更新日: 2022.07.13 暮らし
令和親の約半数が 子どもに就いてほしい職業「会社員・公務員」 さらに、将来を考えて約6割が「お金の積み立て」を重視?
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
今回は、全国で写真館を展開するスタジオアリスが2022年5月に未就学児を育てる男女500名を対象に行った「子どもの習い事と将来に関する調査」の結果をもとに、令和の親が子どもの将来について考えていることを解説します。
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令和親が子どもに就いてほしい職業
調査の中で「子どもに就いてほしい職業」を男の子と女の子に分けて尋ねたところ、男の子は1位が会社員(30.8%)、2位が一般公務員(18.4%)、3位が医師(8%)となったのに対し、女の子は1位が会社員(28.4%)、2位が一般公務員(20%)、3位が看護師(8%)となりました。
男の子・女の子ともに約半数の親が会社員か一般公務員になってほしいと考えていることが分かりました。その理由をみると「現実的だから(会社員を選んだ人)」「収入や地位が安定しているから(公務員を選んだ人)」というように、安定志向があることがうかがえます。
また、女の子については4位が医師(7.6%)、5位が薬剤師(7.2%)と医療系の資格が必要な職業が並ぶ結果となりました。資格があれば場所を選ばず生涯にわたって仕事ができる職業に人気が集まっています。
女性の社会進出が進む中、結婚や出産などを経ても長く続けられる職業に就いてほしいと考える親も少なくないようです。令和親の中で1970年代から1980年代前半に生まれた人たちは「ロスジェネ(ロストジェネレーション)世代」と呼ばれ、バブル崩壊後の就職氷河期に就職活動を経験した人たちです。
また、1980年代後半以降に生まれた人たちの中にはリーマンショック問題に端を発した世界金融恐慌や、2011年の東日本大震災などの影響で思うように就職活動ができなかった人もいます。このような世代が親となった今、子どもに安定した職業に就いてほしいと考えるのは、当然のことかもしれません。
令和親が不安に感じること
子どもの将来にどのような不安を抱えているのか尋ねたところ、1位は人間関係(64.6%)、2位が経済的に自立できるか(36.4%)、3位が安定した職業に就けるか(33.6%)となりました。
一方、学習能力や運動能力、進学できるかどうかという不安を抱えている人の割合は、これよりも少なくなっています。少子化のみならず核家族化が進み、地域の人との関わりが減りコミュニティーが衰退するなど、子どもを取り巻く社会が変化する中、人間関係を心配する親も多いのかもしれません。
また、子どもの将来を考えて今取り組んでいるところを尋ねたところ、59.2%の親が「教育資金などお金の積み立て」を挙げました。
ちなみに子ども1人あたり1ヶ月 に積み立てている金額を聞いたところ最も多かったのは1万円~1万5000円未満で、中央値もこの層となりました。「積み立てていない」と「わからない」を除くと、68.4%もの親が積み立てを行っていることが分かります。
さらに、未就学児に習い事をさせているかどうかを尋ねたところ、33.2%が「始めさせている」と回答しました。「始めさせている」と答えた人に何歳から始めさせたかを尋ねたところ、0歳と答えた人が15%、1歳と答えた人が21.1%となりました。
子どもの将来に向けて、お金を積み立てたり早いうちから習い事を始めさせたりと、子どもが小さいうちから何らかの準備をしていきたいと考える人が少なくないことも分かっています。
経済が低迷した時代を知っているからこそ安定志向
調査結果から令和の親の約半数が、子どもに会社員か公務員になってほしいと考えていることが分かりました。また、将来に向けてお金の積み立てを重視している親も多く、7割近くの親が積み立てを始めていることも判明しています。
30代から40代は就職氷河期や世界金融恐慌、東日本大震災などを経験している世代です。だからこそ、子どもには安定した職業に就いてほしいということや積み立てをしようと考えるのかもしれません。
出典
株式会社 スタジオアリスのプレスリリース子どもの夢、全面的に応援する親4割。令和親の約半数が子どもに就いてほしい職業「会社員・公務員」将来への積み立ては「15,000円未満/ひと月」習い事をしている未就学児の3人に1人は1歳までに開始!
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部