更新日: 2022.06.02 子育て
日本学生支援機構の奨学金を申し込みたいけど、手続きの流れが分からない! 必要な書類と申し込みの流れを解説
しかし、手続きの流れがよく分からないといった声もあり、悩んでいるうちに申込期限が過ぎてしまい、利用できなかったという人もいます。
そのような人のために、今回は奨学金を申し込む際の手続きの流れについて解説します。
執筆者:新井智美(あらい ともみ)
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員
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奨学金を申し込む際の手続き(予約採用)
奨学金の申し込みには、大学入学前(高校3年生時点など)に行う予約採用と、大学に入ってから申し込む在学採用の2つがあります。まず、予約採用に申し込む際の手続きについて解説します。
■申し込みの準備
予約採用については、「インターネットでの入力(スカラネット)」と「書類提出」によって行います。どちらも期限は在学している高校などが決めますので、事前に開催される説明会などに出席し、期限を確認しておきましょう。
インターネットでの入力の際に必要となる、2種類のIDとパスワードも確認しておきましょう。それぞれのIDおよびパスワードの取得方法は以下のとおりです。
「申込ID・パスワード」・・・マイナンバー提出書に記載されているIDおよびパスワードです。
「ユーザーID・パスワード」・・・学校から配布されます。
また、必要書類についても事前に準備しておきましょう。必要となる書類は以下のとおりです。
・提出書類一覧表
・「特別永住者証明書」「在留カード」「住民票の写し」のいずれか
・「給付奨学金確認書」もしくは「「貸与奨学金確認書兼個人信用情報の取扱いに関する同意書」
・「給与明細計算書+直近3ヶ月分の給与明細書」もしくは「年収見込証明書」
・「開業収入計算書」+「直近3ヶ月の帳簿」
・「年金・傷病手当給付金・労災保険金の提出台紙」+「年金振込通知書」「年金額改定通知書」「年金証書」のいずれか1点、など
・援助・養育費の申告書
・退職・休職(廃業・休業)に関わる事情書、など
・単身赴任実費計算書
・長期療養費計画書
・マイナンバー代用書類提出台紙
・年収等の実績計算書
等が挙げられます。
そして、インターネット入力の際にスムーズに行えるよう、以下の内容を整理しておきましょう。
1.自分自身の情報
2.希望する奨学金の内容
3.世帯の状況
4.生計維持者の状況
5.収入および資産の状況
6.家族に特別な事情がある場合はその情報
■インターネット入力
申し込みの準備ができたら、インターネットでの入力を開始しましょう。
インターネットでの入力の際には「マイナンバー提出書」に記載されている申込IDとパスワードでログインします。ログインできたら、学校から配布されたユーザーIDとパスワードを入力し、必要事項を入力、送信します。すべての情報を入力し、送信が完了したら「受付番号」が表示されますので、忘れないようにメモしておきましょう。
■書類の提出
書類の提出先は2つあります。マイナンバー提出書類は日本学生支援機構に直接郵送します。そしてマイナンバー提出書類以外の書類は学校に期限までに提出してください。その際には、インターネット入力が完了した際に表示される受付番号が必要です。
在学採用を申し込む際の手続き
在学採用で申し込む場合は、まず在学している大学で申し込み関係書類を受け取ります。そして、以下の流れで申し込みを行います。
1.「確認書兼個人信用情報の取扱いに関する同意書」に本人が記入および署名をします。
2.利用する奨学金内容(貸与月額や振込口座など)を決めておきます。
3.必要な証明書類を確認し、入手します。
4.スカラネット入力下書き用紙に記入し、さらに「マイナンバー提出書」を作成します。
5.同意書や証明書類、スカラネット入力下書き用紙などをあわせて、在学している大学に提出します。
6.大学よりユーザーIDとパスワードを受領(ずりょう)し、提出したスカラネット下書き用紙を返却してもらいます。
7.ユーザーIDとパスワードおよびスカラネット下書き用紙を利用して、スカラネットへの入力を行います。
8.スカラネットへの入力が完了したら、受付番号が表示されますので、それをスカラネット下書き用紙に転記します。
9.マイナンバー提出書類を専用封筒に入れ、スカラネットへの入力完了後1週間以内に日本学生支援機構に簡易書留で郵送します。
申し込み後の流れ
申し込み手続きが完了したら、学校を通して選考結果が通知されます。予約採用で採用された場合には「採用候補者のしおり」が配布されますので、それを基に進学後に行うことをまとめ、準備しておきましょう。
進学先の大学から進学届入力下書き用紙およびユーザーIDとパスワードを受け取り、下書き用紙にはチェックシートに基づいて記入を行います。そして、進学先の大学が指定する期間までにインターネットにて進学届を提出します。
在学採用で申し込んだ場合も、大学を通して選考結果が通知されるとともに、採用された場合は「奨学生証」や「返還誓約書」「奨学生のしおり」などを受け取ります。返還契約書は大学が指定する期限までに提出してください。
まとめ
日本学生支援機構の奨学金は、申し込めば必ず採用されるわけではありません。しかし、申し込まなければ採用の可能性自体がなくなってしまうことから、所得基準がギリギリだったとしても申し込みだけはしておきましょう。
基準よりも所得が少なくても採用されないことがありますし、所得が基準よりも多くても採用されるケースもあります。採用されるかどうか不明な場合はまず申し込んでみることをおすすめします。
出典
日本学生支援機構 ホームページ
執筆者:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員