更新日: 2022.04.14 暮らし

育休・産休が取りやすく!? 子育て世帯が知っておきたい育児・介護休業法について

執筆者 : 新井智美

育休・産休が取りやすく!? 子育て世帯が知っておきたい育児・介護休業法について
令和4年4月より、育児・介護休業制度の改正内容が3段階に分けて施行されます(※)。
 
改正のスケジュールとあわせ、その改正内容やポイントについても解説します。
 
新井智美

執筆者:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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令和4年4月1日からの改正ポイント

令和4年4月1日からは以下の2点が改正されました。
 

■育児休業を取得しやすい雇用環境整備

現行制度では、個別周知の努力義務にとどまっていましたが、令和4年4月1日より、育児休業の申し出や取得を円滑にするための雇用環境の整備に関する措置について、事業主に義務付けられます。
 
具体的には、以下の取り組みが行われることになっています。

・育児休業(産後の男性育休も含む)に対する研修
・育児休業(産後の男性育休も含む)に対する相談窓口の設置
・自社の従業員における、育児休業(産後の男性育休も含む)の事例収集および提供
・自社の育児休業(産後の男性育休も含む)制度と育児休業取得促進に関する方針の周知)

 

■妊娠・出産の申し出をした労働者に対する個別の周知・意向確認の措置の義務付け

また、本人もしくは配偶者が妊娠および出産の申し出をした場合、個別の制度周知、および従業員への取得の意向を確認するための措置を講ずることも、事業主に義務付けられます。
 
具体的な周知事項の内容や意向確認の方法については以下のとおりです。
 
1.周知事項

育児休業(産後の男性育休も含む)の制度の内容

育児休業(産後の男性育休も含む)の制度の申し出先

育児休業の給付に関する内容

育児休業(産後の男性育休も含む)の制度において従業員が負担する社会保険料の取り扱い

 
2.意向確認
意向確認については、「面談」「メール」「書面」「FAX」のいずれかで行うこととされます。ただし、「FAX」と「メール」については従業員が希望した場合のみとされます。
 
さらに、有期雇用労働者など期間を定めて働いている人に対しても、育児・介護休業の取得要件が緩和されます。
 
改正前は、1年以上引き続き雇用されたことや、子どもが1歳6ヶ月になるまでの間に契約の継続が認められることが要件となっていましたが、改正後は引き続き雇用された期間が1年未満の労働者は、労使協定の締結により除外可となりました。
 
ただし、子どもが1歳6ヶ月になるまでの間に契約の継続が認められるという要件は、引き続き存続する点には注意が必要です。
 

令和4年10月1日からの改正ポイント

令和4年10月1日からは、育児休業の分割取得が可能になるほか、出産後における男性の育児休暇が認められます。
 

■出産後における男性育児休暇

男性の従業員に対し、子どもが生まれた後、8週間以内に4週間まで育児休暇を取得できる枠組みが創設されます(育児休暇とは別に取得可能)。
 
枠組みの詳細については以下のとおりです。さらに、休暇についても分割して取得できることになりました。

・休業の申し出は原則として休業の2週間前までに行う
・分割して取得できる回数は2回を限度とする

現行では、男性は子どもが生まれた日、もしくは予定日からの育児休暇取得が認められています。しかし、取得の際には原則として1ヶ月前までに会社に申し出る必要があるほか、分割しての取得は認められていませんでした。
 
また、労使合意があった場合は休業中であっても、事前に調整のうえ就業できるようになります。
 
これまでは、男性の育児休暇は認められていたものの、実際に取得するとなるとハードルが高く、取得率も低い傾向にありましたが、今後、このような柔軟な枠組みが設けられたことにより、男性の育児休暇取得率も高くなるのではないでしょうか。
 

令和5年4月1日からの改正ポイント

令和5年4月1日からは、常時雇用する従業員数が1000人を超える会社については、育児休業の取得状況について、年1回公表することが義務付けられます。
 
現在は、厚生労働省の認定を受けている一部の企業のみに公表が義務付けられていますが、今後は規模の大きな会社に対しても、公表が義務付けられます。
 

まとめ

令和4年4月から施行される改正育児・介護休業法により、これから子育てを行う夫婦にとっては、非常に有意義なものとなることが予想されます。
 
特に、男性の育児休業の取得率が低い現状には、取得できる環境整備が遅れていたという背景があります。これらの枠組みを緩和し、さらに休業中であっても、必要な際には就業可能といった柔軟な働き方ができるようになる点は、男性としてもありがたいといえるでしょう。
 
もちろん、以前からある「パパ休暇」や「パパ・ママ育休プラス」「子の看護休暇」は継続して認められます。
 
さらに、男性の育児休業の取得要件が緩和されたことにより、男性が育児休暇を取得した際の育児休業給付についても、改正への検討が予定されています。
 
これから出産や育児を予定している方で、育児休業を取得しながら働き続けることを考えている人は、今回の改正ポイントについて夫婦でしっかりと理解することで、お互いが子育てに負担にならないような働き方を考えていくことができるのではないでしょうか。
 
出典
(※)厚生労働省「育児・介護休業法 改正ポイントのご案内 令和4年4月1日から3段階で施行」
 
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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