほうが向いていることもあるかもしれません。それでは私立に進学するメリットを解説します。
 

・国公立と比べて入りやすい

やはり私立は学費が高く、一般家庭が簡単に払えるような金額ではありません。そのため、あくまで私立は国公立の滑り止めという認識で、私立に合格しても国公立に合格したら金銭的な理由から辞退する家庭もあります。このような理由から私立は人が集まりにくいため、補欠・追加合格が出やすいです。
 
しかも国公立は共通テストを受験したうえで二次試験もありますが、私立は一般入試のみ。勉強しなければいけない科目も理系科目のみのことが多く、受験勉強の負担も軽減できます。
 

・国家試験勉強のサポートが手厚い

医学部に入った後も、国家試験に向けた勉強をしなければいけません。私立の医学部は国家試験に向けたサポートが手厚い傾向にあります。そのため、自分でスケジュール管理が苦手などといった子どもの場合は、私立のほうが向いているということもあるかもしれません。
 

まとめ

こうしてみても、国公立は私立よりも学費がはるかに安く、卒業までにかかる学費は私立だと国公立の3〜8倍程度になってしまいます。
 
そのため、できるだけ子どもには国公立に進学してほしいと思うかもしれません。しかし、ゴールは医学部に進学することではなく国家試験に合格して医師免許を取得することでしょう。私立は国家試験対策が手厚く、場合によっては私立のほうがよいこともあります。
 
そのため、学費だけでなく、子どもの性格や学校の雰囲気なども加味したうえで進学先を決めるとよいでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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