更新日: 2022.06.03 暮らし

【罰金は違法!?】「遅刻」「お皿を割ってしまった」、従業員がお金を払う必要はあるの?

【罰金は違法!?】「遅刻」「お皿を割ってしまった」、従業員がお金を払う必要はあるの?
仕事をしていますと、時には失敗をしてしまうこともあるでしょう。
 
うっかり寝坊して遅刻してしまったり、手がすべってお皿を割ってしまったりなど業務でミスをした場合、ミスをした従業員はその弁償として会社にお金を支払う必要はあるのでしょうか。
 
この記事では、会社が従業員に罰金を求めることが法律的に認められているかについてわかりやすく解説します。
 
FINANCIAL FIELD編集部

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会社から罰金を求められても支払う必要はない

自分がミスをして会社に迷惑をかけてしまうと申し訳ないという気持ちから、会社から求められるままに罰金を支払ったほうがよいと考えてしまう人もいることでしょう。
 
しかし、たとえ従業員がミスをした場合でも会社が従業員に罰金の支払いを求めることは法律で認められていないため、基本的には従業員に支払いの義務はありません。
 
そもそも罰金とは金銭の納付を義務として強制的に行わせる財産上の刑罰です。会社が従業員に対して刑罰を科すことは違法とされています。
 
もしも、入社する前に会社から罰金制度があることの説明を受けて従業員がそれについて承諾していた場合でも、従業員が会社に罰金を支払う必要はありません。会社で罰金制度を作ること自体が法律違反だからです。
 
労働基準法16条では違約金や損害賠償額などを支払うことについて会社が事前に決めておくことを禁止しています。そのため、「遅刻をしたら〇円の罰金を支払う」「お皿を割ったら皿代を弁償する」といったルールは入社時の契約で定められていても従業員に守る義務はありません。
 

・賠償金を請求される可能性はある

従業員はミスをしても会社から罰金を請求されることはありませんが、賠償金を請求される可能性はあるので注意が必要です。法的な手続きを取れば、会社が従業員に対して賠償金を請求することは認められています。
 
例えば、配達業務をしている人が会社のバイクで配達をしているときに事故を起こし、バイクを故障させてしまった場合、会社は法的な手続きを踏めば、従業員に対して事故を起こしたバイクの修理代を請求することは可能です。
 
損害賠償請求が行われるケースはいろいろと考えられますが、会社のものを意図的に壊したり、盗みや横領を行ったり、無断で欠勤して音信不通になるなどして業務に支障をきたしたりした場合は通常、損害賠償請求の対象です。
 
SNSなどで会社の評判を落としたことが原因で来客数が減るなどの明確な損害が会社に出た場合なども損害賠償請求の対象となります。
 

会社が従業員の減給を行うことは可能

会社が従業員に罰金の支払いを求めることはできませんが、従業員の給料を減らすことは法律で認められています。
 
就業規定に懲戒処分の規定があり、その規定に法律で認められた減給規定が定められていれば減給される可能性があるため気を付けましょう。遅刻や欠勤なども規定に定めがあれば減給対象です。
 
ただし、会社は従業員の給料をいくらでも減らしていいわけではありません。労働基準法第91条では、1回の懲戒事案に対して減らせる金額について、1日当たりの平均賃金の半分以下にすることを定めています。
 
例えば、1日当たりの平均賃金が1万円の場合、減給の上限は5000円です。さらに、同じ人が何度も減給を受ける場合、1賃金支払期の総額の10分の1以下にすることも決められています。
 
例えば、1賃金支払期の総額が30万円の人ですと、その支払期間に減給される上限は3万円です。ちなみに、賃金支払期とは減給の原因となった行為があった時点ではなく、減給となる時点を含んだ支払期間を指します。
 
4月1日に減給の懲戒処分の通告を受けた場合、4月1日を含む賃金の支払期間が賃金支払期です。3月21日から4月20日の給与を1回の給与として受けている場合、3月21日から4月20日が賃金支払期に該当します。
 

罰金の支払いは不要でも仕事は真面目に取り組むことが大切!

遅刻やお皿を割ってしまうなど業務中にミスをしてしまっても、会社に罰金を支払う必要はありません。また、減額される場合でも減らされる金額には制限があり、もらえるはずの給料がほとんどなくなってしまうということもありません。
 
ただし、自分がやるべき業務や守るべきルールをおろそかにしますと、減額のほかにも懲戒処分を受けたり、内容によっては賠償金の請求を受けたりする場合もあります。
 
どのような仕事でも給料をもらうからには責任をもって取り組むことが社会人としての基本です。会社や周囲の人と良好な関係を持って働き続けるためにも、仕事にはいつでも真摯(しんし)に取り組むようにしましょう。
 

出典

e-Gov法令検索昭和二十二年法律第四十九号労働基準法
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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