更新日: 2022.04.28 暮らし

育児休業の法改正でなにが変わる? 2022年の改正ポイントを詳しく解説

執筆者 : 東本隼之

育児休業の法改正でなにが変わる? 2022年の改正ポイントを詳しく解説
女性の社会進出が進み、2021年では15歳~65歳までの女性の就業率が70%を超えています。しかし、出産を機に退職を余儀なくされる方も多く、退職した女性の約41.5%が「仕事を続けたかったが、育児との両立が難しかった」と回答しています。
 
そんな状況を改善するために政府は、2021年6月に育児・介護休業法を改正し、2022年から段階的に施行します。本記事では、育児休業制度の改正点と新設された制度について解説します。
 
東本隼之

執筆者:東本隼之()

2級FP技能士

育児休業制度の改正点

育児休業制度の主な改正点は、以下の3点です。いずれの改正も2022年10月から施行されます。
 

産後パパ育休の創設

産後パパ育休とは、子どもが1歳になるまで取得できる通常の育児休業とは別に、出産後8週間以内に4週間までの休暇を取得できる制度です。事前に申し出ることで、2回に分割して取得することもでき、会社と労使協定を締結している場合は、労働者が合意した範囲で休業中に就業することが可能です。
 
ただし、育児休業中に就業する際には以下の上限を守らなければなりません。


・休業期間中の所定労働日・所定労働時間の半分以下であること
・休業開始・数量予定日を就業日とする場合は、所定労働時間数未満であること

産後パパ育休の申出期限は原則2週間前となっていますが、労使協定によっては1ヶ月前の会社も存在します。取得を検討する際は、申出期限を確認のうえ、行いましょう。
 

育児休業を分割して取得可能に

現行の産後休暇にあたるパパ休暇と育児休暇は分割取得ができませんでしたが、法改正によって図1の通り、分割取得が可能となりました。産後パパ休暇は2回まで分割でき、育児休暇も2回、合計で4回の分割取得が可能となりました。
 
また、夫婦で育児休業の取得タイミングを変え、復帰時期や休暇時期を柔軟に調整可能です。本改正によって、夫婦の働き方や子どもの育て方など、各家庭ごとに柔軟な対応ができる制度となりました。
 
図1


出典:厚生労働省 「育児・介護休業法 改正ポイントのご案内」
 

育児休業の取得要件の緩和

現行の育児休業では、以下の要件が必要とされていました。


(1)引き続き雇用された期間が1年以上
(2)1歳6ヶ月までの間に契約が満了することが明らかでない

契約社員などの有期労働者の場合、要件を満たすことが困難な方が多く、育児休業を利用できないケースがありました。しかし、今回の改正によって(1)が撤廃され、育児休業を取得するための要件が緩和されました。
 
また、「1歳6ヶ月までの間に契約が満了することが明らかでない」という要件は、育児休業を申し出た時点で判断され、事業主が「労働契約を更新しない」と明示していなければ、原則「更新がない」と判断されません。
 

育児休業の取得は労働者の権利! 可能な限り取得しよう

育児休業は、各家庭の状況によって取得ができる「労働者の権利」です。政府は労働者がより働きやすく、子育てもしやすいように育児休業制度を整えてくれています。育児と仕事の両立に不安な方は、育児休業を利用しましょう。
 

出典

男女共同参画局 男女共同参画白書令和3年版  I-2-1図 就業者数及び就業率の推移
厚生労働省 育児・介護休業法の改正について
厚生労働省 育児・介護休業法 改正ポイントのご案内
 
執筆者:東本隼之
2級FP技能士

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