更新日: 2022.07.28 その他暮らし

【100ドルのお酒が3万6000円!?】1ドル360円の「超円安時代」を現代と比較してみた!

【100ドルのお酒が3万6000円!?】1ドル360円の「超円安時代」を現代と比較してみた!
2022年現在、ドル・円の為替相場は急激な円安に振れました。そして2022年7月現在、ドル・円相場は24年ぶりの円安水準まで値下がりを続け、この先もさらに円安傾向が続くと見込まれています。ただ、今回の円安は史上最安ではありません。ドル・円の為替相場は、かつて1ドル「360円」という「超円安」の時代があったのです。
 
では、その時代の物価や輸入品の価格はどうだったのでしょうか。現在と比較しながら検証してみましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

ドル・円為替レートの変遷

ドル・円の相場が1ドル「360円」だった時代は、1970年代のことです。その時代は固定相場制で、1ドルが360円に固定されたまま変動することはありませんでした。為替レートが変動しない固定相場制のメリットは、貿易環境が安定することと、インフレ変動を抑え込むことができる点にあります。
 
その一方で、固定相場制は金融政策の裁量が少なく、長期的に見れば実態と離れた為替レートがまかり通ってしまうなどといったデメリットがありました。
 
1970年代、アメリカの国際収支が赤字に転じたことをきっかけに、それまで固定相場制だったドル・円の為替レートは変動相場制へと移行されます。戦後の日本経済の劇的な復興や、そもそも1ドル=360円が実態に即していなかったこともあって、変動相場制に移行してからは急激なドル安・円高が進行し続けました。
 
2011年には過去最大の円高である1ドル=75円32銭を記録するなど、固定相場制の時代には考えられなかったような円高に振れた時代もあったほどです。
 

公式サイトで申し込み

【PR】アイフル

aiful

おすすめポイント

WEB完結(郵送物一切なし)
・アイフルならご融資可能か、1秒で診断!
最短1時間でご融資も可能!(審査時間込)

融資上限額 金利 審査時間
最大800万円 3.0%~18.0% 1秒診断(※)
WEB完結 無利息期間 融資スピード
※融資まで 30日間 最短20分
※お申し込みの時間帯により翌日以降になる場合があります。
※診断結果は、入力いただいた情報に基づく簡易なものとなります。
 実際の審査では、当社規定によりご希望にそえない場合もあります。

1ドル=360円時代は輸入品が貴重だった!?

為替レートは国内の物価に影響を与える指標です。円高に振れれば、輸入品を安く購入できるので、国内の物価は下がる傾向にあります。一方、円安に振れれば、外国からモノを輸入するのにお金がかかるので、物価は高くなります。そのため、1ドルあたり360円という固定相場制時代の日本では、今より相当な円安水準であるため、外国から輸入した品物は非常に貴重でした。
 
たとえば、ワインやウイスキーといった輸入酒は、1ドル=360円だと100ドルの輸入酒でも日本円では3万6000円という高価な代物になってしまいます。これが1ドル=100円程度であれば、100ドルの輸入酒を1万円で購入することができ、1ドル=360円時代と比べて実に2万6000円もお得になるわけです。
 
逆に円安の時代は、輸出にとって有利な状況になります。1ドル=360円の固定相場制の時代、日本は質の高い製品を大量に生産し、それを外国に輸出することで劇的な経済復興を果たしました。固定相場制が終焉を迎え、変動相場制に移行してからも、日本はモノづくり大国といわれ、品質の高い品物を海外に輸出することによって経済を下支えしてきました。
 
2022年現在、固定相場制時代ほどの水準ではないにせよ、ドル・円の為替相場は大幅な円安に振れています。1ドル=360円の時代と比べれば、決して極端に円が安いとはいえないかもしれません。ただ、円安の影響もあって、物価は高騰傾向が続いていることも事実です。この円安が日本にとって良い円安となるのかどうか、まだまだ注視が必要だといえるでしょう。
 

急激な円安は物価にどれだけ影響を与えるのか

日本が変動相場制に移行してから、ドル・円の為替相場は1ドル=360円から緩やかにドル安・円高に推移していきました。ただ、2022年は1月から6月の半年で約20円も円の価値が一気に値下がりしています。この値下げ幅は、1998年以降では半年間での最も大幅な値下がりとされています。急激な円安は物価にも大きな影響を与えるため、今後の為替相場がどうなっていくのか目が離せません。
 

出典

知るぽると 円高・円安とは
野村証券 証券用語解説集
NHK 円安 なぜこんなに急に?
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部