電子書籍、どれくらいの人が利用してる? 売り上げはどのくらい?

配信日: 2022.07.18

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電子書籍、どれくらいの人が利用してる? 売り上げはどのくらい?
電子書籍の利用者が増えています。小説やエッセーといった文学の電子版も読まれていますが、スマホの普及や画面の大型化などによって、コミック(漫画)を電子書籍で読む人の増加が顕著です。
 
それでは、具体的な数字はどうなっているのでしょうか。本記事では、公益社団法人全国出版協会 出版科学研究所が公表している統計を参照しながら、2021年における電子書籍の市場規模をみていきます。
FINANCIAL FIELD編集部

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電子書籍とは? その基本的な仕組みを解説

電子書籍とは、文字や絵が電子化された出版物のことです。電子本やイーブック(eBook)などともよばれます。
 

電子書籍の概要

電子書籍を読むためには、インターネットに接続可能な端末(PC、スマホ、タブレット、電子書籍リーダー)を使ってコンテンツをダウンロードする必要があります。そこからインターネット上の電子書籍ストアでコンテンツを購入して、端末にダウンロードするのが一般的な方法です。
 

電子書籍リーダーってなに?

電子書籍リーダーとは、電子書籍を読むためだけに開発された端末のことです。PC、スマホ、タブレットで電子書籍を読むためには、閲覧用のソフトウエアや専用アプリをインストールする必要があります。
 
しかし、電子書籍リーダーには当該機能が組み込み済みのため、インストールは不要です。また、PC、スマホ、タブレットと電子書籍リーダーの大きな違いは画面にあります。PC、スマホ、タブレットの画面には液晶や有機ELが使われていますが、電子書籍リーダーには電子ペーパーが使われています。
 
電子ペーパーは、まるで本物の紙のような視認性をもつ表示メディアです。フロントライトを搭載しているため目が疲れにくく、屋外でも画面が反射しにくいといった特長があります。
 

電子書籍のメリット

電子書籍はインターネットに接続できれば24時間どこからでも購入でき、紙の書籍とは異なり保管場所を気にする必要がありません。
 
また、文字や絵の拡大・縮小がピンチ操作等で簡単にできるため、自分に適した大きさで読むことができます。その他にも、電子辞書やウィキペディアとの連携や読み上げ機能といった、紙の書籍にはないメリットがあります。
 

電子書籍の出版動向とは? その市場規模を紹介

公益社団法人全国出版協会・出版科学研究所が、2021年の出版市場規模についての調査を行っています。そこでこの項では、本調査で明らかになった電子書籍の市場規模を紹介します。
 

出版物全体の市場規模

紙の書籍と電子書籍を合わせた2021年の出版市場規模(推定販売金額)は、前年比3.6%増の1兆6742億円で3年連続のプラス成長という結果が出ています。
 

紙の出版物の市場規模

一方、2021年の紙の出版物(書籍・雑誌)の市場規模は、前年比1.3%減の1兆2080億円でした。書籍は前年比2.1%増の6804億円で2006年以来のプラス成長となりましたが、雑誌は前年比5.4%減の5276億円で月刊・週刊ともに減少傾向が続いています。
 

電子書籍の市場規模

紙の出版物の市場規模は若干減少しましたが、電子書籍は前年比18.6%増の4662億円と大幅な増加を達成しています。コミックが前年比20.3%増の4114億円、次いで書籍が前年比12.0%増の449億円、雑誌は電子書籍でも苦戦していて前年比10.1%減の99億円でした。
 
2014年のコミックの売り上げが887億円で書籍が192億円だったことを考えると、電子書籍の成長に大きく貢献しているのはコミックであることが理解できます。
 

これから先の電子書籍の成長にも注目

電子書籍はスマホでも気軽に読めることからコミックを中心に成長を続けています。その成長に伴ってコンテンツ数が増加しており、そのことも要因のひとつと考えられます。
 
また、紙の書籍では不可能な文字や絵の拡大・縮小ができたり、電子書籍リーダーを使えばブルーライトによる目の疲労を軽減できたりすることから、高齢層への浸透も期待されています。電子書籍がこの先、どの程度の市場規模にまで成長していくのか注目されます。
 

出典

公益社団法人全国出版協会 出版科学研究所 出版月報
公益社団法人全国出版協会 出版科学研究所 電子出版販売額
特定非営利活動法人HON.JP 2021年紙+電子出版市場は1兆6742億円で3年連続プラス成長 ~ 出版科学研究所調べ
一般社団法人日本電子出版協会 電子書籍
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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