教育費と学力は比例するのか? ~子どもの習い事に掛かる費用を調査~

配信日: 2022.04.29

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教育費と学力は比例するのか? ~子どもの習い事に掛かる費用を調査~
文部科学省は調査結果により、世帯年収と子どもの学力が比例していることを明らかにしています。本記事では実際に親の収入や教育費が、子どもの学力にどのように関係するかを紹介します。
 
子どもの学力が親の収入だけで決まるわけではありませんが、収入や習い事に掛ける費用が、子どもの学力にどこまで影響するのか、参考にしてみてください。
川辺拓也

執筆者:川辺拓也(かわべ たくや)

2級ファイナンシャルプランナー

子どもの学力と両親の年収の関係性

子どもの学力は両親の経済状況に依存することが調査結果で明らかになりました。
 
文部科学省が全国学力・学習状況調査をもとに、政令指定都市から100校を対象に追加調査を行いました。その結果、図表1にあるように親の世帯年収が高いと、子どもの正答率も高くなる傾向がみられます。
 
図表1

出典:文部科学省 平成21年度文部科学白書 児童の正答率と家庭の世帯年収
 
項目別に正答率の開きを見ても、15%程度の開きがあります。以上より、子どもの学力と親の収入は相関関係にあることが分かります。
 

子どもの学力と教育費の関係性

次に子どもの学力と教育費の関係について、確認していきましょう。
 
実際に大学生以下の子どもがいる親に調査を行った結果、子どもの学力は教育費で決まると実感している世帯が62.7%いることが分かりました。
 
図表2

出典:ソニー生命 子どもの教育資金に関する調査2022より筆者が作成
 
多くの世帯で、子どもに掛ける教育費が高くなるほど、子どもの学力も高くなると実感しています。さらに、子どもへの習い事は早くから行うことを重要視しています。
 
図表3

出典:ソニー生命 子どもの教育資金に関する調査2022より筆者が作成
 
図表3にある通り66.8%の割合で、早くから子どもに教育費を掛けることが大切だと実感しています。以上から、教育費は早くから子どもに投資していくことが望ましいといえます。
 

子どもの習い事にいくら使っているのか

では、実際に子どもに対してどれくらい教育費を使っているのでしょうか。
 
図表4のように、子ども1人あたりの平均支出額を直近3年で見ると、毎月1万3000円〜1万5000円の範囲で推移しています。
 
図表4

2020年 2021年 2022年
毎月の平均支出金額 1万5120円 1万3267円 1万4429円

出典:出典:ソニー生命 子どもの教育資金に関する調査2022より筆者が作成
 
2022年は2021年と比べて1162円増加した結果となりました。さらに就学段階別に毎月の平均支出額をみると、図表5の通りです。
 
図表5

    

直近3年の毎月の平均支出額
就学段階 2020年 2021年 2022年
未就学児 9253円 7797円 8916円
小学生 1万7748円 1万4760円 1万5394円
中高生 2万775円 2万569円 2万580円
大学生 1万2653円 9881円 1万2754円

出典:出典:ソニー生命 子どもの教育資金に関する調査2022より筆者が作成
 
以上から、子ども1人に掛ける教育費は、平均で1万3000円から1万5000円です。
 
ただし中高生には、2万円以上の教育費を掛けています。教育費への投資が適正かどうか、家計と比較しながら参考にしてください。
 

年収と教育費は学力に比例するので計画的なライフプランが必要です

年収と教育費からみる学力の関係性を紹介しました。
 
一般的に、年収が高いと教育費に回せる資金は多いでしょう。だからこそ、学力に比例するといえます。
 
年収を上げることはできなくても、必要な教育資金や日々の家計の支出を見直せば、教育費に使えるお金も捻出できるでしょう。
 
計画的にライフプランを行って、将来の子どもための投資を行いましょう。
 

出典

文部科学省 平成21年度文部科学白書
ソニー生命 子どもの教育資金に関する調査2022
 
執筆者:川辺拓也
2級ファイナンシャルプランナー

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