更新日: 2022.04.22 家具・片付け

片づけの美学119【片づけ相談】「片づけが苦手なんです!どうしたらよいですか?」

片づけの美学119【片づけ相談】「片づけが苦手なんです!どうしたらよいですか?」
片づけがすごく苦手! どうしたら片づくの? とお嘆きの相談者さまは、案外多いです。「得意」「苦手」の2択だと、「苦手」を選ぶという結果になる人もいるかもしれません。
 
苦手意識があるのは、なぜか? それは、「正しい片づけ方」を知らないからだと筆者は思います。
 
片づけの手順を知ることで、効率よく片づけることができれば、時間的にも体力的にも、負担が軽くなります。結果として、苦手意識が減るかもしれません。
奥野愉加子

執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)

美学のある暮らし 代表

整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。

<美学のある暮らし>

https://www.bigakurashi.jp

片づけはだれが教えてくれる?

片づけの方法は、多くの方が学んでいません。なぜなら、片づけはわざわざ学ぶようなことではなかったからです。昔はモノが少なく、片づけに困ることは少なかったかもしれません。
 
しかし、現代はモノにあふれ、簡単に、安くモノが手に入ります。モノが多くなりすぎて、収納できない・処分できないと悩んでいる方がとても多いと筆者は感じます。

・ついモノを買ってしまう
・買ったモノが捨てられない
・また使うかもしれない

いろんな理由で、モノがたくさん入ってきて、出ていきづらくなっています。モノがたくさんあると、「なんとなく」では、片づきません。
 
正しい片づけの方法を知ることで、ムダのない効率のよい片づけをしていきましょう。
 

片づけ手順(1) 片づける計画

片づけるためには、計画が欠かせません。

・片づける範囲
・片づける時間
・処分の方法
・処分までの置き場所

などを事前に考えておきたいですね。
 
片づける範囲と時間は、短期でも長期でもOK。取りあえず、実行する日の計画だけでもよいので考えておきましょう。「今日は、2時間でこの棚から不用品を処分する」などのように、行動を決めておくと後の予定にも響きづらくなるかと思います。
 
処分の方法や処分品の置き場所も頭に入れておきたいところ。一番のおすすめは、ゴミの日の前日に片づけることです。
 
翌日に処分できるのであれば、室内にゴミ袋の山があってもよいでしょうが、数日・半月後など、先送りになるほど処分を忘れたり、面倒に感じたりする可能性があります。できるだけ早く処分できる日時に計画したいですね。
 
ゴミ袋の置きスペースも重要で、「モノが多すぎて処分するモノを集めたら、生活する場所がなくなった」という、笑い話にできないような状態もあり得るのです。
 

片づけ手順(2) まずは分ける

分ける作業はとても大事です。片づける場所全体ではなく、引き出しを1つずつ出して分けていきましょう。その際、「使っているモノ」と「使っていないモノ」に分けます。
 
使っていないモノには、

・前に使った日が思い出せないモノ
・長く持っているが、使ったことがないモノ

が当てはまります。
 
目安は1年くらいがよいと思いますが、判断はご自身の感覚でOKです。使っていないモノであっても、即捨てる必要はありません。基準を設けて、分けることがとても大切です。
 

片づけ手順(3) 使う場所・回数でまた分ける

「使っているモノ」をさらに分けます。よく使うモノ、時々使うモノ、1年に1回くらい使うモノなど、頻度で分けていきましょう。
 
置き場所と使う場所が違うモノは、移動させます。
 

片づけ手順(4) 収納する

分けたモノを収納に入れていきます。使いやすいように、取り出しやすい場所にはよく使うモノ、取り出しづらい場所にはあまり使わないモノを入れましょう。
 
必要に応じて小分けにできる収納グッズをつけ足して、利便性を高めることもおすすめです。
 

片づけ手順(5) 使っていないモノ

処分ができればよいですが、「捨てられない・捨てたくない」という気持ちも大切にしたいですよね。ムリして捨てると後悔のもとです。
 
捨てられないモノは、空きスペースに箱や袋にまとめて入れておきましょう。
 

小さな「できた」を積み重ねる

片づけをしようと荷物を出したら、余計に散らかった。そんな体験をしてしまうと、片づけが嫌になってしまうかもしれません。
 
10分や30分など、短時間でできる小さな片づけをして、小さな「できた」を体験することで、モノを分けることや収納する楽しさを感じていただけたらよいなと思います。
 
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表

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