更新日: 2022.07.17 その他暮らし
選挙立候補に必要な費用って相場いくらくらいなの?
では、そもそも選挙に立候補するためには、どのような費用をどれくらい用意しなければならないのでしょうか。
この記事では、選挙に立候補する際に必要となる費用について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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必要となる費用は選挙の種類によって変わる!
選挙に立候補すると一言でいっても目指す対象は、国会議員、都道府県知事、市区町村長、都道府県議会や市区町村議会の議員などさまざまであり、目指す公職によって出馬する選挙は異なります。
例えば、国会議員は衆議院と参議院によって構成されているため、どちらの議員を目指すかによって、「衆議院議員総選挙」と「参議院議員通常選挙」のどちらかの「国政選挙」に立候補することになります。一方、都道府県知事や市区町村長、都道府県議会や市区町村議会の議員などを目指す場合に出馬するのは「地方選挙」です。
立候補したい公職に応じて都道府県知事選挙や都道府県議会議員選挙、市区町村長選挙、市区町村議会議員選挙に出馬します。そして、選挙に必要となる費用は、選挙区の規模などとともにこれらのどの選挙に立候補するかによって大きく変わります。
選挙に立候補するために必要な費用の種類と相場
選挙の立候補で必要となるお金は主に供託金と選挙運動の経費です。供託金は選挙に立候補する際に必須となる費用で、金額が決められています。
一方、選挙運動の経費はどのような選挙運動をするかによって金額はさまざまです。売名や泡沫候補の乱立しないようにするために設けている制度で、一定の得票がなければ供託金は没収されます(下表参照)。
・供託金
供託金の額は立候補する選挙の種類によって変わります。例えば、衆議院議員の選挙で小選挙区に立候補する場合には300万円を寄託しなければなりません。また、衆議院選挙は小選挙区の候補者が比例代表と重複して立候補することができ、両方に立候補する場合には小選挙区分の300万円に比例代表分の300万円を加えて600万円の供託金が必要となります。
一方、参議院議員の選挙の供託金の額は、選挙区が300万円、比例代表が600万円です。
地方選挙の供託金は、都道府県知事が300万円、都道府県議会議員が60万円、市や区の長が100万円、市や区の議会議員が30万円です。ただし、指定都市の長は240万円、指定都市の議会議員は50万円となります。そのほか、町長や村長は50万円、町村議会議員は15万円の供託金が必要です。
出典:島根県大田市公式ホームページより引用
・選挙運動の経費
選挙運動の費用は必ず用意しなければならないお金ではありませんが、選挙事務所を借りる場合の賃料や光熱費、届け出のある上限人員数内の車上運動員や選挙事務員などに対する人件費なども通常必要です。
また、ポスターやビラの作成費用、選挙運動のためにかかった郵送代、選挙カーにかかる費用など公費負担となるものもありますが、公費負担の対象とされている費用でも定められた上限を超えた差額は自己負担しなければなりません。
例えば、選挙運動用自動車の借入費用は1日当たり1万5800円が上限とされています。12日間選挙運動を行い自動車の借入費用が40万円かかった場合、1万5800円×12日=18万9600円までは公費で負担されますが、40万円-18万9600円=21万400円は自己負担です。そのほかにも、選挙事務所でのお茶菓子やスタッフの弁当代、文房具代なども選挙の際にかかる費用となります。
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選挙に立候補するにはある程度のお金が必要!必要な費用は出馬する選挙によってさまざま
最低限のお金の用意ができないと選挙には立候補できません。供託金は戻ってくる場合もあるお金ですが、出馬の届けを出す際に一度は納めなければならないため、立候補時に用意が必須となります。一番安い市議会議員でも30万円、国政選挙なら300万円以上を寄託しなければなりません。
また、選挙運動の経費はインターネットを活用すれば一定程度節約することは可能ですが、掲示板にポスターを張るなどアナログの運動には印刷代や紙代等が必要で、宣伝費用を安く抑えることは難しいといえます。
このように、供託金のみならず、選挙運動でもさまざまなお金がかかることから、多くの場合、地方選挙だと数百万円、国政選挙では数千万円ほどの費用が必要となります。
出典
総務省 選挙の種類
南九州市 その1.選挙にはどんな種類があるの?
島根県大田市公式サイト 供託金について
延岡市 立候補のための供託金ってどんなもの?
和歌山県 選挙運動費用に関する公費負担 (選挙公営)制度について
福山市 公職選挙法第197条の2の規定による実費弁償及び報酬の額に関する規程
熊谷市 6 選挙運動費用の制限と届出
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部