更新日: 2022.04.08 子育て

「医学部に進学したい」と言われたら、教育資金いくら必要?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

「医学部に進学したい」と言われたら、教育資金いくら必要?
もし子どもが将来医師になりたいと言い出したら、できるかぎりそれを後押ししてやりたいと思うのが親心です。もっとも、医学部は学費が高額というイメージが強いため、実際に子どもを進学させるとなると尻込みしてしまう方も少なくないのではないでしょうか。
 
そこで以下では、医学部で学ぶためにどれくらいの教育資金が必要になるのかをみてみることにしましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

大学までに必要となる教育費とは?

はじめに、そもそも子どもを大学まで通わせた場合に、どれくらいの教育費が必要になるのかをみておきましょう。まず、もっとも教育費が安くなるのは、小学校から大学まですべて国公立の学校に通う場合です。文部科学省が公表している「子供の学習費調査」によると、平成30年度における国公立の学習費は年額で、幼稚園が約22万円、小学校が約32万円、中学校が約49万円、高校が約46万円となっています。
 
これらはいずれも年間にかかってくる学習費ですので、幼稚園から高校までをトータルでみると550万円近くになります。ただし、この金額には、塾や習い事などの学校外活動費も含まれていますので、それらを抑えると実際に必要となる学習費はもう少し安くなるでしょう。
 
一方、私立の学習費は年額で、幼稚園が約53万円、小学校が約160万円、中学校が約141万円、高校が約97万円で、15年間のトータルでは1800万円ほどとなります。幼稚園から高校まですべて国公立に通わせる場合と、すべて私立に通わせる場合とでは、実に1200万円以上も親の負担が違ってくるのです。
 
次に、文部科学省が公表している「国公私立大学の授業料等の推移」によると、国公立の大学の学費は4年間で250万円前後であるのに対し、私立の大学の学費は文系の場合で約400万円、理系の場合で約550万円となっています。幼稚園から大学まですべて国公立だと約800万円であるのに対し、すべて私立だと2200~2350万円ほどかかる計算となり、双方の差はさらに大きなものとなります。
 

医学部で必要となる教育費とは?

大学までに必要となる教育費についてざっくりとしたイメージがもてたところで、ここからは医学部に進学する場合に必要になってくる教育費についてみていきます。まず、国公立の場合は、医学部であっても基本的に他の学部と同じ金額になります。ただし、医学部は6年間のカリキュラムとなっているため、それを考慮するとトータルの学費は350万円ほどとなります。
 
一方、私立の場合には、医学部の学費だけが突出して高いケースがほとんどであり、6年間トータルでは2400万円ほどが必要です。実際には、いずれの場合も、学費に加えて生活費が500万円ほどかかってきますので、それを加味すると、国立の場合は850万円、私立の場合は3000万円ほどの負担になると考えておいたほうがよいでしょう。
 
以上を踏まえると、幼稚園から高校まですべて国公立で、大学も国公立の医学部に通う場合には、通算で1400万円ほどの教育資金が必要となります。一方、すべて私立に通う場合だと5000万円近い金額となり、実に家1軒を建てられるほどの費用を負担しなければなりません。
 
家計に余裕があるのであれば、私立に通わせればよいのですが、もしもそんなに多額の教育資金は用意できないのであれば、子どもから医学部に行きたいという希望を打ち明けられた際に、その旨を伝えて国公立を目指すように促してみるのもよいでしょう。なお、どうしてもということであれば、医学部向けの教育ローンの利用を検討してみるというのも一案です。
 

医学部に行くには多額の教育資金が必要

以上でみてきたように、子どもを医学部に進学させるためには、数千万単位の教育資金が必要になってきます。例え幼稚園から大学まですべて国公立であったとしても、決して安い金額ではありませんので、もし将来的に子どもが医学部を志す可能性があるのであれば、いざというときに備えて、計画的に教育資金を準備するようにしたほうがよいでしょう。
 
出典
文部科学省 平成30年度子供の学習費調査 調査結果の概要
文部科学省 国公私立大学の授業料等の推移
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

【PR】子どもの教育費はいくらかかるの?かんたん30秒でシミュレーション

ライターさん募集