更新日: 2022.04.13 暮らし

夫の遺族年金だけで生活は困難。そんな場合に利用できる「手段」とは?

執筆者 : 柘植輝

夫の遺族年金だけで生活は困難。そんな場合に利用できる「手段」とは?
生計を維持していた夫が亡くなった場合、一定の要件を満たす妻は遺族年金を受け取ることができます。しかし、遺族年金の金額によっては、それだけでは生活が困難なこともあるでしょう。
 
今回はそういったケースで利用できる、就労や生活を支援する制度について確認していきます。
 
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

求職者支援制度

求職者支援制度とは、職業訓練によってスキルアップを目指し、早期就職ができるように支援する国の制度です。
 
ハローワークに求職の申し込みをしている方を対象に、年金などを含めた本人の収入が月8万円以下、世帯全体の収入が25万円以下、すべての訓練日に出席するなど、一定の要件を満たすことで訓練期間中は月額10万円の職業訓練受講手当のほか、訓練施設に通うための交通費(通所手当)が支給されます。
 
テキスト代などの自己負担分はありますが、この手当は給付となるため、就労できなかった場合に返還する必要もありません。
 
また、支給される手当のみでは生活できない場合、10万円を上限に求職者支援資金融資という制度を利用してお金を借りることもできます。ただし、融資に当たっては審査があり、就職を理由とした返済免除措置がないことにご注意ください。
 
遺族年金頼りの生活となっている方は、フルタイムでの就業にブランクがあるなど、単独での就職が容易ではないケースも少なくはないため、こういった制度を利用することが大切です。働く意思があり、就職支援を受けたいと考える場合は、求職者支援制度の申込先となるハローワークにご相談ください。
 

生活困窮者自立支援制度

経済的に困窮し、最低限度の生活を維持できなくなる恐れのある方が利用できる制度に、生活困窮者自立支援制度があります。
 
支援を必要とする方に対して就労をはじめ、自立と生活の安定に関する相談を基に支援計画が作成され、本人の状況に応じて住宅確保給付金の給付、貸付制度や利用できる支援制度の紹介、生活支援などが行われます。
 
生活について今後どうしたらいいか分からない、自分1人では考える余裕すらないという場合は、この生活困窮者自立支援制度を利用し、生活の立て直しについてサポートを受けるといいでしょう。
 
相談や利用の申し込みについては、市区町村役場や社会福祉協議会など、自立支援相談機関の相談窓口で行います。具体的な申込先については、厚生労働省の「自立相談支援機関 相談窓口一覧」をご参照ください。
 

生活保護

最後に、経済的にどうにもならない状況まで追い詰められている場合、また各種制度を利用しても生活が立ち行かないという状況に至った場合は、生活保護を頼ってください。
 
生活保護は、生活に困窮している状態にある方に、お金の給付などによって最低限度の生活を保障した上で自立を促す制度です。
 
生活保護の申請と相談は、お住まいの地域を管轄する福祉事務所で行います。福祉事務所が設置されていない地域の場合、町村役場でも相談や申請の手続きができます。
 
就労ができず、その他の給付も受けられない、あるいは間に合わない、そして頼れる親族などもいないという状態であれば、生活保護は迷わず利用するべき制度です。こうした状況に直面したら、速やかに福祉事務所や市区町村役場に相談するようにしてください。
 

遺族年金だけで生活が難しい場合は何らかの支援制度を頼ること

夫が亡くなって遺族年金だけでは生活が困難となり、自分だけではどうしたらいいか分からない状況で利用できる手段としては、求職者支援制度や生活困窮者自立支援制度、生活保護などがあります。
 
困ったときに公的制度や、それを運営している機関を頼るというのは悪いことではありません。遺族年金だけで生活していて、今の生活に困っている、あるいは近いうちに困窮する可能性がある場合は、今回の記事を参考にして早めに何らかの手段を取ってください。
 
出典
厚生労働省 雇用保険を受給できない求職者の皆さまへ 求職者支援制度があります!
東京都福祉保健局 生活困窮者自立支援制度について
厚生労働省 お金、仕事、住宅など、生活に関するお悩みはこちらの窓口にご相談ください。(自立相談支援機関 相談窓口一覧)
厚生労働省 生活保護制度
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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