更新日: 2022.07.29 その他暮らし

【献金で破産は自己責任!?】「霊感商法」ってどんな手口なの?被害にあわないためにはどうすればいい?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

【献金で破産は自己責任!?】「霊感商法」ってどんな手口なの?被害にあわないためにはどうすればいい?
日本は憲法で信仰の自由を認めており、信じる・信じないは個人の自由となっています。宗教は時に人の心を慰め、勇気を出すきっかけになりますが、すべてがそうとは限りません。
 
信仰の証しとして高額な献金をするように指示されることや霊感商法という形で献金させられるケースは後を絶たず、被害者も多いです。そこで、今回は霊感商法の手口や被害にあわないための方法を紹介するので参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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人の不安につけこむ霊感商法

テレビのニュースや新聞などで霊感商法という言葉が目に入ったことがある人も多いかもしれません。霊感商法とは、最初は無料で人生相談にのったり、占いをしたりと相談者に寄り添うような言動をしながら、高額な商品を売りつけていくという一種の詐欺です。
 
例えば、「このつぼは飾っておくだけで良いことを招きます」「悪い霊を追い払うつぼです」など巧みな言葉で高額なつぼを売りつけられます。
 
実際にはそのつぼには何の力もなく、多くの場合、つぼ自体にも購入金額に見合った価値はありません。つぼのほかにも、よくある商品としてはお札や数珠、印鑑などが挙げられます。
 
悩み相談や占いなどをする際に質問をされたり、自ら話してしまったりと家の実情やそのときの不安・悩みなどを相手に知られてしまいます。
 
そこにつけこんで、最終的には商品を購入させられるというケースが多いです。
 

献金によって生活にまで悪影響が出る場合も

霊感商法は宗教と関連づいた活動であるケースも少なくありません。知り合いから誘われてセミナーなどに参加したことがきっかけで、いつのまにかのめり込んでしまうという話はよくあることです。
 

・多額の献金を求められたことによって財産を失った

最初は数万円、十数万円の商品を購入するように勧められるだけだったとしても、次から次に新たな商品の購入を勧められるのが霊感商法の怖いところです。
 
商品の購入は献金として扱われることもありますし、現金そのものを宗教団体に納めるように言われることもあります。多額の献金を納めることが何度も続けば貯金なども底をつきますし、給料もすべて献金としてささげてしまうことで生活が成り立たなくなることも珍しくありません。
 

・家族からお金を借りて献金をする

自分のお金の範囲で献金ができなくなった信者が家族からお金を借りてまで献金をするケースがあります。お金を借りる際には本当のこと(献金をする)を伝えれば貸してもらえないため、うその事情を伝えることも多いです。それを何度も繰り返していれば、家族の資産も減っていってしまいます。
 

霊感商法や献金などによる被害

霊感商法や献金などの被害相談を受けている全国霊感商法対策弁護士連絡会によると、1987~2021年にかけて連絡会などに寄せられた被害件数は3万4537件であることがわかっています。
 
また、その被害金額は合わせて約1237億円以上とされており、相談をしていない人がいる可能性を考えるとさらに被害件数、被害額が膨れ上がる可能性があるでしょう。
 
霊感商法や献金などにつながる被害にあわないためには、たとえ、知り合いであろうともきっぱりと断る勇気を持つことが大切です。
 
あいまいな言動をしていると、それにつけこまれて強引に商品を購入させようとしたり、セミナーなどに参加させようとしたりします。自分の意思をしっかりと相手に伝え、「いりません」「帰ってください」「参加しません」など断りましょう。
 
困ったときは、1人で悩まないことも大切です。警察署や公的機関などに相談してください。
 

怪しい商品の購入やセミナー参加はきっぱりと断ることが大事

霊感商法や献金などは会話のなかで個人情報を探ったり、不安や悩みなどを聞き出して高額な商品を購入させようとしたり、セミナーなどに参加させようとしたりします。被害件数も被害額も多く、家族が破産してしまった話も珍しくありません。
 
被害にあわないためには1人で悩まずに相談することが大事です。また、何か言われたとしてもきっぱりと断りましょう。
 

出典

群馬県霊感商法・開運商法
警視庁霊感商法
全国霊感商法対策弁護士連絡会相談例
全国霊感商法対策弁護士連絡会窓口別被害集計(1987年~)
長野県警察だまされないための心得5ヶ条
時事ドットコム霊感商法や献金、社会問題に近年も被害相談絶えず―安倍氏銃撃
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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