田舎暮らしは意外にお金がかかるって本当?

配信日: 2022.04.20

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田舎暮らしは意外にお金がかかるって本当?
田舎暮らしはお金がかからず、少ない収入でも豊かに生活できると思っていませんか?
 
以前、田舎への移住を考えていたが、先に移住した方から「意外とお金がかかる」といわれて躊躇(ちゅうちょ)している、といったお悩みの相談がありました。
 
田舎暮らしはお金がかかるというのは本当なのか、確認していきます。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

田舎暮らしは思いのほか、お金がかかる

結論から申し上げると、田舎暮らしは意外とお金がかかります。特に都会で生まれ育ったような方の場合、大抵はその現実に驚くかもしれません。
 
田舎には、田舎特有の出費があります。そのことを知らずに、田舎では多くの出費が下がると思い込んでいる方もいるでしょう。お金がかかった結果、地域によっては都会に住んでいた頃と大して生活費が変わらないということもあります。
 
それでは、田舎暮らしのどんなところでお金がかかるのか、以下で確認していきます。
 

意外と物価が高い

田舎は何でも物価が安いと思っていないでしょうか。お店やサービスの提供事業者が少ない田舎では価格競争が起きづらいため、物価については都市部と大差がないということも珍しくありません。
 
コンビニやチェーン店で販売されている物の価格、提供されているサービスの料金などは基本的に日本全国で変わらず、田舎だからといって安くなるわけでもありません。
 
スーパーの商品も、地元産の生鮮食品などは都市部よりも安価なことはありますが、それ以外の日用品や嗜好品などの価格は差がないどころか、都市部より高くなる場合もあります。
 

暖房代などの光熱費がかかる

田舎には都市ガスが通っておらず、割高なプロパンガスを利用せざるを得ないことがあります。プロパンガスの料金は、業者によっては都市ガスの2倍近い金額となることもあります。
 
また、冬場は厳しい寒さが長く続く地域では、都市部と比較して灯油代やエアコンの使用による電気代が増え、暖房代が月に数万円かかることもあるでしょう。
 
自由化が進んでいるガスや電力について、セット割などを適用できる事業者と現在契約しているケースでは、田舎に移住する場合、地域によっては契約を継続できず、結果的に光熱費が上がることも考えられます。
 

地方によっては1人1台の車が必須

ライフスタイルなどにもよりますが、車が不要、あるいは一家に1台で事足りる都市部とは異なり、田舎では車が1人1台必須という地域もあります。
 
車は購入代金やガソリン代だけではなく、車検や任意保険、自動車税といった固定費(維持費)が発生します。例えば軽自動車1台でも、月額に換算すると3万円から4万円程度の支出が増えると考えておく方がいいでしょう。
 

町内会や自治会の費用がある

田舎では多くの地域で月数千円程度ではありますが、町内会や自治会への加入と、会費の支払いが必要となるところもあります。
 
強制ではないものの、加入しないと情報が回ってこないといった不利益を被る場合もあります。田舎暮らしにおいては、近隣との付き合いが大切となることもあるため、こうした支出についても覚えておく必要があるでしょう。
 

田舎暮らしを始める前に、必ずお金の比較を

田舎での生活は都会と同じようにはいきません。自分にとって魅力的なところだけを見て、都会の感覚で田舎なら物価も安いだろうと思っていると、意外にお金がかかるという理想と現実のギャップを強く感じてしまうことになります。
 
田舎暮らしを考えるのであれば移住する予定の地域について、お金の収支という観点から、現在の生活と比較した上で決定するようにしてください。
 
 
執筆者:柘植輝
行政書士

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