ウィズコロナ時代のウエディング費用はどう変わった?
配信日: 2022.04.06
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
目次
ウィズコロナ時代のウエディング費用の平均は70万円減少
株式会社リクルートが行った「結婚トレンド調査2021」の結果によれば、2020年4月~2021年3月に実施された挙式、披露宴・ウエディングパーティー総額(以下、ウエディング費用)の平均は292万3000円でした。
2015~2020年までの同調査では、ウエディング費用の平均は350~360万円前後の間で推移していたことを考えると、新型コロナウイルスの影響で一気に70万円ほど減少したといえます。
また、金額に差はありますが、全国すべての地域でウエディング費用は減少していることが分かります。
図表1
出典:株式会社リクルート 結婚トレンド調査2021
実施された挙式などの約35%が予定より予算を縮小
結婚トレンド調査では挙式や披露宴・ウエディングパーティーについて、新型コロナウイルスの影響で当初の予定より予算・金額を縮小して実施したという回答の割合は、全体のおよそ35%を占めています。
図表2
出典:株式会社リクルート 結婚トレンド調査2021
また、縮小した予算・金額は平均で124万8000円となっており、そのなかには250万円以上という回答もありました。
図表3
出典:株式会社リクルート 結婚トレンド調査2021
予算を縮小して挙式などを行ったケースでは、それなりに内容を変更していることも多いようです。しかし、予定していた予算を変えずに実施した、予定より拡大して実施したといった回答も合計で6割ほどありました。意外にも多くの新婚カップルが予定どおり、あるいは予定以上の費用をかけて挙式などを行っていたようです。
これは、ウエディングプランニング会社が行う感染対策の徹底や、安全に配慮した実施内容の提案といった企業努力はもちろん、式典を大切にする日本人の性格、新婚カップルを応援する親族や招待客があっての結果とも推測されます。
自己負担額はどう変わった?
挙式や披露宴、ウエディングパーティーにかかった費用のうち、新婚カップルが自身で負担した金額の平均は143万7000円であり、前回(2020年)の調査と比較して10万9000円の減少となりました。
図表4
出典:株式会社リクルート 結婚トレンド調査2021
2019年から増加傾向であった自己負担額は、ここにきて減少に転じたようです。
招待客1人当たりの費用は?
予算や規模の縮小、自己負担額の減少があった一方で、招待客1人当たりにかけているウエディング費用の平均は9万8000円と、2020年調査の6万9000円から大きく増加しています。
図表5
出典:株式会社リクルート 結婚トレンド調査2021
これは規模を縮小した分、新郎新婦にとって大切な人たちに招待客を絞り、この時勢に参加してくれたことを鑑みて手厚いおもてなしをした結果とも考えられます。ウィズコロナの時代が今後しばらく続く場合、こうしたおもてなしを重視する流れが継続していくのではないでしょうか。
ウィズコロナの時代、ウエディング費用は減少傾向に
長引くコロナ禍によってウエディング費用は減少傾向となりました。その一方で、招待客1人当たりの費用は増加しており、結婚を応援してくれた方を大切にする傾向が色濃く反映されているようです。
ウィズコロナの時代は、予算や規模を小さくして感染防止対策など安全面への配慮も行いながら、おもてなしを重視するというのがブライダル業界のトレンドとなりそうです。
出典
株式会社リクルート 結婚トレンド調査2021
執筆者:柘植輝
行政書士