更新日: 2022.07.29 子育て

大学進学率ナンバーワンはどこの都道府県? 学費を無理なく用意する工夫も紹介

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

大学進学率ナンバーワンはどこの都道府県? 学費を無理なく用意する工夫も紹介
筆者は埼玉県で育ちましたが、中学から東京都内の私立校に通っていました。同級生はほとんど大学に進学していた気がしますが、日本全体では当たり前ではないみたいです。
 
そこで今回の記事では、都道府県ごとの大学進学率の差に触れつつ、学費を無理なく用意する工夫について解説しましょう。
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大学進学率が高い都道府県は?

文部科学省がまとめている「学校基本調査」の結果を用いて、都道府県ごとの大学進学率を調べてみました。
 

トップは京都、次点は東京

令和3(2021)年度の場合で、大学進学率が高かった都道府県についてまとめたのが以下の表です。
 
【図表1 特に大学進学率が高い都道府県】

順位 都道府県名 進学率(%)
1 京都府 69.8
2 東京都 69.0
3 大阪府 64.3
4 兵庫県 64.3
5 神奈川県 63.1
6 奈良県 61.8
7 広島県 61.8
8 埼玉県 60.7
9 愛知県 59.8
10 福井県 59.5
参考 全国平均 57.4

出典:文部科学省 令和3年度学校基本調査 表281「状況別卒業者数」を基に筆者作成
 
表からもわかるように、トップの京都府、2位の東京都では、7割近くの高校生が大学に進学します。
 
京都府には私立洛南(らくなん)高校、東京都には私立開成高校など、全国でもトップクラスの進学実績を誇る高校が集まっているため、当然といえば当然の結果かもしれません。
 
ほかにも首都圏、関西圏の都道府県がランクインしていますが、広島県、福井県など、それ以外の地域にも大学進学率が高いエリアがありました。
 
筆者が感じていた「だいたい同級生は大学に行っていた気がする」のは、ただの思い込みではなかったのかもしれません。
 

実際、大学に行くにはどれぐらいかかるのか?

実際、大学に行くにはどれぐらいかかるのかについても、おおよその費用感を知っておくとよいでしょう。
 

「何を勉強するか」でかなり違う

結論からいうと、何を勉強するかによってもだいぶ違います。
 
文部科学省がまとめた「私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」によれば、私立大学における学部系統別の初年度納入金の平均額は以下のとおりでした。
 
【図表2 私立大学における学部系統別の初年度納入金平均額】    単位(円)

区分 授業料 入学料 施設設備金 合計
文科系学部 91万5069 22万5651 14万8272 118万9891
理科系学部 113万6074 25万1029 17万9159 156万6262
医歯系学部 288万2894 107万6278 93万1367 489万539
その他学部 96万9074 25万4836 23万5702 145万9612
全平均 93万0943 24万5951 18万0186 135万7080

出典:文部科学省 私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果についてを基に筆者作成
 
比較的安く済む文科系学部であっても、初年度は120万円近い出費が生じるようです。
 

大学の学費を無理なく用意する工夫

 
大学に行くためには、ある程度まとまったお金を用意しておかないと厳しいのは確かでしょう。
 
しかし、1年や2年で貯める必要はありません。高校を卒業する直前までに貯められれば、何ら問題はないのです。
 
そこで、大学の学費を無理なく用意するために取り入れてほしい工夫をまとめました。
 

児童手当は貯めておく

まず、児童手当を受け取れるなら、使わずに貯めておきましょう。満額受け取れるなら、生まれてから中学校を卒業するまで貯めておくと、192万円(=1万5000円×36ヶ月+1万円×144ヶ月)にもなります。医歯薬学部は厳しいかもしれませんが、それ以外の学部なら初年度納入金をまかなうことは十分に可能でしょう。
 

つみたてNISAを使う

効率的に学費を貯めたいなら、つみたてNISAを使うのも1つの手段です。
 
少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度として位置づけられており、年間40万円、最長20年まで非課税で投資できます。
 
投資信託など、金融庁が定める一定の条件を満たした金融商品に投資するため、損をするリスクはありますが、子どもの学費など、将来的に発生する費用を賄うための貯蓄をする手段として使えそうです。
 

学資保険に加入する

保険会社で扱っている学資保険を利用して、学費を貯める人も一定数います。生命保険の一種であるため、契約者(父、母)に万が一のことがあったとしても、ある程度はまとまったお金を確保できるのが大きなメリットです。
 
しかし、マイナス金利の状況では、保険会社も従来のように高い返礼率を達成するのが難しくなっています。そのため、新規募集を打ち切る保険会社も出ているのが実情です。
 
また、途中で解約すると、解約返戻率が100%を割る=払った保険料の一部しか戻ってこないため、「最後まで保険料を払い続けられるか」を真剣に考える必要があります。
 

子どもの話を聞き、希望をかなえられるように考えよう

実際のところ、大学に行ったからといって将来安泰というわけでもありません。
 
有名大学を出たものの、会社勤めが合わずに心を病む人がいる一方で、最終学歴が中学・高校でも仕事を精力的にこなし、充実した暮らしをしている人もいます。結局は「その人次第」といったところでしょう。
 
しかし、子どもが「将来は大学に行きたい」と言ったときのために、できるかぎり希望をかなえられるよう、まとまったお金を準備しておきましょう。
 
万が一、うまく用意できなかった場合でも、日本学生支援機構や各大学の奨学金制度を使っての進学も視野に入れてみてください。
 

出典

文部科学省 令和3年度学校基本調査 表281「状況別卒業者数」

文部科学省 私立大学等の令和3年度入学者に係る学生納付金等調査結果について

 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

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